REPORT

わたしが ふだん つかうもの
[1] 測る道具

2018年から2019年にかけてのホリデイウィーク3週間は、
「weeksdays」の新作アイテムの販売は、おやすみ。
そのかわりに、もりだくさんのコンテンツをお届けします。
さいしょの2週間は、伊藤まさこさんのエッセイ、
テーマは「わたしが ふだん つかうもの」です。
伊藤さんがお家、アトリエで使っているものについて、
1日ひとつ、写真とともにご紹介します。
そして1月4日からの1週間は、伊藤さんが
ニューヨークに出かけての、矢野顕子さんのご自宅での対談!
どうぞ、おたのしみに。

「どうせしまっておくものだから、なんでもいいや」
そういう気持ちでものえらびをすることはありません。

扉を開けた時、
引き出しを開けた時、
いつでも好きなものが目に入ってくる。
そんな状態でいたいと思うのです。

高価なものだからいいというわけではなく、
ものえらびの基準は自分にしっくりくるもの。
それから飽きのこないもの。
自分の持ち物を見返していると、
わりと質実剛健なものが好きみたい。

メジャーや定規などの測る道具も、
こつこつ時間をかけてえらびました。

定規はロンドンの布屋街で、
店の人が布を切る時に使っていたもの。
数字のフォントが気に入って、
どうしても欲しくなり、
「どこで売っているのですか?」とたずねると、
それが案外近所の店。
店を出てすぐに買いに走りました。
探そう、見つけなくては!と意気込むと見つからず、
ひょんなきっかけで手に入る。
ものとの出会いにあせりは禁物だなぁと
思ったできごとでした。

今のところ、
「測る」についての懸念事項は体重計。
どこかにいいものはないかなぁ、
でもいつか出会えるかなぁ、
などと思っているところです。

(伊藤まさこ)

2018-12-21-FRI