
一橋大学大学院卒
在学中は社会学を学び、
2020年に小舟のインターンに参加。
その後商品事業部へ新卒入社。
商品コンテンツの企画・進行業務を経験し、
現在はほぼ日手帳の海外販路拡大に関わる
幅広い業務を担当。
これまで主に手掛けてきたこと
やさしいタオル
ほぼ日ハラマキ
ほぼ日手帳 海外Amazon
Liam is in Hobonichi
- ──
- わかなさんは、
ほぼ日が初めてインターンを実施したときの
参加者でした。
どんなところが大変でしたか?
- わかな
- 私はデザイナーやエンジニアのように
専門の分野があるわけではなかったので、
「新卒の私に仕事はあるのかな」というところから
始まりました。
なので、自分のやることがわからない
難しさがありました。
- ──
- インターンのはじめのころは、
どんなお仕事をしていたのですか?
- わかな
- 最初は「自分の職種がない」
というところから始まったので、
とにかく商品事業部のメンターの先輩に同行して、
ミーティングに出て、みなさんの話を聞いていました。
大がかりなプロジェクトが始まるときは、
私にも率直な意見を出すことが求められて、
がんばって発言したりもしました。
- ──
- インターンの学生でも、
けっこう発言の機会がありましたよね。
私も最初、すごくびっくりしました。
- わかな
- いま、あのころの自分の発言を振り返ると
恥ずかしいですが、
「まだ学生だからこそ、
枠にとらわれず率直に発言できる」
という役割を与えてもらっていたんだな、と思います。
その役割は当時も自覚していましたし、
むしろ、自分が得られる役割は
それぐらいしかなかったから、
恥ずかしがらずに発言しようとしていました。 - ほぼ日はおもにWEBで商品を販売していて、
お客さんの率直な感想を
直接いただく機会は貴重なので、
インターン生の「半分、お客さん」としての意見は
大事だよ、と言われていました。
即戦力にはなれなくても、
「外からほぼ日に来た人の率直な意見」を出したことで
役に立てていたのかなと思います。
- ──
- そんなインターン期間も含めて、
いままで大変だったことや、
ほぼ日ならではの壁にぶつかったことはありますか?
- わかな
- うーん‥‥あ、マニュアルがないことかな。
- ──
- マニュアルがない。
- わかな
- そもそも「なにをマニュアルとするか」
というところから問われているんだ、
と気づくのにも時間がかかりました。
なので、ひとつひとつ
「先輩はどうやってやるんですか?
真似させてください」と聞いて乗り越えたことが
多かったです。
- ──
- あぁ、わかります。
「マニュアルがない」ということにも気づかず、
大丈夫だと思って進んでいたら、
「あれ? そういえばこの先、どうすればいいんだ」
となることもありますよね。
- わかな
- そうなんです。恐ろしい。
そう気づいたときには、けっこうものごとが
進んでいたりもして。
- ──
- いま、私たちは怖い話をしていますね。
- わかな
- たとえば「商品や読みものを登録する」
といった製作側のルール、
申請や精算といった規約的なものには
もちろんマニュアルがあるんですが、
なんだろう、ずっと「本当のマニュアル」は
まだ見つかってない気がしていたんです。
- ──
- どこかにあるはずの、本当のマニュアル。
- わかな
- はい。それを探し求めてきたけど、
「違うんだ、そんなものはないんだ」と、
だんだん気づきました。
仕事をしていて行き詰まるときって、
「ないマニュアル」を求めてるときだと思うんです。
そのときは、マニュアルを探すのをやめて、
人に聞いたり相談したりしたほうが先に進めます。
だから、少なくともほぼ日では、
仕事は周囲を頼りながら
進めるのがいいんだろうなと思います。
- ──
- 社内の人に相談して、
嫌な顔をされることはないですもんね。
逆に、聞けば答えてもらえるから、
みんなマニュアルなしで
やってこられたのかもしれません。
- わかな
- マニュアルがなくて、
私の場合は職種も固定されていなかったからこそ、
ひとつの役割に固定されずに
働けているんだと思います。
たとえばあるプロジェクトの進行役であっても、
淡々と進行だけするわけではなくて、
企画そのものについてメンバーと一緒に考えたり。
- ──
- なるほど。マニュアルがないぶん、自由なんですね。
- わかな
- 社内の人々が「この人はこの仕事」という先入観を
持っていないからこそ、
「この人はここが適正なんじゃないか」と、
感覚にもとづいて役割を与えてもらえる
良さがあります。
これは、ほぼ日にしかない形なんだろうなと
感じています。
- ──
- そうですね。
わかなさんが、そんな独特な風土のある
ほぼ日に入社するに至った
きっかけはなんだったのでしょうか。
- わかな
- 就職活動の時期に、ほぼ日の「小舟のインターン」
募集企画の一環だったトークイベントに
足を運んだことがきっかけです。
働く環境は、学生にとっての学校生活のように、
年月を重ねると自分に大きな影響を与えるものだと
思っていたので、
「その会社に入ったらどんな文化に染まっていくか」を
気にしていました。
業界を問わず、自分が少しでも
自然体でいられるところを探すなかで、
ほぼ日は合っている気がしました。
それに、大学のころからほぼ日手帳を使っていたので、
「好きなものをつくっている会社に入りたい」と
思ったことも、決め手だったと思います。
ほぼ日ハラマキ
やさしいタオル
- わかな
- それから、社内には本当にいい人しかいないし、
率直な話がしやすい方がいっぱいいるし、
みなさんそれぞれに熱中していることがあるのも
素敵だなと思っています。
- ──
- たしかに、身内褒めになってしまいますが、
人がめっちゃいいですよね。
- わかな
- そう、人がめっちゃいい(笑)。
やることはいっぱいあるけど。
- ──
- やることはいっぱいあります。
- わかな
- 飲み会をしたら、だいたいその話になりますね。
「みんないい人だ、
みんなやることいっぱいあるんだ。
がんばっていこう!」と言い合って、わーっと解散。
- ──
- 「がんばろう」の会はちょくちょくやりますね。
わかなさんも「ここにしかないものがいっぱいある」と
言ってくださったとおり、
私も、ほぼ日をやめたくないのは、
ほかになさそうなものがあるからだと思います。
- わかな
- つくっているものだけでなく、
社内の文化もほかとは違う気がしています。
私は、ほぼ日に入ってから半年ぐらいで、
ときどき親と普段の会話が
噛み合わないことがありました。
- ──
- えっ、どういうことですか?
- わかな
- それまでは「アジェンダ」や「ゴール」
「やりがい」のような、
結論となる言葉を先に持ってくる会話が
当たり前だったけど、それがひっくり返ったんです。
「目的や動機が先にないと結論は出せない」
という価値観を、ほぼ日では強く感じます。
以前、先輩に「うちの会社でいちばん大事なのは
個人の動機だ」と言われたことがあります。
「個人の動機が成り立たないんだったら
企画は成立しない」と。
なにかをするときに、
そこに自分の心があるかどうかを
とても大事にしている会社だと思います。
しかも、その目的や動機を
わかりやすい端的な言葉で表さないことが多いんです。
- ──
- あまり言語化しないということでしょうか。
- わかな
- 言語化はするけど、たぶん、
「自分の気持ちが乗った言語化か」と
問われているんです。
「誰の言葉で言ってる?」と。
- ──
- 言われてみれば「アジェンダ」や「ゴール」のように、
よく言えば通じやすく、
悪く言えばどこかから借りてきた言葉で
話している人は、ほぼ日ではあまり見ないです。
- わかな
- もちろん、売上や数値目標の世界で必要な、
わかりやすい言葉でのコミュニケーションに
軸足を置いている人もいます。
でも、その人たちも、端的な言葉で表さない、
どちらかといえばクリエイティブな
コミュニケーションもしてくれます。
私が仕事で関わる方々は、
両方をふわっと行き来する人が多いので、
すごいなぁと思います。 - どちらのコミュニケーションに重きを置くかは
それぞれですが、
「わかりやすい言葉で表さない」ということへの
理解は、みんなが持っていると思います。
- ──
- マニュアルにしても、ふだんの会話にしても、
簡単に言葉にしないことに
ほぼ日の文化があるのかもしれませんね。
恐ろしくもおもしろいお話をありがとうございました。
- わかな
- いえいえ、
ちょっと怖い話になってしまいました(笑)。
(次の乗組員に続く)
聞き手:松本万季(新卒3期生)
マンガ:松本夏歩(新卒4期生)
2026-10-30-FRI