COLUMN

自分らしく。

有元くるみ

春めいた季節、まだまだ寒い日があったり、
と思ったら急にポカポカ陽気になったり。
そんな「端境期(はざかいき)」、
みんな、どうしているんだろう?
そんなテーマで、エッセイを書いていただきました。
きょうは、有本くるみさんです。

ありもと・くるみ

1972年生まれ。
アパレルデザイナーを経て、自身のブランドを立ち上げつつ
カフェや雑貨店を営んでいた。
料理家の母の影響もあり、しばらくは料理の仕事をしていたが、
もっと自由にフレキシブルに生きたいという強い想いを機に、
現在は食と自然が豊かな四国・高知県に移住。
大好きなサーフィンを楽しむかたわら、
モロッコの調味料HARISSAやスパイスをオリジナルブレンドで作り、
全国の友人の店に卸している。
その他、食にまつわる旅雑誌の記事を執筆。
(今は主にPAPERSKY連載、時々全日空機内誌「翼の王国」など。)
 
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寒い冬も過ぎ去って、木蓮や桜が楽しめる今の時期、
ファッションも徐々にカラフルになってワクワクします。

私の住む四国の高知県は春の訪れがとても早く、
3月には太陽の強い日差しをジリッジリッと感じます。
春を満喫する隙もなく夏がいきなりやって来る!
そうなると、友人と
「そろそろTシャツとビーサンだね」
「短パン履いて早く日焼けした脚にしないとね!」
という日焼け会話に。
(サーファーの間だけです)
まだ少し寒い2月は、私は陸で着る服よりも、
サーフィンの為のアイテムが気になります。
今年の水着はどうしようか、
真夏の強烈な陽射しから肌を守る為のラッシュガードやレギンス、
Tシャツ、ボードパンツなどなど。
それらはカリフォルニアで作られている
the seeaやPATAGONIAのものを愛用しています。
陸での普段着はもっぱらジーパンに古着のTシャツで過ごします。
ジーパンは5年くらい前から着ている
resoluteとshu-jeansしか持っておらず、
でもスタイルがすごく良く見えるので、
デザイン違いや色落ち違いを毎日楽しんでいます。

子供の頃から男の子っぽいファッションが好きだし、
好みの色も変わっていません。
なので、小学生の頃自分で選んで買ってもらった
フランス製のニットや、
Gジャンは今でも着ていますよ(笑)。
母からのお下がりもとても重宝していて、
それは私の娘も着られるほど代々受け継がれています。
恥ずかしいくらいに本当に何年も同じ服を着ています。
たまに仕事で東京へ行きますが、
その度ごとに荷物は少なく軽くなっています。
1週間以上の都内滞在でも
「まあ、毎日同じでもいいかな」
とも思うようになり、小さめのザックひとつでOK。
良い意味で逞しくなってきています。

私が基本にしている事は、
シンプルで良い素材で作られたアイテムを選ぶ。
特に靴やベルト、バッグなどの小物は上質な物にすれば、
トータルで見たときに雰囲気がキュッと締まりますよね。
その上で色のレイヤーとか柄の“チラ見せ“で遊びを加えると
自分らしいコーディネートになります。
東京に住んでいた特に若い頃は、
「化繊のアウトドアウェアで全身揃えて街を歩くとか、ありえない!」
と言っていた私。
(当時アパレル企業のデザイナーをしていました。)
都会を離れ、サーフィンや畑作業、山登りなど、
以前よりも自然に身を置く機会が多くなりました。
海へ行くと海岸には大量のプラスチックゴミが漂着していたり、
森の木々は伐採されてソーラーパネルになっていたり、
様々な環境破壊を目の当たりにします。
良い方向に行くにはどうすれば良いか?
とても考えさせられます。
そんな時、じゃあ毎日身に付ける服はどうする?
と自分に問うたときに、
地球や生物にできる限り負担をかけないモノづくりをする企業から
買いたいと思いました。

私がオールシーズン愛用するパタゴニアは
ウール、カシミアやポリエステル、
ダウンもリサイクル素材を使用したり、
ウェットスーツの素材も植物ベースだったり、
壊れても捨てずに修理して再生したり、
フェアトレードのシステムも確立されて
縫製工場で働く人達もハッピーになったりと、
これでもかと思うほど徹底されてて、
実際着ていて気持ち良いです。
今では全身すっかりこちらのウェアに身を包んでおります(笑)。
永く愛され、代々受け継げるモノづくりをする人が居て、
それを使う人が居る。
そんなサイクルがもっともっと広まったら
世の中ハッピーになると思います。

2019-03-12-TUE