REPORT

カトラリー、
わたしの使い方
伊藤まさこ 
01 黒い琺瑯、手仕上げのステンレス

「すくうもの」が好き、という伊藤まさこさん。
台所や食器棚には、いろんなタイプの
「すくうもの」があるのだそうです。
今週の「weeksdays」は、そんな伊藤さんがえらぶ
スプーンやれんげの特集。
素材、メーカー(作家)のことなる4つの「すくうもの」、
2回にわけて、伊藤さんの自宅での使い方を紹介します。
その1は、黒い琺瑯のSAROのCHINESE SPOONと、
竹俣勇壱さんが手で仕上げたステンレスのれんげ
その2は、Sghr スガハラのガラスのスプーンと、
山本忠正さん作の半磁器のれんげとスプーンです。

写真・文=伊藤まさこ

黒の琺瑯のスプーンって、
世の中にあまりないような気がします。
だからはじめて見た時、
ちょっとドキッとしたんです。
なにしろ琺瑯が好きなものですから。
それにくわえて、
昔懐かしいアイスクリームの木のスプーンを思わせる、
かわいらしい形にもキュンときました。

よく登場するのは朝食のシーン。

ヨーグルトの白、バナナの黄色、
それからガラスのコップ。
この3つを黒いスプーンが引き締めてくれる。

はちみつの瓶からもすくいやすい形状なので、
とても重宝しています。

はちみつをすくったら、
そのままスプーンでいただきます。

シルバーでもなく、
木でもない。
ちょっとひんやりした口あたりが、
夏にぴったりです。

白の琺瑯のトレーを合わせて、
琺瑯同士の組み合わせ。
パンが焼けるまでの間、
こんな風に準備しておきます。

スプーンは単体で見てもすてきなのですが、
ジャムやはちみつをすくうと、
とたんにいきいきした表情になる。
「使ってこそ」なのだなぁと感じます。

粒マスタードやマヨネーズなども、
相性よさそう。
どうやらこのスプーンは、
洋ものがお似合いみたいです。

同じ器を使う時でも、
カトラリーは、
手の大きさや好みで、
その人に合ったものをえらびたい。
ここでは竹俣さんのれんげ小中と、
黒檀のお箸の短いのと長いのを黒いお皿にセッティング。

下に敷いたのは北欧のペーパーナプキン。
こんな風にちょっと洋風を取り入れても、
または和風も中華風もいける、
応用範囲の広いカトラリーです。

真鍮やステンレスの茶筒の中に入っているのは、
お茶やコーヒー豆。

においの移りづらいステンレスは、
茶匙(コーヒー匙?)としても優秀です。

豆皿をスプーンレストに。
使うたび思うのですが、
どんなシーンでも、
どんな器とも相性がいい竹俣さんのれんげ。

見た目にすっきり、
使い勝手よし。
これって、毎日使う道具として
かなり優秀なのではと思っています。

2025-07-14-MON