ふだんのお仕事は？

　

「もともと手芸や刺繍など手を動かすことが好きで、
本屋さんでもよく手芸本コーナーをのぞきます。
最近は、童話作家のアンデルセンによる
フレメのクロスステッチに挑戦しています。
左右対称ではなかったり、
個性的な柄で刺していて楽しいですね。

なので、実はもともと三國万里子さんの本が大好きで、
ご一緒できることが決まったときは
とてもうれしかったです。本物だ‥‥って（笑）」。

　

「ニットの仕事を始めて10年ほどになります。
その前は、Dept（デプト）という、
ユーズドやインポートアイテムを中心とした
セレクトショップのなかの、
オリジナル商品の企画室にいました。

結婚を機に退職をして、
しばらくしてから現在の仕事を始めました。
ニットを中心として、
ブランドのデザイナーさんからいただいた
デザイン案をもとに仕様書をつくって形にする、
というお仕事をしています。

ワンシーズンで、だいたい50着ほど。
私がご一緒する方々はあまり流行にとらわれず、
個性的なものがお好きな方が多いので楽しいです。
デザイナーさんは“こうしたい”という考えが
しっかりある方が多いので、
そこを叶えられるように進めていきます」。

　

「商品をつくっていると、驚きの連続です。
デザイナーさんはディテールまで
“こうしたい”という気持ちがはっきりあるので、
そのアイデアに驚きますし、
それを形にできる工場の職人さんたちの
手技にも驚きます。

三國さんの場合は手編みのアイデアがベースにあるので、
アイデアの角度がとてもおもしろいです。
新作の「honeycomb」は、
正直こんなに細かいレース編みが
できるのだろうかと思っていましたけど（笑）、
工場の方々が応えてくださいました。
前作の「fruitage」のセットアップも、
これまでにないアイデアで
サンプルの完成にドキドキしていたのですが、
工場でも手編みのような繊細さが
実現できることを知って、
すごく勉強になりました」。

　

「いちばんうれしいのは、
サンプルがうまくあがってきたときですね。
デザイン案を見せて、
“できない”と言われることもあるのですが、
アイデアをいろいろ提案していくうちに
『これならできる』とハマる瞬間があるんです。
「もようのボレロ（biscuits）」は、
工場の方と相談を重ねるうちにバチッとハマって、
きれいに仕上げてもらえました」。

　

ふだんはどんなファッションをされますか？

最近購入したという、ヒョウ柄のナイロンジャンパー。袖のデザインや好みでシルエットが変えられるなど、デザイナーの想いに感銘して購入を決めたそう。

　

「デザイナーの方の想いが感じられるような
ポイントにグッと惹かれます。
たとえば、変なところに飾りがついていたり、
気づかないような場所に隠しポケットがあったり。
ディテールまで凝ったものやおもしろいものに出会うと、
買わずにはいられなくなります」。

この日身に着けていたアクセサリーは、おかっぱの女の子！

　

marikomikuniを着てみて、どうですか？

honeycomb ビリジアン

　

「レースが繊細で女性らしいので、
ボーイッシュなテイストのアイテムを合わせて
バランスをくずしました。
模様を引き立たせたかったので、
インナーとサロペットは淡い色を選ぶことで
レースがよく映えるかなと思います。」

　

「お気に入りは、やっぱりレース模様ですね。
自分でも素敵な図案を見つけて
レース編みに挑戦したことがあるのですが、
手のかかる作業なので、
つくれるのはコースターかお人形のお洋服が限度。
レース編みをお洋服として着られることがうれしいですし、
編み地の段階で6種類それぞれかわいかったので、
できあがりを見てワクワクしました」。

もようのボレロ　fruitage

　

「ヴィンテージアイテムのような
特徴的なデザインなので、
ヨーロッパのヴィンテージコーディネートを
イメージしてクラシックな雰囲気にまとめました。
古着ですが状態のいいハイブランドのワンピースに、
ニットパンツ。ワンピースは膝丈ですが、
ボレロのしらたま模様と同系色のパンツを
合わせると大人でも着やすいです」。

　

「もようのボレロも、
このしらたま模様と植物の柄が好きですね。
秋冬モノとは違って総柄になっているので、
また印象も違いますし、
柄の色と合わせるとコーディネートしやすいと思います」。

honeycomb ローズ

　

「大人っぽいイメージで、
ダークトーンのアイテムを
セットアップのように合わせました。
ストレートパンツに、
ニット素材のチューブトップ。
スリットが入っていて、
個性的なデザインが気に入っています」。

　

「白など彩度の高い明るい服を合わせても
かわいらしいのですが、
ベージュのギャザースカートともよく合いました。
ですが、カーディガンのエレガントさを活かして、
あえてクールな雰囲気に寄せたほうが、
今の自分に合っているかなと思って、こちらに。

その日の気分で合わせるアクセサリーを変えますが、
今回は金のバングルやファニーなピアスが、
コーディネートのアクセントになったかなと思います」。