COLUMN

新しいチャレンジ

大島忠智

今週の「weeksdays」のよみものは、
いろいろなジャンルで活躍する3人のかたに
エッセイを寄せていただきました。
イデーのディレクターの大島忠智さん、
雑貨コーディネーターのオモムロニ。さん、
そして写真家の中川正子さん。
テーマは──、「お買い物」です。

おおしま・ただとも

1998年、オリジナルデザインの家具や
インテリア雑貨を取り扱うインテリアショップ
「イデー(IDÉE)」に入社。
飲食、広報、バイヤーなどを経て、
現在はディレクターとして、
展示会やイベントの企画、統括、
商品の買い付けやセレクト、商品開発などに携わる。
インタビューwebマガジン
「LIFECYCLING interview & photo」を立ち上げ、
みずからインタビューも行なっている。

■Instagram

こんにちは。インテリアブランド「イデー」の
ディレクターの大島です。
パンデミック以降、
私のライフスタイルにも変化がありました。
これまで一度も車に興味を持つことが無かったのですが、
50歳を目の前にしてこれまでの人生を振り返り、
やり残したことを毎年一つずつでもチャレンジしてみようと
心に決め、2020年の年明けから自動車教習所に通い、
9か月かけて2020年秋に
自動車免許を取得することができました。

免許取得の次はマイカー選び。
オートマ限定で免許を取ったこともあり、
はじめは最近の車種を見ていたのですが、
尊敬する先輩に「車も洋服と同じ自己表現だから。」
と言われ、どうせ乗るなら少しぐらい手間がかかっても
自分が好きなものに乗ろうと旧車を選ぶことにしました。
そこで目に留まったのがスウェーデンの
Volvo 240という車。
1974年から1993年まで作られた
Volvoを代表するロングセラーシリーズ。
質実剛健の旧車らしいカクカクしたデザインと、
仕事柄大きな荷物や家具も運べるという理由で選んだ
ステーションワゴン。
旧車選びは人選びというぐらいで、
車の状態はもちろんですが、
信頼できる整備士と出会えるかが
重要ということを友人に聞き、
中古車屋に行っては整備士さんと話すことを繰り返し、
探し始めてから半年後
ようやく念願のVolvo 240に出会うことができました。

意外にもこれまでVolvo 240は故障もなく、
運転初心者にとても優しい車。
電車やバスではなかなか行けなかった
様々な場所にドライブする
充実したカーライフを送っています。

車は移動するプライベート空間。
好きな時に好きな音楽を聴きながら
好きな場所に行ける喜び、仕事にプライベートに
お気に入りの車でドライブするひと時は、
これまで感じることができなかった
とても有意義な時間です。

ドライブの道中に偶然見つけた飲食店、
車でしか行けない気になるお店、
ドライブをすることで新たな出会いや経験もでき、
私にとって無くてはならない相棒になりました。

そして昨年末には、車を持ったことで
行動範囲も広がり、
箱根に新しい拠点も作ることができました。
実家が九州で、
ゆくゆくは九州の実家で暮らすことを
ぼんやり考えていたこともあり、
一度も家を買うという選択肢が無かった自分にとっての
新しいチャレンジ。
おかげで、平日は都心で頑張って仕事をし、
週末は箱根でリフレッシュ、
メリハリのある二拠点生活を送ることができています。

さらに今年の春、ずっと憧れていた
クラシックタイプのVolvo 245が
お世話になっている中古車屋さんで突然売りに出され
衝動買い(笑)。
これまで乗っていた1993年製のVolvo 240から
1982年製のVolvo 245に乗り換えることにしました。
いつか欲しいと願っていた1台に出会うこともでき、
これからますます楽しいカーライフが訪れそうです。

さあ、今年はどんなチャレンジをしようか画策中です。
皆さんも、1度切りの人生ですから
小さなことでも何か始めることで、
新しい出会いやこれまでの価値観を広げる
良い機会になると思いますので、是非!

2023-01-08-SUN