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清水和奏 海外チーム 入社6年

一橋大学大学院卒
在学中は社会学を学び、
2020年に小舟のインターンに参加。
その後商品事業部へ新卒入社。
商品コンテンツの企画・進行業務を経験し、
現在はほぼ日手帳の海外販路拡大に関わる
幅広い業務を担当。

──
わかなさんは、
ほぼ日が初めてインターンを実施したときの
参加者でした。
どんなところが大変でしたか? 
わかな
私はデザイナーやエンジニアのように
専門の分野があるわけではなかったので、
「新卒の私に仕事はあるのかな」というところから
始まりました。
なので、自分のやることがわからない
難しさがありました。
──
インターンのはじめのころは、
どんなお仕事をしていたのですか? 
わかな
最初は「自分の職種がない」
というところから始まったので、
とにかく商品事業部のメンターの先輩に同行して、
ミーティングに出て、みなさんの話を聞いていました。
大がかりなプロジェクトが始まるときは、
私にも率直な意見を出すことが求められて、
がんばって発言したりもしました。
──
インターンの学生でも、
けっこう発言の機会がありましたよね。
私も最初、すごくびっくりしました。
わかな
いま、あのころの自分の発言を振り返ると
恥ずかしいですが、
「まだ学生だからこそ、
枠にとらわれず率直に発言できる」
という役割を与えてもらっていたんだな、と思います。
その役割は当時も自覚していましたし、
むしろ、自分が得られる役割は
それぐらいしかなかったから、
恥ずかしがらずに発言しようとしていました。
ほぼ日はおもにWEBで商品を販売していて、
お客さんの率直な感想を
直接いただく機会は貴重なので、
インターン生の「半分、お客さん」としての意見は
大事だよ、と言われていました。
即戦力にはなれなくても、
「外からほぼ日に来た人の率直な意見」を出したことで
役に立てていたのかなと思います。

──
そんなインターン期間も含めて、
いままで大変だったことや、
ほぼ日ならではの壁にぶつかったことはありますか? 
わかな
うーん‥‥あ、マニュアルがないことかな。
──
マニュアルがない。
わかな
そもそも「なにをマニュアルとするか」
というところから問われているんだ、
と気づくのにも時間がかかりました。
なので、ひとつひとつ
「先輩はどうやってやるんですか? 
真似させてください」と聞いて乗り越えたことが
多かったです。
──
あぁ、わかります。
「マニュアルがない」ということにも気づかず、
大丈夫だと思って進んでいたら、
「あれ? そういえばこの先、どうすればいいんだ」
となることもありますよね。
わかな
そうなんです。恐ろしい。
そう気づいたときには、けっこうものごとが
進んでいたりもして。
──
いま、私たちは怖い話をしていますね。
わかな
たとえば「商品や読みものを登録する」
といった製作側のルール、
申請や精算といった規約的なものには
もちろんマニュアルがあるんですが、
なんだろう、ずっと「本当のマニュアル」は
まだ見つかってない気がしていたんです。
──
どこかにあるはずの、本当のマニュアル。
わかな
はい。それを探し求めてきたけど、
「違うんだ、そんなものはないんだ」と、
だんだん気づきました。
仕事をしていて行き詰まるときって、
「ないマニュアル」を求めてるときだと思うんです。
そのときは、マニュアルを探すのをやめて、
人に聞いたり相談したりしたほうが先に進めます。
だから、少なくともほぼ日では、
仕事は周囲を頼りながら
進めるのがいいんだろうなと思います。
──
社内の人に相談して、
嫌な顔をされることはないですもんね。
逆に、聞けば答えてもらえるから、
みんなマニュアルなしで
やってこられたのかもしれません。
わかな
マニュアルがなくて、
私の場合は職種も固定されていなかったからこそ、
ひとつの役割に固定されずに
働けているんだと思います。
たとえばあるプロジェクトの進行役であっても、
淡々と進行だけするわけではなくて、
企画そのものについてメンバーと一緒に考えたり。
──
なるほど。マニュアルがないぶん、自由なんですね。
わかな
社内の人々が「この人はこの仕事」という先入観を
持っていないからこそ、
「この人はここが適正なんじゃないか」と、
感覚にもとづいて役割を与えてもらえる
良さがあります。
これは、ほぼ日にしかない形なんだろうなと
感じています。
──
そうですね。
わかなさんが、そんな独特な風土のある
ほぼ日に入社するに至った
きっかけはなんだったのでしょうか。
わかな
就職活動の時期に、ほぼ日の「小舟のインターン」
募集企画の一環だったトークイベントに
足を運んだことがきっかけです。
働く環境は、学生にとっての学校生活のように、
年月を重ねると自分に大きな影響を与えるものだと
思っていたので、
「その会社に入ったらどんな文化に染まっていくか」を
気にしていました。
業界を問わず、自分が少しでも
自然体でいられるところを探すなかで、
ほぼ日は合っている気がしました。
それに、大学のころからほぼ日手帳を使っていたので、
「好きなものをつくっている会社に入りたい」と
思ったことも、決め手だったと思います。

わかな
いまほぼ日で働き続けているのも、
この会社の「つくっているもの」と「人」が
好きだからです。
担当していたほぼ日ハラマキや
やさしいタオルは、もちろん好きだし、
大学生のころから使っているほぼ日手帳にはとくに
愛着が強いです。
人の生活の柔らかい部分に
少しでも携われているのは、
すごく幸せな仕事だと思います。
それに、商品をつくるときのコンセプトも
いつもおもしろいし、
ここにしかないものがいっぱいあるから、
いまもここにいます。

ほぼ日ハラマキ ほぼ日ハラマキ

やさしいタオル やさしいタオル

わかな
それから、社内には本当にいい人しかいないし、
率直な話がしやすい方がいっぱいいるし、
みなさんそれぞれに熱中していることがあるのも
素敵だなと思っています。
──
たしかに、身内褒めになってしまいますが、
人がめっちゃいいですよね。
わかな
そう、人がめっちゃいい(笑)。
やることはいっぱいあるけど。

──
やることはいっぱいあります。
わかな
飲み会をしたら、だいたいその話になりますね。
「みんないい人だ、
みんなやることいっぱいあるんだ。
がんばっていこう!」と言い合って、わーっと解散。
──
「がんばろう」の会はちょくちょくやりますね。
わかなさんも「ここにしかないものがいっぱいある」と
言ってくださったとおり、
私も、ほぼ日をやめたくないのは、
ほかになさそうなものがあるからだと思います。
わかな
つくっているものだけでなく、
社内の文化もほかとは違う気がしています。
私は、ほぼ日に入ってから半年ぐらいで、
ときどき親と普段の会話が
噛み合わないことがありました。
──
えっ、どういうことですか? 
わかな
それまでは「アジェンダ」や「ゴール」
「やりがい」のような、
結論となる言葉を先に持ってくる会話が
当たり前だったけど、それがひっくり返ったんです。
「目的や動機が先にないと結論は出せない」
という価値観を、ほぼ日では強く感じます。
以前、先輩に「うちの会社でいちばん大事なのは
個人の動機だ」と言われたことがあります。
「個人の動機が成り立たないんだったら
企画は成立しない」と。
なにかをするときに、
そこに自分の心があるかどうかを
とても大事にしている会社だと思います。
しかも、その目的や動機を
わかりやすい端的な言葉で表さないことが多いんです。
──
あまり言語化しないということでしょうか。
わかな
言語化はするけど、たぶん、
「自分の気持ちが乗った言語化か」と
問われているんです。
「誰の言葉で言ってる?」と。
──
言われてみれば「アジェンダ」や「ゴール」のように、
よく言えば通じやすく、
悪く言えばどこかから借りてきた言葉で
話している人は、ほぼ日ではあまり見ないです。
わかな
もちろん、売上や数値目標の世界で必要な、
わかりやすい言葉でのコミュニケーションに
軸足を置いている人もいます。
でも、その人たちも、端的な言葉で表さない、
どちらかといえばクリエイティブな
コミュニケーションもしてくれます。
私が仕事で関わる方々は、
両方をふわっと行き来する人が多いので、
すごいなぁと思います。
どちらのコミュニケーションに重きを置くかは
それぞれですが、
「わかりやすい言葉で表さない」ということへの
理解は、みんなが持っていると思います。
──
マニュアルにしても、ふだんの会話にしても、
簡単に言葉にしないことに
ほぼ日の文化があるのかもしれませんね。
恐ろしくもおもしろいお話をありがとうございました。
わかな
いえいえ、
ちょっと怖い話になってしまいました(笑)。

(次の乗組員に続く)

聞き手:松本万季(新卒3期生)
マンガ:松本夏歩(新卒4期生)

2026-10-30-FRI

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