ふたつの対談をいったりきたり

こんにちは、「ほぼ日」の奥野です。
ご存知だと思いますけど、
ここ数ヶ月内に、我らがラヂヲ先生は
2冊の本をお出しになりました。
ひとつは『わるい猫』といいまして、
SNS時代の最新の4コマ漫画。
もうひとつは
『和田ラヂヲのここにいます』で、
往年の4コマ作品を復刻した大部の著。
それらの刊行記念として、
前者は画家のヒグチユウコさんと、
後者は旧知のゆかいな仲間たちと、
それぞれ別の日に、別の場所で、
それぞれ楽しく
おしゃべりしていただいたんですが。
あれ、あれあれあれ?
なんだか時空が歪んでいるような‥‥
パラレルワールドにでも、
まぎれこんでしまった‥‥ような‥‥。

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202X年某月某日 おしゃべり with ヒグチユウコさん 02 マジンガーZを描くラヂヲ先生

ヒグチ
このあいだ、恐山へ行ってきたんです。
ラヂヲ
どうだった?

ヒグチ
イタコの方はお休みでいませんでした。
毎日はいらっしゃるわけじゃないって、
誰かが言ってました。

ヒグチユウコさん ヒグチユウコさん

──
それは、興味があって行ったんですか。
ヒグチ
行ってみたいじゃないですか、恐山。
ラヂヲ
うん、賽の河原とかね。行ってみたい。
石、積んできた?
ヒグチ
はい、積みました。
でも朝、起きてみたら崩れてるんです。
ラヂヲ
えっ。
ヒグチ
不思議でした。夜は、入れないんですよ。
お寺さんなので。なのに朝、崩れてる。
でも、あの世がこれなら、
わたし、けっこういいなって思いました。
風景がきれいで。
お寺さんだから御朱印とかももらえるし。
ラヂヲ
へええ。
ヒグチ
亡くなった人が山へ帰るみたいな感じで、
六角堂というのがあって、
おじいちゃんがあの世で困らないように、
新しい草履を買ってお供えしたり。
ラヂヲ
足がある前提なんだ。オバケじゃなくて。
エアマックスとかお供えしたらどうかな。
よろこぶかなあ。
イタコさんって何人くらいいるんですか。
ヒグチ
わかんないです。
ラヂヲ
きっと、数自体は減ってるんでしょうね。
後継者だって少ないだろうし。
ヒグチ
イタコさんの場合わかんないんですけど、
たとえば占い師さんって、
ある意味カウンセリングじゃないですか。
ラヂヲ
そうなんでしょうね。
ヒグチ
トークが上手いかどうかが重要みたいな。
ラヂヲ
ただ、上手すぎたら
かえってダメなとこもあると思うんですよ。
どこか神秘的な雰囲気も大事だから。
あまりに饒舌だったら、
なんか高いものを売りつけられそうだし。
ヒグチ
たしかに。
ラヂヲ
ちょっとぶっきらぼうなくらいのほうが、
「え、本当?」みたいな気になる気がする。
ヒグチ
そっちのほうが壺とか売られそう(笑)。
ラヂヲ
セカンドオピニオンとか、あったりして。
──
占い師のですか(笑)。
ヒグチ
お坊さんもおもしろかったんです。
このへんにおいしいお店ないか聞いたら、
「大間のあの店、行きなよ」って。
ラヂヲ
大間って、マグロで有名な、あの大間?
ヒグチ
そう。たしかにすごいおいしかったです。
マグロの海鮮丼を食べました。
──
お坊さんが推してくる超絶美味の海鮮丼。
めちゃくちゃ惹かれますね。
ヒグチ
お店の人に、
お坊さんから聞いて来ましたと言ったら、
「あの人、毎日来るのよ!」って。
ラヂヲ
お坊さんとマグロって、いいなあ。
──
4コマ連載のタイトルになりそうです。
ヒグチ
そうそう、そういえば、
『アグリーシスター』っていう映画、
先生にも観てほしいな。
シンデレラが元になった話なんですけど。
ラヂヲ
グロい系ですか。
ヒグチ
ホラーですね。
ラヂヲ
好きですね。
ヒグチ
大好きですね。
ラヂヲ
自分の家族とか肉親が
ゾンビとしてよみがってきたというとき、
銃で撃てるかどうか‥‥
という、ひとつの難しい問題があるよね。
まあ、厳密には、もう死んでるんだけど。
ヒグチ
わたしは、そういう世界が訪れたときに、
自分は「どっち側にいたいか」
ということについては、わりと考えます。
ラヂヲ
それは、ぼくも考えるなあ。どっち?
ヒグチ
わたしは、ゾンビ側。
ラヂヲ
ぼくもゾンビになったほうが楽だと思う。
ヒグチ
ゾンビになって
人々を襲うほうが楽しいじゃないですか。
『ドーン・オブ・ザ・デッド』
とかの走る系ゾンビとか、
『28日後...』みたいな、
ああいうゾンビに、わたしはなりたいな。
ラヂヲ
まだ、ふつうの人間だったときの職業を
引きずってるゾンビもいいよね。
旅館の女将がゾンビになったら、
ていねいに噛みついてくれるのかなとか。
ヒグチ
ははは。そういう映画もありますよね。
ラヂヲ
あるある。
ちなみに絵を描くようになった最初って、
少女漫画だったんですか。
ヒグチ
はい、漫画は大好きで読んでましたけど、
図鑑も好きでした。
寝る前に海の生き物の写真を見たりして。
今日はクラゲにするか~みたいに、
写真を見てるうちに、寝落ちしてました。
ラヂヲ
そういう晩は、クラゲの夢を見るの?
ヒグチ
夢のことは覚えてないんですけど、
海系の図鑑がとにかく好きだったんです。
──
ラヂヲ先生は、
幼少期より漫画を描かれていたんですか。
ラヂヲ
マジンガーZ、いまでも描けるよ、
ヒグチ
ええー、描いてくださいよ。いまここで。
ラヂヲ
えっ、いいけど‥‥(描く)。
ヒグチ
あ、なんか。スイスイ描いてらっしゃる。
ラヂヲ
得意だから。
ヒグチ
すごいすごい。似てるじゃないですか。
ラヂヲ
似てるって失礼な。
マジンガーZって、首が太いんだよね。

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(一方そのころ、もうひとつの時空では。
次回、
02 おしゃべり with ゆかいな仲間たち
へと続く)

2026-08-19-WED

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  • 好評発売中! 重版街道爆走中の『わるい猫』 「超ヘヴィー級」とくらべたら圧倒的に読みやすい 『和田ラヂヲのここにいます(ヘヴィー級)』

    好評発売中! 重版街道爆走中の『わるい猫』 「超ヘヴィー級」とくらべたら圧倒的に読みやすい 『和田ラヂヲのここにいます(ヘヴィー級)』

    SNSにアップされた数百本の4コマ作品を
    再編集のうえ書籍化した『わるい猫』、
    傑作『和田ラヂヲのここにいます』を中心に
    1990年代の作品を
    ラヂヲ先生自ら選定・再編集した
    『和田ラヂヲのここにいます ヘヴィー級』。
    どちらも、うれしい厚みで、
    どちらも、どこから読んでもおもしろい。
    『わるい猫』はこちらにて、
    『和田ラヂヲのここにいます 超ヘヴィー級』
    『和田ラヂヲのここにいます ヘヴィー級』は、
    ともにこちらで絶賛販売中です!
    また、ヒグチユウコさんのボリス雑貨店でも
    サイン入りの『ヘヴィー級』が
    まだ販売中なのを確認しました
    (「新商品」のカテゴリの前から3ページ目、
    2026年8月17日【月】午前10時現在)。

    ちなみに‥‥ねんのためにおつたえしますと、
    昨年『わるい猫』発売のタイミングで
    ヒグチさんとラヂヲ先生に対談していただき、
    その原稿まとめをモタモタしているうち、
    ヘヴィー級&超ヘヴィー級の
    『和田ラヂヲのここにいます』が出てしまい、
    今回「超時間おしゃべり」と銘打って、
    ふたつの対談を同時掲載することにしました。
    パラレルワールドには迷い込んでいません。