「SLOANE」(スローン)から届いた
この夏のアイテムは、ラメシアーの半袖ポロ、4色です。
「ラメ」で「シアー」で「ポロ」、
ちくちくするのでは? とか、
派手すぎるんじゃないかな? 
透けすぎたらどうしよう? ‥‥という心配は無用。
きちんと感と清涼感があり、
やわらかく、フェミニンでありながら
「フェミニンすぎない」印象で、
さわやかに着ていただける一枚に仕上がっています。

編み地づくりから試行錯誤を重ねたというこの半袖ポロ、
SLOANE代表の大貫雄さんにお話をききました。

SLOANEのプロフィール

SLOANE スローン

シルク、ウール、カシミアなど
上質な天然素材をデイリーウエアで展開する
SLOANE(スローン)は、
ニットの会社である株式会社ヴェンティウーノの代表であり
ニットのスペシャリストである大貫雄さんと、
数多くの海外ブランドに携わってきた
ディレクター/デザイナーの小峰明彦さんが立ち上げた
ユニセックスのニットのブランド。
「自分たちが心地よいと感じる服を」と、
2016年秋冬コレクションからスタート、
次のシーズンからプレス担当として
森内敏子さんが加わり、
男性目線のデザインに
女性目線の着心地を兼ね備えたアイテムを展開している。
現在はニットのほか、
布帛の製品(パンツやスカートなど)も。

今回取材に対応してくださった大貫さんは
1968年3月生まれ。
SLOANEでは一貫して
ダブルフェイスクルーネックのニットが一番好き。
「表がウール、裏がポリエステルの編立ですが
しっかりとしていて体のラインを一切拾わず、
編地に光沢感がありすっきり見えする、
ぼくのような初老にはぴったりのニットです!」
最近の休日の過ごし方は、愛犬の散歩とゴルフ。

これまでのコンテンツはこちらからどうぞ。

直営店「THE SHOP SLOANE」が
東京・自由が丘と神戸・元町、静岡にあるほか、
全国のセレクトショップでの販売を行なっている。

■SLOANEのwebsite

01
臆せずにトライしてみて!

伊藤
このラメシアー、ほんとうにかわいいですね。
すごく新鮮でした。
大貫
ありがとうございます。
伊藤
このアイテムの開発スタートは、
どういう感じだったんでしょう。
「ラメが着たい!」と、スタッフのみなさんが
おっしゃったのかなと想像したんです。
大貫
その通りです。SLOANEのスタッフの女性たちは、
自分たちがどういうものを着たいかをテーマに
アイテムを考えています。
シアー(透け感のある素材)のものもそういう流れで、
以前つくったときに、
展示会での反響が、私が思うよりずっとよかったんですよ。
それで今度はシアーにプラスして、
ちょっとラメが入ったものをやってみたいということで、
ポロで表現をしてみたんです。
SLOANEはニットのブランドだから、
編み地を作るときにも、蘊蓄があるようなものを
ご提案したらいいんじゃないかということで、
糸と編み地を徹底的に考えて、
自信のある製品ができました。
伊藤
編み地には、どんな工夫が?
大貫
これは「プレーティング」という編み地なんですけど、
表面(おもてめん)の
肌に触れないところにラメ糸が使われていて、
反対側つまり肌が触れる面には
オーガニックコットンと
リサイクルポリエステルの混紡糸が来るように
編まれているんです。
伊藤
そんな構造に?!
大貫
どうしてもラメって硬さがあって、
肌に触ると痛く感じることがあるんですよね。
伊藤
うん、うん。
大貫
今回はそのラメの中でもかなり気をつかって
すごくやわらかい糸を準備したんですけれど、
それでも気になるんですよね。
それで「肌に触れなければいいんじゃないか」と。
伊藤
なるほど。
大貫
なので、表はラメ、
裏はコットンとポリエステルの混紡糸で。
肌に触れるのはコットン側になるようにしました。
SLOANEのお客さまにおなじみの
「ダブルフェイス」のニットがあって、
それは表がウールで裏がポリエステル。
SLOANEのスタート当時から
展開しているシリーズなんですが、
構造は似ていても、
ニーズによってその仕様は全然違うわけです。
「ダブルフェイス」は、ウールだけで作ると、
立体的なフォルムが出せなかったから、
ポリエステルの糸で形を整えたんですよ。
伊藤
二重‥‥、っていうわけじゃないんですよね。
大貫
2枚の生地を重ね合わせるのではなく
1枚の編み地で完成するんです。
色で言うと表が白で裏を黒にもできます。
表裏であまり極端な色差のものをやると
その色が出てきちゃうんですけど、
基本的にはそういう構造の編み地になってます。
でも編むから必ず糸が交差するところがあるのに、
不思議な編み地ですよね。
だから、このニット、見ただけだと
「あぁ、すべてラメの糸で編んだ商品ですね」
ってなるんですよ。
伊藤
シアー感を出すのも、編みの工夫ですよね。
大貫
そうなんです。
これ12ゲージの編み機で編んでるんですが、
例えば30番手の糸を使うと
普通にしっかり目が詰まって編みあがります。
もうちょっと太い糸を入れたら‥‥。
伊藤
もっと、ギュッて目の詰まったニットになりますよね。
大貫
そうなんです。そこをあえて70(ななまる)という
細い糸を12ゲージの編み機で編むことで、
シアーの編み地ができました。
伊藤
ここに至るまでに、何回かの試行錯誤があったんですか。
大貫
はい、こういうものを作るときって、
まず編み地づくりから始めるんですよ。
この糸を使いましょうって決めて、
14ゲージで編んでみたり、
18ゲージで編んでみたり、
7ゲージで編んでみようとかって、
実際にいくつもの編地を作るんです。
その中から、「これが一番合うね」って検討を重ね、
編地を決めていくんです。
伊藤
そうなんですね。
大貫
生地の場合は先に
「この生地を使いましょう」って提案されても
もう厚みも決まっちゃってるし、変更しようがない。
できることといったら、
洗ってダメージつけようかとか、
もうちょっと縮絨(しゅくじゅう)して
ふんわり感を出していこうってことですよね。
でも糸の場合は、いろんな方法があるんです。
たとえばこの糸でもっとキュッと編んだら、
ガシガシな編み地になるし、
「プレーティング」じゃなくて
普通に「ミラノリブ」っていう編み地にしたら、
カチッとした商品ができていくとか、
同じ糸でもいろんな表情のものができていく。
ニットは普通の生地のものに比べると、
表情でいろんなものが作れますよね、
企画者のバリエーションで。
伊藤
色の展開はどうやって決めたんですか。
大貫
色はそのときのスタッフたちの感覚です。
伊藤
みんながほしいと思う色を?
大貫
そうですね。じっさいに着る女性たちに、
このラメだったらこの色がいいんじゃないのかと
考えてもらいました。
ぼくら男性スタッフは関与してないんです。
ラメが映える色と映えない色があるんですよ。
伊藤
なるほど。
大貫
たとえばベースが白だとすると、
白でラメを組んだらわかりにくい。
でも逆にそれがさりげなくていい、
っていう場合もあったりします。
でも今回はラメをしっかりと
見せたかったんだと思います。
伊藤
SLOANEでは4色展開で、
私たちはいつもインラインから数色をセレクトしたり、
別注色をお願いしたりするんですが、
今回、全部の色がかわいかったので、
4色ともお願いすることにしました。
大貫
ありがとうございます。
伊藤
本当に選べないなあと。
ピンクが似合う人もいれば、
ベージュが似合う人もいますし。
大貫
そうですよね。ラメにすると
ベージュもゴールドに見えたり、
ライトグレーもシルバーに見えますね。
伊藤
全部、新鮮です。
ラメはちょっと、
って苦手意識を持っている方でも、
さりげないから、
チャレンジしていただけるんじゃないかな。
大貫
そう、さりげないんですよね。
きちんと感と清涼感があるので、さわやかに
着ていただけると思うんです。
袖はあえてのパフスリーブにしているので、
ちょっとフェミニンなイメージだけど、
「すぎる」ことはありません。
ラメにエッジが効いているので
そこがうまくマッチングしてるのかなと。
伊藤
そのバランスがいいんでしょうね。
お洗濯は?
大貫
手洗い可、です。
伊藤
はい。助かります。
大貫
これだけ夏が暑いと、家で洗えることが大事ですよね。
伊藤
そんなに厚手のものじゃないから、
これならサッサッて洗えそうですね。
洗面器や手洗いに水を張って。
大貫
夏のニットって汗や皮脂で汚れることが多いので、
ぬるま湯の中で押し洗いが一番いいんです。
袖口と、ファンデーションがつきやすい襟ぐり、
食べこぼしの汚れなどは
こすらず強めに押し洗いで大丈夫ですよ、基本的には。
伊藤
大貫さん、ありがとうございました。
また素敵な製品、たのしみにしています。
大貫
こちらこそありがとうございました!
(おわります)
2026-07-06-MON