「おNEWなものさがし」は
「生活のたのしみ展」担当の乗組員きょんが、
たのしみ展を開催できていない間にも
「おNEWで魅力的なもの」との出会いを探し、
ほぼ日初登場となるお店を紹介する企画です。

第4回目は、
高崎や鎌倉にお店を構えるセレクトショップ、
「Belluria(ベルーリア)」さんをご紹介します。
今回訪れた鎌倉店では、
古民家をまるごと改装してつくられた店内で
心地よい鎌倉の風と陽の光を感じながら、
オーナーの山越ご夫妻が実際に使ってみて
本当に良いと思ったお洋服や陶器、アクセサリーなどの
厳選された品々と出会うことができます。

ほぼ日では、その店内でも特に存在感を放っていた
「Belluria」さんのオリジナルの革ブランド「N25」の、
レザーがま口ウォレットを販売します。

>Belluriaさんについて

Belluria プロフィール画像

Belluria(ベルーリア)

セレクトショップ「Belluria」は、
高崎や鎌倉に店舗を構える、
オーナーの山越ご夫妻が実際に使ってみて
本当に良いと思えるものだけが揃うお店です。
鎌倉店では、
古民家をまるごと改装してつくられた店内で、
心地よい鎌倉の風と陽の光を感じながら、
お洋服や陶器、アクセサリーなどの
厳選された品々と出会うことができます。

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第4回 「Belluria」のオーナー、 山越ご夫妻にお話をうかがいました。 (後編)

ともえ
N25のお財布には革の職人のほかに、
真鍮製の口金をつくっている職人が関わっています。
弘世
70歳ちかくの方で、
昔ながらの製法で真鍮製の口金をつくりつづけている
日本の唯一の職人なんです。
国内で口金をつくれる人はほかにもいましたが、
真鍮製の口金はなかなか需要がなくて、
引退しちゃったんです。
いまはメッキ製で安く大量につくれるものが主流になり、
真鍮製のものがあまり必要とされなくなってしまいました。
ともえ
だけど私たちは、
どうしても「真鍮製」の口金を
このレザーがま口ウォレットに使いたかったんです。

ほぼ日
それはどうしてでしょうか。
弘世
お財布は毎日使っていくうちに、
革の部分が経年変化していくものです。
口金がメッキ製のお財布は、
使い込むほどに革が馴染んでいく一方で、
口金の部分はピカピカなまま。
その様子が、ちぐはぐに思えて違和感があったんです。
真鍮製の口金を使用することで、
革も口金も、お互いがいい年のとりかたをしていく、
そんなお財布がつくりたいと思っていました。

弘世
ただ、職人に「真鍮でできた口金がほしい」と
お願いをしたら、
もう自分は長くつくり続けられないかもしれない、
それに、口金づくりの技を
ほかの誰かに伝授するつもりもないから、
自分の代でつくれるぶんで終わりだよ、って
言われてしまった。
ほぼ日
そうなんですか‥‥。
ともえ
職人は、メッキ製の安くて変色しない口金にしか
もう需要がないと思っていて、
あきらめてしまっていたんですね。
息子さんがいらっしゃるけど、
真鍮の口金づくりだけでは生きていけないだろうから、
継がせないって言っていました。
それを聞いて私たちも、いずれはメッキ製の口金で
お財布をつくることになるんだろうなと思っていました。
弘世
でもね、僕らが一生懸命に
真鍮製の口金を使った「N25」のお財布を
販売しつづけていたら、
ある日、職人が「息子にもつくり方を伝授したよ」って、
言ってくださったんです。
ほぼ日
真鍮の口金づくりの技が受け継がれたんですね!
弘世
今は、息子さんも一緒に
「レザーがま口ウォレット」の口金をつくってくれています。
ともえ
そんな職人へのリスペクトをこめて、
口金の部分にはシリアルナンバーを刻んでいます。

弘世
僕らのおじいさんの世代が使っていた
お財布をつくっていたような
昔からの口金職人と一緒に、
いまの時代に合わせた新しいがま口のお財布を
つくれたことに誇りを感じています。
ともえ
真鍮製の口金のおかげで、
革と口金が一緒に経年変化していくお財布を
つくることができました。
店頭に置いているピカピカのお財布よりも、
お客さんが使いこんだお財布のほうが魅力的にみえます。
使っていただくほどに、
どんどん自分だけの味がでてきますよ。

ほぼ日
「レザーがま口ウォレット」のデザインは
お2人によるものなのでしょうか?
ともえ
私たちのオリジナルです。
ただ、最初のころは今とは違う形をしていました。
自分たちやお客さんが使っていくうちに、
「もっとこうしたほうがいい」というところが出てきて、
改善をくり返して今の形に落ち着いています。
ほぼ日
お客さんの声をもとに、洗練されていった形なんですね。
弘世
がま口が大好きなお客さんがこのお財布をみて、
「ここまで完成されたがま口に初めて出会った」と
言ってくれたときは、とても嬉しかったです。
ほぼ日
わあ、それはすごいですね。
ともえ
がま口はフランス由来のものですが、
日本に輸入されてから「お財布」というかたちで
日本独自のスタイルになっていきました。
「N25」の「レザーがま口ウォレット」は、
日本のがま口のお財布として、
究極のがま口というイメージです。
弘世
自分たちが本当に納得できるところまで
つくりあげたお財布です。
ともえ
おそらく、最強のがま口ですよ。

▲ほぼ日エディションのがま口ウォレット。
左からブラック(大サイズ)、ブラック(中サイズ)、
クーズーストーン(大サイズ)、
クーズーストーン(中サイズ)。 ▲ほぼ日エディションのがま口ウォレット。
左からブラック(大サイズ)、ブラック(中サイズ)、
クーズーストーン(大サイズ)、
クーズーストーン(中サイズ)。

ほぼ日
そんな最強のがま口のお財布を、
今回は「ほぼ日エディション」というかたちで
つくっていただきました。
ともえ
はい。
店頭でも人気のあるイタリアの牛革の黒いお財布と、
クーズーという動物の革を使用した灰色のお財布です。
「ほぼ日エディション」として、
今回「N25」のお財布としては初めて内側に
ゴールドとシルバーの革をそれぞれ使用しました。
マットで品のある色で口金の色とも合っていますし、
なんだか金運も上がりそうな気がします。

ほぼ日
そして、この丸い立体感のあるフォルムが
ぽってりしていて可愛いですよね、
思わず小銭をたくさん入れたくなるような感じです。

ともえ
大きいサイズのお財布は、
取り外しできるカードケースと
肩がけ用の真鍮製のチェーンを付けました。
カードケースは縦向きにカードを収納できるので、
ひと目でどのカードがどこに入っているか
すぐにわかりますよ。
チェーンは、使わないときに
ひっかける部分を中に収納できるところもポイントです。

▲大きいサイズは、スマートフォンも入るサイズです。 ▲大きいサイズは、スマートフォンも入るサイズです。

▲チェーンを引っ掛けるリングは、
使わないときはお財布の内側に収納できます。 ▲チェーンを引っ掛けるリングは、
使わないときはお財布の内側に収納できます。

ほぼ日
いままで「N25」のお財布を購入されたお客さんで、
印象に残っている方はいらっしゃいますか?
弘世
それは、「Belluria」の鎌倉店で
接客を担当している店長からお話しします。

▲店長のたくみさん ▲店長のたくみさん

たくみ
がま口というフォルムが、
もともと全ての世代にベーシックなものであるうえ、
「N25」のがま口は時代にあわせて
新しくデザインしているので、
性別も年齢も問わず幅広く愛してもらっています。
特に印象に残っているお客さんは、
黒い大きいサイズの「レザーがま口ウォレット」を
購入された男性の方ですね。
普段は都内でスーツを着てお仕事されている方でした。
付属の取り外せるカードケースに、
クレジットカードやお札を入れて
スーツの内ポケットにしまい、
本体のお財布にはスマートフォンや筆記用具など、
小物を入れて手に持って使うと仰っていました。

ほぼ日
黒のお財布はスーツとあわせて持っても
かっこいいですね‥‥!
そして、お金を入れるだけでなく
小物を入れて使うアイディアもいいですね。
たくみ
「レザーがま口ウォレット」は
バッグの感覚でも使っていただけますので、
「見せるお財布」として
ファッションの一部としても選んでいただいています。
ほぼ日
「見せるお財布」、わかります。
バッグに入れたままよりも、手に持っておきたくなります。
たくみ
絵になりますので、
ぜひ手に持っておでかけいただきたいです。
弘世
「N25」のお財布を使うことで、
「職人がつくったものってこんなに素敵なんだ」と
実感してもらえたらすごく嬉しいです。
「もうこれだけあればいい」と思えるような、
ひとつのものを大事にしたくなる、
そんなものが存在するんだということを、知ってほしいです。
そしてその気づきが、革製品以外の食や洋服など、
ほかのジャンルのものにも広がっていってくれたら、
それこそ、私たちのいる意味があります。
職人が、ずっと時間を重ねて
つくり続けているものの良さというのは、
使っているうちに感じることもたくさんあるので、
ぜひ時間をかけて使っていただけたらと思います。

たくみ
「N25」のお財布を購入されてしばらく経ったあと、
サイズ違いや革の種類を変えて
もうひとつほしいという方もよくいらっしゃいます。
今回ほぼ日エディションのお財布を手にとっていただいて、
さらにお財布がほしくなったときは、
ぜひ鎌倉のお店まで足を運んでいただけると嬉しいです。
ほぼ日
鎌倉にきて、このお店の雰囲気のなかで
お買い物すること自体が思い出になりますよね。
ともえ
この鎌倉店は、「Belluria」のなかでも
特にそういった体験を意識した店舗です。
「ああ、この商品はあの時にあんな場所で、
あの人とお話ししながら買ったんだな」って、
記憶に残る買い物を体験していただいて、
思い出と一緒に、
お気に入りの品を愛していただきたいと思っています。

次回は、「レザーがま口ウォレット」を
数年前から実際に使用している乗組員のスガノに、
愛用しているお財布について
その魅力を語ってもらいました。

「N25 レザーがま口ウォレット」の販売は、
2021年9月29日AM11時からスタートします。
商品のラインナップは、ぜひこちらからご覧ください。

(つづきます)

2021-09-24-FRI

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