
ふたつの対談をいったりきたり
こんにちは、「ほぼ日」の奥野です。
ご存知だと思いますけど、
ここ数ヶ月内に、我らがラヂヲ先生は
2冊の本をお出しになりました。
ひとつは『わるい猫』といいまして、
SNS時代の最新の4コマ漫画。
もうひとつは
『和田ラヂヲのここにいます』で、
往年の4コマ作品を復刻した大部の著。
それらの刊行記念として、
前者は画家のヒグチユウコさんと、
後者は旧知のゆかいな仲間たちと、
それぞれ別の日に、別の場所で、
それぞれ楽しく
おしゃべりしていただいたんですが。
あれ、あれあれあれ?
なんだか時空が歪んでいるような‥‥
パラレルワールドにでも、
まぎれこんでしまった‥‥ような‥‥。
- ヒグチ
- このあいだ、恐山へ行ってきたんです。
- ラヂヲ
- どうだった?
- ヒグチ
- イタコの方はお休みでいませんでした。
- 毎日はいらっしゃるわけじゃないって、
誰かが言ってました。
ヒグチユウコさん
- ──
- それは、興味があって行ったんですか。
- ヒグチ
- 行ってみたいじゃないですか、恐山。
- ラヂヲ
- うん、賽の河原とかね。行ってみたい。
石、積んできた?
- ヒグチ
- はい、積みました。
でも朝、起きてみたら崩れてるんです。
- ラヂヲ
- えっ。
- ヒグチ
- 不思議でした。夜は、入れないんですよ。
お寺さんなので。なのに朝、崩れてる。 - でも、あの世がこれなら、
わたし、けっこういいなって思いました。
風景がきれいで。
お寺さんだから御朱印とかももらえるし。
- ラヂヲ
- へええ。
- ヒグチ
- 亡くなった人が山へ帰るみたいな感じで、
六角堂というのがあって、
おじいちゃんがあの世で困らないように、
新しい草履を買ってお供えしたり。
- ラヂヲ
- 足がある前提なんだ。オバケじゃなくて。
- エアマックスとかお供えしたらどうかな。
よろこぶかなあ。
イタコさんって何人くらいいるんですか。
- ヒグチ
- わかんないです。
- ラヂヲ
- きっと、数自体は減ってるんでしょうね。
後継者だって少ないだろうし。
- ヒグチ
- イタコさんの場合わかんないんですけど、
たとえば占い師さんって、
ある意味カウンセリングじゃないですか。
- ラヂヲ
- そうなんでしょうね。
- ヒグチ
- トークが上手いかどうかが重要みたいな。
- ラヂヲ
- ただ、上手すぎたら
かえってダメなとこもあると思うんですよ。
どこか神秘的な雰囲気も大事だから。
あまりに饒舌だったら、
なんか高いものを売りつけられそうだし。
- ヒグチ
- たしかに。
- ラヂヲ
- ちょっとぶっきらぼうなくらいのほうが、
「え、本当?」みたいな気になる気がする。
- ヒグチ
- そっちのほうが壺とか売られそう(笑)。
- ラヂヲ
- セカンドオピニオンとか、あったりして。
- ──
- 占い師のですか(笑)。
- ヒグチ
- お坊さんもおもしろかったんです。
- このへんにおいしいお店ないか聞いたら、
「大間のあの店、行きなよ」って。
- ラヂヲ
- 大間って、マグロで有名な、あの大間?
- ヒグチ
- そう。たしかにすごいおいしかったです。
マグロの海鮮丼を食べました。
- ──
- お坊さんが推してくる超絶美味の海鮮丼。
めちゃくちゃ惹かれますね。
- ヒグチ
- お店の人に、
お坊さんから聞いて来ましたと言ったら、
「あの人、毎日来るのよ!」って。
- ラヂヲ
- お坊さんとマグロって、いいなあ。
- ──
- 4コマ連載のタイトルになりそうです。
- ヒグチ
- そうそう、そういえば、
『アグリーシスター』っていう映画、
先生にも観てほしいな。 - シンデレラが元になった話なんですけど。
- ラヂヲ
- グロい系ですか。
- ヒグチ
- ホラーですね。
- ラヂヲ
- 好きですね。
- ヒグチ
- 大好きですね。
- ラヂヲ
- 自分の家族とか肉親が
ゾンビとしてよみがってきたというとき、
銃で撃てるかどうか‥‥
という、ひとつの難しい問題があるよね。 - まあ、厳密には、もう死んでるんだけど。
- ヒグチ
- わたしは、そういう世界が訪れたときに、
自分は「どっち側にいたいか」
ということについては、わりと考えます。
- ラヂヲ
- それは、ぼくも考えるなあ。どっち?
- ヒグチ
- わたしは、ゾンビ側。
- ラヂヲ
- ぼくもゾンビになったほうが楽だと思う。
- ヒグチ
- ゾンビになって
人々を襲うほうが楽しいじゃないですか。 - 『ドーン・オブ・ザ・デッド』
とかの走る系ゾンビとか、
『28日後...』みたいな、
ああいうゾンビに、わたしはなりたいな。
- ラヂヲ
- まだ、ふつうの人間だったときの職業を
引きずってるゾンビもいいよね。 - 旅館の女将がゾンビになったら、
ていねいに噛みついてくれるのかなとか。
- ヒグチ
- ははは。そういう映画もありますよね。
- ラヂヲ
- あるある。
- ちなみに絵を描くようになった最初って、
少女漫画だったんですか。
- ヒグチ
- はい、漫画は大好きで読んでましたけど、
図鑑も好きでした。 - 寝る前に海の生き物の写真を見たりして。
今日はクラゲにするか~みたいに、
写真を見てるうちに、寝落ちしてました。
- ラヂヲ
- そういう晩は、クラゲの夢を見るの?
- ヒグチ
- 夢のことは覚えてないんですけど、
海系の図鑑がとにかく好きだったんです。
- ──
- ラヂヲ先生は、
幼少期より漫画を描かれていたんですか。
- ラヂヲ
- マジンガーZ、いまでも描けるよ、
- ヒグチ
- ええー、描いてくださいよ。いまここで。
- ラヂヲ
- えっ、いいけど‥‥(描く)。
- ヒグチ
- あ、なんか。スイスイ描いてらっしゃる。
- ラヂヲ
- 得意だから。
- ヒグチ
- すごいすごい。似てるじゃないですか。
- ラヂヲ
- 似てるって失礼な。
マジンガーZって、首が太いんだよね。
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(一方そのころ、もうひとつの時空では。
次回、
02 おしゃべり with ゆかいな仲間たち
へと続く)
2026-08-19-WED
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SNSにアップされた数百本の4コマ作品を
再編集のうえ書籍化した『わるい猫』、
傑作『和田ラヂヲのここにいます』を中心に
1990年代の作品を
ラヂヲ先生自ら選定・再編集した
『和田ラヂヲのここにいます ヘヴィー級』。
どちらも、うれしい厚みで、
どちらも、どこから読んでもおもしろい。
『わるい猫』はこちらにて、
『和田ラヂヲのここにいます 超ヘヴィー級』
『和田ラヂヲのここにいます ヘヴィー級』は、
ともにこちらで絶賛販売中です!
また、ヒグチユウコさんのボリス雑貨店でも
サイン入りの『ヘヴィー級』が
まだ販売中なのを確認しました
(「新商品」のカテゴリの前から3ページ目、
2026年8月17日【月】午前10時現在)。
ちなみに‥‥ねんのためにおつたえしますと、
昨年『わるい猫』発売のタイミングで
ヒグチさんとラヂヲ先生に対談していただき、
その原稿まとめをモタモタしているうち、
ヘヴィー級&超ヘヴィー級の
『和田ラヂヲのここにいます』が出てしまい、
今回「超時間おしゃべり」と銘打って、
ふたつの対談を同時掲載することにしました。
パラレルワールドには迷い込んでいません。