伊藤まさこさんのまわりにも、
「weeksdays」チームにもファンが多い
「zattu(ザッツ)」から、
ワンハンドルのバケツ型トートが登場します。
これまでweeksdaysで扱ってきた
トートバッグやリュックとはまた違った
あたらしいかたち。
このバッグがどのようにできたのか、
デザイナーの布袋真紀子さんと赤澤幸子さんに
伊藤さんがお話を聞きました。
zattuの定番素材「マイクロファイバースエード」
についても、うれしい特徴がきけました!
zattuのプロフィール
zattu
zattu(ザッツ)は、
革以外の素材を指す“雑材”をメインにし、
気軽さと実用性、ファッション性を備え持った
大人のカジュアルスタンダードを追求するブランド。
2016SSよりコレクションを発表しています。
じつはzattuは、2011年に誕生したレザーブランド
ithelicy(イザリシー)から派生したブランド。
ithelicyでは、日常の中で記憶に残るもの、
スタンダードなアイテムのフォルムや
ディテールに装飾的な機能を加え、
今を意識したスタイルを提案しています。
2ブランドとも、デザイナーは、
布袋真紀子(ほてい・まきこ)さん、
赤澤幸子(あかざわ・さちこ)さんの二人。
ともに、バッグデザイナーを経て、
ブランドプロジェクトのコンセプトや立上げを手掛けたり、
アパレルブランドなどで
バッグデザインを担当してきた経歴をもっています。
02軽くて、洗えて、匂いを吸わない
- 伊藤
- 素材は今回も、
zattuでおなじみの
「マイクロファイバースエード」でしょうか。
- zattu
- はい、同じです。
なんといっても軽いし、洗えるのがいいですね。
- 伊藤
- ほんとうに。
車のシートにも使われていると聞きました。
- zattu
- そうです、そうです。
車や飛行機って、軽量化が重要なので、
軽い素材が重宝されるんですよね。
zattuで使っている素材は、
航空機の内装にも一部使われています。
- 伊藤
- そうなんですね!
車や飛行機に使われているということは
何度も座れる耐久性があるということだから、
信頼できる気がしますね。
- zattu
- おそらく車や飛行機用には
摩耗防止のために加工されていると思いますが、
zattuで使っているものは
そういった加工はしていません。
でも軽量で見た目にも高級感があるというのは
魅力ですよね。
- 伊藤
- 高級感、感じます。
今回扱わせていただくバスケットトートが
もしキャンバス地だったら、
また全然印象が変わりますものね。
- zattu
- そうですね。
「マイクロファイバースエード」は
カジュアルすぎるのが苦手な方や、
レザーが好きな方にも選ばれます。
でも、私たちはカジュアルなものも好きで、
今日は2人ともナイロン素材のバッグを
色違いで持ってます。

布袋さんはチャコールグレーを。

赤澤さんはブラックをお持ちでした。
- 伊藤
- あら、色違いだったんですね。
おそろい感がないのが、すごく不思議。
素材っておもしろいですねぇ。
- zattu
- 「マイクロファイバースエード」はその名のとおり、
スエード調の生地なんですけど、
見た目からメルトン(ウールの生地を、熱・水・摩擦
などを加えて縮ませ、フェルトのように仕上げた生地)
だと思われる方もいらっしゃいます。
一見、冬らしい素材なんですけど、
手触りはサラッとしているので
実は夏にも快適に使えるんですよ。
- 伊藤
- えっ。そうなんですか。
じゃあ、一年中持てますね。
- zattu
- 持てます、持てます。
ショルダーに汗がついても洗えるし、
匂いもつきにくいと思います。
- 伊藤
- あ、ほんとうだ!
飛行機に持ち込んだ後とか、
キャンバス地のバッグだと
匂いが気になることもあるんですけど、
そういえば感じたことないですね。
どうしてでしょう?
- zattu
- 天然素材って、
水や湿気を吸収したり、
匂いが染み込んだりしやすいんです。
天然素材には天然素材のよさがありますが、
お手入れや天候を気にせず使えることも、
バッグにとっては大事なことですよね。
「マイクロファイバースエード」は
湿気を吸収しにくく、濡れても重くなりにくい。
天然素材とは違った
日常での扱いやすさが魅力の素材です。
- 伊藤
- 確かに。
雨のときも気にせず使えるのは
うれしいですね。
- zattu
- ただ、これを使ってバッグを作るときに
私たちがすごく気をつけていることが一つあります。
たとえば、
本革で作ったトートバッグと、
革ではない別の素材で
同じ形のトートバッグを作ることがありますよね。
それだと、お客さまにとっては
革の「代わり」の素材として見られてしまう。
zattuではそういうことはしないようにしています。
- 伊藤
- たしかに、同じ形で並んでいたら
そんな意識で見えてしまうかも。
でも、そういうことではないですものね。
- zattu
- はい。私たちが
「マイクロファイバースエード」を使っているのは
この素材ならではのよさを活かしたいからなんです。
「革じゃないけどいいね」ではなくて、
「革じゃなくて、これがいい」
って思えるデザインを作るというのは、
徹底してるかもしれないですね。
「マイクロファイバースエード」自体に
さまざまなよさがありますし、
この素材を立たせて、
全く違うものに見えるように作っています。
- 伊藤
- すごく納得しました。
この少しスポーティーな雰囲気も
あまり見たことがないですし、
ほんとに「これがいい」です。
- 伊藤
- zattuのバッグは、
たたむとコンパクトになるのもすごくいいですよね。
たくさん持ってる方がいらっしゃるのもわかります。
- zattu
- ありがとうございます。
このブランドを作ったときに、
「マイクロファイバースエード」の利点として、
たたんでもシワにならず、
形が戻るというのを伝えたかったんですね。
そこで、卸すときに、
たたんで納品することにしたんです。
- 伊藤
- バッグをたたんで‥‥?
- zattu
- そうなんです。
バッグ業界では革以外の素材を総称して
「雑材」と呼ばれていて、
zattuというブランド名も
ラフに扱えるという意味の「雑(ラフ)」と
「雑材を用いたバッグ」という意味から
名付けています。
「マイクロファイバースエード」は
雑材であっても高いんですね。
高価なバッグは
中に緩衝材を入れてシワにならないように
箱で納品することが多いので、
たたんで納品するのは、
一般的な方法ではないんです。
でもたたんで納品することで、
この素材ならではの
シワになりにくさや形の戻りやすさを
実際に感じてもらえると思ったんです。
- 伊藤
- すごいですね!
だって、たたんだらこんなに薄くなるでしょう。
- zattu
- そうなんです。
マチもしっかりあって箱型のシルエットだから、
「こんなに小さくなるの?」
って驚かれます。。
一つ一つ箱に入れるよりも、
輸送や保管の負担も少なくできますし、
たたむことを考慮したパターンや縫製、
デザインの組み立て方を工夫して、
ブランドのロゴを入れた
ナイロンの袋で納品しています。
このままお店でストックしても
邪魔にならないし、
見た目にもすっきりしていて、
いいかなと思います。
- 伊藤
- かっこいいし、お店の人にも一目瞭然だし。
私たちにとっては収納もしやすい。
お客さまの手元に届くまでに
いろんなことが考えられているんですね。
- zattu
- ありがとうございます。
素材の特性も活かしながら、
まずはデザインをしっかり考えたバッグです。
「このくらいのボリュームが雰囲気がいいかも?」
「柱っぽいシルエットだと少し固く見えるかな」
と、試行錯誤しました。
- 伊藤
- 素敵なデザインのうえ、
機能も備えているなんて、理想ですよ。
(つづきます)
2026-09-29-TUE