ラグビーワールドカップ2019の開幕まで
あと100日となりました。
世界の強豪がやってくる大舞台を想像しながら、
ラグビー芸人サンドウィッチマンのおふたり、
日本ラグビーフットボール協会の中竹竜二さん、
にわかラグビーファンの糸井重里が、
ラグビーのたのしみ方を自由に話しました。
丸の内で開催した「第４回生活のたのしみ展」で
実現したスペシャルトークライブ、
TBSラジオ『サンドウィッチマンのWe Love Rugby』の
公開ラジオ収録のようすを
「ほぼ日」編集バージョンでお届けします。
100日前なんて、まだまだ先のこと？
いやいや、すぐにやってきちゃいますよ！
サンドウィッチマン
伊達みきお（だて みきお）さんと、
富澤たけし（とみざわ たけし）さんによる
お笑いコンビ。
ふたりとも、1974年生まれで宮城県仙台市出身です。
1998年にコンビ結成。
2005年、『エンタの神様』へ初出演。
2007年、『Ｍ-１グランプリ』の王者に輝き、
一躍人気者に。
仙台商業高等学校ラグビー部出身のふたりは、
宮城ラグビー親善大使を務めたり、
テレビやラジオ番組をとおして、
大好きなラグビーを盛り上げる活動もしている。
サンドイッチマンのテレビ出演情報などは、
おふたりの事務所、
「グレープカンパニー」のサイトでご確認を！
伊達みきおさんのブログ
「もういいぜ!」
富澤たけしさんのブログ
「名前だけでも覚えて帰ってください」
中竹竜二（なかたけりゅうじ）
日本ラグビーフットボール協会
コーチングディレクター。
株式会社チームボックス代表取締役。
一般社団法人日本ウィルチェアーラグビー連盟
副理事長。
1973年福岡県生まれ。
93年早稲田大学人間科学部入学。
学生時代に全身麻酔をともなう手術を７回経験し、
ケガをするたびにラグビーをやめようと考える。
４年時にラグビー蹴球部の主将を務め、
全国大学選手権準優勝。97年に大学を卒業後、渡英。
ロンドン大学で人類史を学び、
レスター大学大学院社会学部修了。
2001年三菱総合研究所入社。
2006年早稲田大学ラグビー蹴球部監督に就任。
監督経験ゼロながらコーチングを徹底し、
2007年度から２年連続で全国大学選手権を制覇。
2010年２月退任。
同年4月、日本ラグビーフットボール協会
コーチングディレクターに就任。
U20日本代表ヘッドコーチも務め、
2015年にはワールドラグビーチャンピオンシップにて
初のトップ10入りを果たした。
- 富澤
- 次の質問を紹介します。
えー、アスカさん。
- 伊達
- アスカさん、ありがとうございます。
- 富澤
- 「ルールがよくわからないんですが、
みんなで固まって足でボールを動かしている時、
どんなことを考えているんですか？」
- 伊達
- にわからしくていいなあ（笑）。
- 富澤
- 「気づいたら誰かが走り出していて
『あれ？いつの間に』と思うんですが、
プレーしていてもそんなことってありますか？」
- 会場
- （笑）
- 中竹
- いやぁ、いい質問ですねぇ。
おもしろいなぁ。
- 糸井
- この質問、大賛成！
- 伊達
- 「みんなで固まって、
足でボールを動かしている時」。
- 中竹
- おそらく、スクラムのことでしょうね。
- 伊達
- ぼくらは高校時代に
スクラムを組むポジションにいたんです。
「気づいたら誰かが走り出している」
という状況がプレーヤーにあったら、
それはもうアウトですわ。
- 富澤
- ただ、ぼくらは弱いチームだったんで、
「ボールどこだ？」ってことがあるんです。
- 会場
- （笑）
- 伊達
- ずっと向こうのほうでボールが展開しているのに、
ぼくらはスクラムを一所懸命に組んだまま。
「出たよ！」って言ってくれないと、
ぼくら、全然わからないんですよ。
- 富澤
- 「言えよ！」ってなります。
- 中竹
- じつは、もっと高いレベルの選手たちでも、
ボールがいつ出たかわからない時があります。
- 伊達
- あ、プロでもあるんですか。
- 中竹
- 相手にわからないように、
ボールを出す時があるわけです。
だから味方でもわからない時があって、
後ろにいる人だけがわかっています。
- 富澤
- ボールより前にいる人は
わからないってことですね。
- 中竹
- がんばって押している人たちは
ボールより前にいますので、
いつボールが出たのかわからない。
- 糸井
- にわかファンからすると最高の質問です。
だって、生々しいもの（笑）。
- 中竹
- これはおもしろいですねぇ。
こういう質問が来ないと
きちんと考えないので、感謝です。
- 富澤
- おもしろいです。
- 中竹
- スクラムってじつは、
体重が軽いちっちゃなチームでも、
団子状態になれば押しあえるんですよ。
- 糸井
- そうなんだ。
- 中竹
- 一人ひとりがバラバラに押そうとしても、
力がうまく伝わっていかないんです。
いいチームっていうのは、
いかに相手を押すかよりも、
自分たちがどう固まるかを大事にします。
結果的に、固まっているほうが押せるんです。
- 伊達
- より一枚岩になるっていうことですね。
- 中竹
- これからみなさんもラグビーを観るにあたって、
「大きい人が勝つスポーツかな」と思うはずなんです。
特に人が接触しているシーンでは、
低い姿勢で固まっているほうが
一気に押すことができますので、
それをぜひ見ていただきたいです。
- 伊達
- テレビでラグビーを観ていると、
スクラムを組む時に両方のフォワードの
総重量が出るんですけど、
総重量が軽いチームでも、
スクラムで押し勝てることがありますよね。
- 糸井
- ものすごい低い姿勢でぶつかってますよね。
お相撲の「はっけよい、残った！」みたいに
低くぶつかり合っている。
あれ、ああいう練習をしてるんですか？
- 伊達
- たしかに、かなり重心が低いですよね。
- 中竹
- 日本人は体が小さいので、
重心を低くしたほうが押せるんですよ。
- 伊達
- 重心を低くする練習って大変ですよね。
よっぽど太ももの筋肉がないと。
- 糸井
- うわぁ、いやだ。
- 中竹
- 昔は和式のトイレがあったから、
みなさん股関節や膝が柔らかかったんですけど、
最近は洋式トイレばっかりですから。
昔かたぎのコーチは「便所が悪いんだ」ってね、
便所への悪口を言ってますね。
- 糸井
- はぁ。
- 富澤
- カレー食べてる時にやめてくださいよ。
- 会場
- （笑）
- 伊達
- お前がそう言うから悪いんだろ！
誰も思ってなかったよ、そんなもん（笑）。
- 糸井
- ふっふっふ。
- 伊達
- 中竹さん、スクラムを組む練習として、
ぼくらがいた仙台商業ラグビー部には、
「ウンチング」っていうスタイルがあったんです。
それって、名称として正しいんですか？
- 中竹
- 正しいです。
- 富澤
- ちょっとやらないとわかんないよね。
- 伊達
- 今、富澤がやってみますからね。
「ウンチング」っていうのは、
こう、膝が地面につかないんですよ。
- 糸井
- あ、膝をつけないんだ。
- 中竹
- これが基本の姿勢ですね。
「ウンチング」中に先輩から背中を押されたり、
誰かに乗られたりするんです。
- 中竹
- 富澤さん、いい姿勢ですね。
- 伊達
- これを何セットもやるんです。
そうすると、太ももの筋肉がすごくついて
スクラムが強くなるんですよ。
これを「ウンチング」って言います。
- 糸井
- 今でもできるんですね。
- 富澤
- 今はぶつかったら膝が折れますけどね。
- 伊達
- 富澤は両膝に水が溜まってますから。
お近くにいるかた、聞こえませんでした？
歩く時、ジャバッ、ジャバッ、ジャバって。
- 富澤
- あふれ出てないわ（笑）。
（つづきます）
2019-06-16-SUN
-
TBSラジオ
「サンドウィッチマンのWe Love Rugby」
毎週火曜から金曜 夕方５時50分～６時
AM954kHz、FM90.5MHz -
ラグビーについて知りたいこと、大募集！
にわかな質問に『Number』が
答えます。
９月から開幕のラグビーワールドカップに向けて、
雑誌『Sports Graphic Number』と
「ほぼ日」がコラボレーションすることになりました。８月下旬刊行予定の
『Number ラグビーＷ杯直前特集号』に向けて、
ほぼ日読者の「にわかラグビーファン」のみなさんから
ラグビーにまつわる質問を募集します。
どんな素朴な疑問でもかまいません。
みなさんからいただいた質問をもとに、
『Number』 さんが記事を作ってくださるという
とっても特別な体験ができますよ。（ご投稿の前に必ずお読みください）
投稿していただいた質問やコメントは、
雑誌『Sports Graphic Number』と
ほぼ日刊イトイ新聞に一部編集の上、
掲載させていただくことがあります。
なにとぞご了承ください。 -
RUGBY NIWAKA DE GOMEN
にわかラグビーファン観戦グッズ
ほぼ日ストアで、6/18販売開始！
糸井重里が考えた、にわかファンでも
思いきりラグビーをたのしめる言葉、
「RUGBY NIWAKA DE GOMEN」の
オリジナルグッズができました。
ロゴ入りのＴシャツ、ななめがけバッグ、
Ask me / Teach me缶バッジの全５アイテム。
ぜひ観戦のおともにどうぞ！
2019年６月18日（火）午前11時より、
ほぼ日ストアで販売を開始します。販売ページはこちらからどうぞ。