REPORT

おはしの手入れ。
伊藤まさこ

じょうぶで、しなやかな黒檀の個性をいかして、
細く、繊細なまでに仕上げた「わたしのおはし」。
日々、つかっているうちに、最初のつやが、
ちょっとだけ減ってきた‥‥なんていうことも。
でも大丈夫、磨けばちゃんともとどおりになるんです。

伊藤まさこさんの「ふだんの洗い方」と「磨き方」、
参考になさってくださいね。

すっとした佇まいが魅力の、黒檀のお箸。
weeksdaysチームの一人は、
「持つだけで、なんだか所作がきれいに見えるような‥‥」
なーんて言っておりました。

まさに! 
このお箸を持つと背筋が伸びる。
お箸にふさわしい自分でいたいという気持ちになるのです。
器とか、料理道具とか、それからこのお箸も。
よいものがもたらす力ってすごいなぁと思う。

さて、
ここでは私のいつものお手入れ法をご紹介していきますね。

まず、洗う時はスポンジを使わず、
指先でやさしく汚れを取ります。
油がついている時はぬるま湯で。
(それでも取れない場合は、薄めの洗剤をつけて。)

なぜ? って思うかもしれませんが、
スポンジだと、
例えばちょっとご飯粒がついていたとしても、
気づかない場合があるでしょう? 
乾いてから、あれ? カピカピのごはんが
箸先に残っていた! 
なーんて残念な思いをすることもある。

ですから私は、「指先」という、
感じやすい場所を使って、
きれいさっぱり洗うのです。

すっかり乾いたらしまいます。
でも、その前に布で磨くといつもピカピカ。

使っていると、少々かさっとしてくるのですが、
でも大丈夫。
ちゃーんと蘇ります。

布はふだん使っているキッチンクロスなどでじゅうぶん。
キュッキュと磨けば、
「かさっ」から「しっとり」に。
このひと手間で、黒檀の持つつややかさが保てるのならば、がんばれるというものです。

毎日とは言わないけれど、
たとえば、お湯が沸くのを待つ時間とか、
ちょっとした台所仕事の隙間時間にすれば、
手間とも感じないのではないかしら?

さあ、手入れしたお箸でごはんの時間。
姿勢正して、いただきまーす。

2022-01-12-WED