ふたつの対談をいったりきたり

こんにちは、「ほぼ日」の奥野です。
ご存知だと思いますけど、
ここ数ヶ月内に、我らがラヂヲ先生は
2冊の本をお出しになりました。
ひとつは『わるい猫』といいまして、
SNS時代の最新の4コマ漫画。
もうひとつは
『和田ラヂヲのここにいます』で、
往年の4コマ作品を復刻した大部の著。
それらの刊行記念として、
前者は画家のヒグチユウコさんと、
後者は旧知のゆかいな仲間たちと、
それぞれ別の日に、別の場所で、
それぞれ楽しく
おしゃべりしていただいたんですが。
あれ、あれあれあれ?
なんだか時空が歪んでいるような‥‥
パラレルワールドにでも、
まぎれこんでしまった‥‥ような‥‥。

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202X年某月某日 おしゃべり with ヒグチユウコさん 05 ジャムおじさんから子泣きじじいまで

ヒグチ
ジャムおじさんはどうですか。
ラヂヲ
帽子‥‥は、被ってたんだっけ?

ヒグチ
コックさんですから。

ヒグチユウコさん ヒグチユウコさん

ラヂヲ
じつは俺、『アンパンマン』って
あんまり見てないんだよ。
──
あ、何か若々しい。

ジャムおじさん ジャムおじさん

ヒグチ
ちょっとフレンチ入ってますよね。
では、パタコさんとチーズ。
ラヂヲ
パタコさんはいいけど、犬か‥‥。
ヒグチ
あー、なんかちがう気がするけど、
かわいいからいいです。
耳って、こんな感じでしたっけ?

チーズ チーズ

ラヂヲ
どうだったかなあ。
ヒグチ
黒くなかった気はしますけどね。
ラヂヲ
そう?
ヒグチ
いや、わかんないです。
わたしも描いたことがないので。
ラヂヲ
自分も描いたことないキャラクターを
人に描かすんかい。
誰ひとり正解がわからないじゃないか。
ヒグチ
カレーパンマンは?
ラヂヲ
こんなんかな。

カレーパンマン カレーパンマン

──
近いけど‥‥
この
うっすらした違和感の正体は何だろう。
鼻筋が通りすぎてるのかなあ。
ラヂヲ
パッと見はうまくいったと思ったけど、
どんどんちがう人に見えてくるなあ。
ヒグチ
カレーって書いといたらどうですか。
ラヂヲ
「カレー」。
──
文字で説明するという最終手段(笑)。
ヒグチ
続きましては、しょくぱんまん。
ラヂヲ
食パンだから大丈夫だよ。こうでしょ。

しょくぱんまん しょくぱんまん

──
わはは、たしかに、
しょくぱんまんにしか見えない!
でも、なぜかまったくの別人だ!
ラヂヲ
まだ描かすつもり?
ヒグチ
だって先生、絵がすっごく上手だから。
食パンって書かなくて大丈夫です。
あとは、バタコさん、ばいきんまん、
ドキンちゃんで
『アンパンマン』はオッケーですかね。
ラヂヲ
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(描く)。
いかんよ。ぜんぜんちがうし、どれも。
ヒグチ
大丈夫ですよ。

左上からしょくぱんまん、ジャムおじさん、チーズ、ドキンちゃん、カレーパンマン、バタコさん、ばいきんまん 左上からしょくぱんまん、ジャムおじさん、チーズ、ドキンちゃん、カレーパンマン、バタコさん、ばいきんまん

ラヂヲ
俺が読んでそうな漫画にしてよ。
『がきデカ』とか。
ヒグチ
じゃあ、『夕やけ番長』『伊賀の影丸』。
ラヂヲ
ごめん。
──
横山光輝先生なら『鉄人28号』は?
ラヂヲ
あー。鼻があったよなあ。
やっぱり何かがちがうな。

鉄人28号 鉄人28号

ヒグチ
考えれば考えるほど離れていくんですね。
ラヂヲ
そうかも。
ヒグチ
たぶん『伊賀の影丸』いけると思いますよ。
忍者だから、顔隠してるし。
ラヂヲ
そういう問題なんかなあ‥‥はい。

伊賀野影丸(左) 伊賀野影丸(左)

ヒグチ
ははは(笑)。
ラヂヲ
笑っただけ(笑)。
ヒグチ
でも、先生は上手いですね、忍者の絵。
ラヂヲ
忍者はよく描いてるからね。ふだんから。
ヒグチ
水木先生にいきましょう。一反木綿は?
ラヂヲ
わかるよ。
ヒグチ
上手そう。
ラヂヲ
だって木綿だからね。
ヒグチ
あ、いいですね(笑)。シンプル。

一反木綿 一反木綿

ラヂヲ
子泣きじじいと砂かけばばあも描ける。
子泣きじじいは頭の形がヘンなんだよ。
──
何か歪んでますよね。
ラヂヲ
たしか、こんな感じで‥‥。
ヒグチ
そうそう。目が垂れ目で。
ラヂヲ
ずっと泣いてるからね。あ、似てきた。
ヒグチ
すごい似てるじゃないですか(笑)。

子泣きじじい 子泣きじじい

──
さすが、ご自分から
描けると言っただけのことはある!
ヒグチ
人を騙すときだけ泣くんでしたっけ。
ラヂヲ
あ、そうなの?
ヒグチ
オギャーオギャーって。
ラヂヲ
赤ちゃんみたいだなあ。
すごい顔になった。
──
非常にわかりやすいですね。
本日の作品のなかでは、圧倒的に。
ヒグチ
うん。
ラヂヲ
われながら、よく描けてると思う。

左からこなきじじい、一反木綿、ねずみ男 左からこなきじじい、一反木綿、ねずみ男

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(一方そのころ、もうひとつの時空では。
次回、
05 おしゃべり with ゆかいな仲間たち
へと続く)

2026-08-25-TUE

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    好評発売中! 重版街道爆走中の『わるい猫』 「超ヘヴィー級」とくらべたら圧倒的に読みやすい 『和田ラヂヲのここにいます(ヘヴィー級)』

    SNSにアップされた数百本の4コマ作品を
    再編集のうえ書籍化した『わるい猫』、
    傑作『和田ラヂヲのここにいます』を中心に
    1990年代の作品を
    ラヂヲ先生自ら選定・再編集した
    『和田ラヂヲのここにいます ヘヴィー級』。
    どちらも、うれしい厚みで、
    どちらも、どこから読んでもおもしろい。
    『わるい猫』はこちらにて、
    『和田ラヂヲのここにいます 超ヘヴィー級』
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    ともにこちらで絶賛販売中です!
    また、ヒグチユウコさんのボリス雑貨店でも
    サイン入りの『ヘヴィー級』が
    まだ販売中なのを確認しました
    (「新商品」のカテゴリの前から3ページ目、
    2026年8月17日【月】午前10時現在)。

    ちなみに‥‥ねんのためにおつたえしますと、
    昨年『わるい猫』発売のタイミングで
    ヒグチさんとラヂヲ先生に対談していただき、
    その原稿まとめをモタモタしているうち、
    ヘヴィー級&超ヘヴィー級の
    『和田ラヂヲのここにいます』が出てしまい、
    今回「超時間おしゃべり」と銘打って、
    ふたつの対談を同時掲載することにしました。
    パラレルワールドには迷い込んでいません。