ただいま、渋谷PARCO「ほぼ日曜日」で
絶賛開催中の「どっち？展」。
キボリノコンノさんの木彫り作品を
クイズ形式でたのしむイベントです。
ほぼ日曜日でおこなったイベントの中でも、
メディアで取り上げていただいた数は
歴代ナンバーワン！の話題ぶりですよ。
木彫り作品がもっとたのしく見られるように、
木彫りファンの糸井重里によるクイズ体験と、
キボリノコンノさんとの対談をお届けします。
「どっち？展」は３月10日（日）まで、
ほぼ日曜日でお待ちしてますね。
- 糸井
- ぼくはコンノさんの作品を見ながら、
本物ってどれもみんな、
偽物っぽいなって何度も思いました。
- コンノ
- そう、思いますよね。
- 糸井
- 偽物だらけなんですよ。
よく有名な人は、人にものまねされると、
そっちの自分に近づけてきますよね。
- コンノ
- ああー、ありますね。
- 糸井
- 美川憲一さんとか、
あんな風にマネされてから
どんどん口元がああなったんですよね。
もしかしたら、コンノさんが作ったトーストに
トーストが似せてくる。‥‥それはないのか。
- コンノ
- （笑）
- 糸井
- その通りに作ったら、
そう見えなくなっちゃう問題っていうのは
ぼくも興味ありますね。
- コンノ
- 自分でもやってみて驚きでした。
形はそっくりなのに、ぜんぜん違うじゃんって。
- 糸井
- 木の場合って、こぼれちゃった液体は別として、
水分というか、水気というか、
その辺ってものすごく難しいと思うんです。
艶だけでも水分と絡んでいるわけです。
どうしてあんなに上手になったんだろう。
- コンノ
- 最初に作った透明の表現が、溶けかけの氷でした。
氷をちょっと溶かしたらおもしろいかなと思って、
ちょっと溶けている氷を
板の上に乗っけて作ってみました。
まずは観察をして、透明に見える理由を探すんですよ。
- 糸井
- 水分との問題は、
これからなんか追求したくなるなぁ。
- コンノ
- 水分はたしかに、そうですね。
- 糸井
- 油分と、水分ですね。
これからもっと追求していくとなると、
専用のスタジオがいるのかもしれませんね。
- コンノ
- ついこのあいだ、撮影用の部屋というか
プレハブみたいのを建てたんです。
- 糸井
- ほんとですか！
それは絶対あった方がいいですね。
そう思ったら、もっと覚悟ができますから。
- コンノ
- いまは木彫りをやっているんですけど、
これって売るものでもないですし。
作りはじめた当初は公務員だったので、
副業が禁止だったんですよね。
だから、売れなくても、ただ自分がたのしんで、
誰かたのしんでくれたらいいやと思って
作っていたからできたんですよね。
- 糸井
- なるほど。
- コンノ
- もし副業ができていたら、
かわいい動物とかを作って
売っていたんじゃないかなと思うんですよ。
副業禁止のおかげで、
この木彫りが続けられたんだなと、
すごく思うんですよね。
- 糸井
- じゃあ、国のおかげなんだ。
- コンノ
- ほんとに、そうなんですよ（笑）。
- 糸井
- 木彫りは仕事として続けていきますよね。
- コンノ
- 今でも作品は売らないようにしていて、
展覧会とか本とかで見てもらうという形で、
その中で自分の見えていない世界が
また生まれてきたらいいかなって。
- 糸井
- YouTuberの子たちがスタートしたときと、
あんがい似てますよね。
- コンノ
- あ、そうですか。
- 糸井
- YouTuberの子たちだって、
メントスをコーラに入れたらどうなるだろう、
ほんとにやってみようってはじめてますよね。
それでお金になるとは思わずに、
コンノさんも木彫りも似てると思うんですよ。
ぼく、石を積む作品も好きで、
あれも、もう芸術的に積んでますよね。
つまり、行為が表現になっている。
できたもの以上に、
行為が作品になっている気がするんですよ。
- コンノ
- ああー。
- 糸井
- この考え方は、みんなが聞けた方が
もっとおもしろくなると思うんですよね。
これからコンノさんがどうなっていくのか、
それはわかんないですけどね。
でも、コンノさんの作品を見たい人は
いっぱいいると思いますよ。
- コンノ
- そうですかね。
- 糸井
- ぼくも、現物をはじめて見たけど、
もっと簡単にわかると思って来たんです。
- コンノ
- はい。
- 糸井
- 「写真だからわかんないんでしょ？」
っていう気持ちがあったけど、
ほんとに驚いたなぁ。
いま、ぼくの前にカステラがありますけど、
カステラのザラメがのってるところなんかは、
みんなが描きたいですよね。
- コンノ
- そうですね（笑）。
そこ大事ですからね。
- 糸井
- あの加減ですよねえ。
そういうようなことは、
私はこれをこういうふうに見えてますっていう
エッセイでもあるんですよね。
コンノさんは、等式の魔術師だからさ。
こんな展示をやってくださって、
ありがとうございました。
- コンノ
- こちらこそ、ありがとうございました。
- 糸井
- ほんとね、感激したの。
ものまねとは何が違うんだろうなあ。
- コンノ
- ありがとうございます（笑）。
（おわります）
2024-03-04-MON
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「どっち？展」は、３月10日（日）まで！
渋谷PARCOの８階「ほぼ日曜日」で
キボリノコンノさんの著書『どっち？』の
出版記念イベント「どっち？展」を開催中。
木彫りの作品と、本物を並べて
「木彫りはどっち？」とクイズ形式で
作品をたのしむような展覧会です。
クイズが全部で20問、合計24点満点のうち、
あなたは何点を出せるかな？
多くの方にご来場いただいているこのイベントも、
３月10日（日）が最終日です。
気になっていた方、後で行こうと思っていた方、
あと少しで終わっちゃうので、お見逃しなく！キボリノコンノ クイズ型展覧会
「どっち？展」
期間：2024年1月26日（金）-2024年3月10日（日）
場所：ほぼ日曜日
時間：11:00～20:00
備考：当日会場にて受付いたします。
事前予約制ではございません。
入場料：700円（小学生以下無料）
詳細は「ほぼ日曜日」のページで。ほぼ日のYouTubeチャンネル「ほぼベリTUBE」の
メンバーが「どっち？展」の体験レポート！