
ふたつの対談をいったりきたり
こんにちは、「ほぼ日」の奥野です。
ご存知だと思いますけど、
ここ数ヶ月内に、我らがラヂヲ先生は
2冊の本をお出しになりました。
ひとつは『わるい猫』といいまして、
SNS時代の最新の4コマ漫画。
もうひとつは
『和田ラヂヲのここにいます』で、
往年の4コマ作品を復刻した大部の著。
それらの刊行記念として、
前者は画家のヒグチユウコさんと、
後者は旧知のゆかいな仲間たちと、
それぞれ別の日に、別の場所で、
それぞれ楽しく
おしゃべりしていただいたんですが。
あれ、あれあれあれ?
なんだか時空が歪んでいるような‥‥
パラレルワールドにでも、
まぎれこんでしまった‥‥ような‥‥。
- ヒグチ
- ジャムおじさんはどうですか。
- ラヂヲ
- 帽子‥‥は、被ってたんだっけ?
- ヒグチ
- コックさんですから。
ヒグチユウコさん
- ラヂヲ
- じつは俺、『アンパンマン』って
あんまり見てないんだよ。
- ──
- あ、何か若々しい。
ジャムおじさん
- ヒグチ
- ちょっとフレンチ入ってますよね。
では、パタコさんとチーズ。
- ラヂヲ
- パタコさんはいいけど、犬か‥‥。
- ヒグチ
- あー、なんかちがう気がするけど、
かわいいからいいです。
耳って、こんな感じでしたっけ?
チーズ
- ラヂヲ
- どうだったかなあ。
- ヒグチ
- 黒くなかった気はしますけどね。
- ラヂヲ
- そう?
- ヒグチ
- いや、わかんないです。
わたしも描いたことがないので。
- ラヂヲ
- 自分も描いたことないキャラクターを
人に描かすんかい。 - 誰ひとり正解がわからないじゃないか。
- ヒグチ
- カレーパンマンは?
- ラヂヲ
- こんなんかな。
カレーパンマン
- ──
- 近いけど‥‥
この
うっすらした違和感の正体は何だろう。 - 鼻筋が通りすぎてるのかなあ。
- ラヂヲ
- パッと見はうまくいったと思ったけど、
どんどんちがう人に見えてくるなあ。
- ヒグチ
- カレーって書いといたらどうですか。
- ラヂヲ
- 「カレー」。
- ──
- 文字で説明するという最終手段(笑)。
- ヒグチ
- 続きましては、しょくぱんまん。
- ラヂヲ
- 食パンだから大丈夫だよ。こうでしょ。
しょくぱんまん
- ──
- わはは、たしかに、
しょくぱんまんにしか見えない! - でも、なぜかまったくの別人だ!
- ラヂヲ
- まだ描かすつもり?
- ヒグチ
- だって先生、絵がすっごく上手だから。
食パンって書かなくて大丈夫です。 - あとは、バタコさん、ばいきんまん、
ドキンちゃんで
『アンパンマン』はオッケーですかね。
- ラヂヲ
- ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(描く)。
いかんよ。ぜんぜんちがうし、どれも。
- ヒグチ
- 大丈夫ですよ。
左上からしょくぱんまん、ジャムおじさん、チーズ、ドキンちゃん、カレーパンマン、バタコさん、ばいきんまん
- ラヂヲ
- 俺が読んでそうな漫画にしてよ。
『がきデカ』とか。
- ヒグチ
- じゃあ、『夕やけ番長』『伊賀の影丸』。
- ラヂヲ
- ごめん。
- ──
- 横山光輝先生なら『鉄人28号』は?
- ラヂヲ
- あー。鼻があったよなあ。
やっぱり何かがちがうな。
鉄人28号
- ヒグチ
- 考えれば考えるほど離れていくんですね。
- ラヂヲ
- そうかも。
- ヒグチ
- たぶん『伊賀の影丸』いけると思いますよ。
忍者だから、顔隠してるし。
- ラヂヲ
- そういう問題なんかなあ‥‥はい。
伊賀野影丸(左)
- ヒグチ
- ははは(笑)。
- ラヂヲ
- 笑っただけ(笑)。
- ヒグチ
- でも、先生は上手いですね、忍者の絵。
- ラヂヲ
- 忍者はよく描いてるからね。ふだんから。
- ヒグチ
- 水木先生にいきましょう。一反木綿は?
- ラヂヲ
- わかるよ。
- ヒグチ
- 上手そう。
- ラヂヲ
- だって木綿だからね。
- ヒグチ
- あ、いいですね(笑)。シンプル。
一反木綿
- ラヂヲ
- 子泣きじじいと砂かけばばあも描ける。
子泣きじじいは頭の形がヘンなんだよ。
- ──
- 何か歪んでますよね。
- ラヂヲ
- たしか、こんな感じで‥‥。
- ヒグチ
- そうそう。目が垂れ目で。
- ラヂヲ
- ずっと泣いてるからね。あ、似てきた。
- ヒグチ
- すごい似てるじゃないですか(笑)。
子泣きじじい
- ──
- さすが、ご自分から
描けると言っただけのことはある!
- ヒグチ
- 人を騙すときだけ泣くんでしたっけ。
- ラヂヲ
- あ、そうなの?
- ヒグチ
- オギャーオギャーって。
- ラヂヲ
- 赤ちゃんみたいだなあ。
すごい顔になった。
- ──
- 非常にわかりやすいですね。
本日の作品のなかでは、圧倒的に。
- ヒグチ
- うん。
- ラヂヲ
- われながら、よく描けてると思う。
左からこなきじじい、一反木綿、ねずみ男
・
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・
(一方そのころ、もうひとつの時空では。
次回、
05 おしゃべり with ゆかいな仲間たち
へと続く)
2026-08-25-TUE
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SNSにアップされた数百本の4コマ作品を
再編集のうえ書籍化した『わるい猫』、
傑作『和田ラヂヲのここにいます』を中心に
1990年代の作品を
ラヂヲ先生自ら選定・再編集した
『和田ラヂヲのここにいます ヘヴィー級』。
どちらも、うれしい厚みで、
どちらも、どこから読んでもおもしろい。
『わるい猫』はこちらにて、
『和田ラヂヲのここにいます 超ヘヴィー級』
『和田ラヂヲのここにいます ヘヴィー級』は、
ともにこちらで絶賛販売中です!
また、ヒグチユウコさんのボリス雑貨店でも
サイン入りの『ヘヴィー級』が
まだ販売中なのを確認しました
(「新商品」のカテゴリの前から3ページ目、
2026年8月17日【月】午前10時現在)。
ちなみに‥‥ねんのためにおつたえしますと、
昨年『わるい猫』発売のタイミングで
ヒグチさんとラヂヲ先生に対談していただき、
その原稿まとめをモタモタしているうち、
ヘヴィー級&超ヘヴィー級の
『和田ラヂヲのここにいます』が出てしまい、
今回「超時間おしゃべり」と銘打って、
ふたつの対談を同時掲載することにしました。
パラレルワールドには迷い込んでいません。