
贈りもののことを考える
「ほぼ日の 贈りものマルシェ」チームでは、
自分から自分への贈りものについて、
エピソードを募集しました。
そこで集まったみなさんからのすてきな経験談を
ご紹介します。
- こんにちは。
- みなさんの「自分への贈りものエピソード」、
第2回です。
山用のダウンコート
私が自分への贈りものにしたのは、
山用のダウンコートです。
今から10年ほど前に、
仕事の帰り道で交通事故に遭いました。
手術やリハビリのため休職し、
一年ほど日常生活上でも制限がありました。
回復したら大好きな登山を再開するぞ! と、
山用品屋さんを眺めて、励みにしていました。
そして、すべての治療が終わった日に、
そのコートを購入しました。
辛いこともありましたが、
事故をきっかけにして命の大切さや、
周囲の人の温かさを痛感できました。
今でもそのコートを着るたびに、思い出されます。
(ゆきんこ 40歳代 女)
浴衣の帯
自分への贈りもの、それは浴衣の帯です。
息子の幼稚園七夕祭りに、
家族3人で着たいと思ったのがきっかけです。
YouTubeを見て着付けをする全くの初心者が、
こんな素敵な帯を買っていいものかと悩みましたが、
今から10年、20年浴衣を着るならば、
少しは上達もして自分に馴染んでくるのではと思い購入。
夏を楽しむ余裕ある大人になれるよう、
願いをこめた自分への贈り物です。
(ゆうこ)
マッティ・ピックヤムサさんの絵
余命宣告を受けてから、
「自分は何がしたかったかな?」と考えて、
通信制の大学に復学ました。
治療をしながら勉強する中で、
「学問って、これから生きていく人の為に
必要なものなのに、
死にかけの私に学問いるっけな?」
と思うことも度々でしたが、
なんとか無事に卒業しました。
卒業した年はコロナ禍で、
卒業旅行も行けずでしたので、
マッティ・ピックヤムサさんの絵を
ギャラリーから購入し、
自分で自分のお祝い(ごほうび)としました。
自分はイラストを描く仕事がしたいので、
のびやかな線で描かれたマッティさんの絵を見て
勉強してます。
そういえば、余命宣告されてから
早8年も経過しました。
死ぬ死ぬ詐欺‥‥?
いいえ、命があるということは、
とても有難いことです。
(福 50歳代 女性)
バラの定期便
長い間、生け花とフラワーアレンジメントを
習っていたので、
お花は家に当たり前にあるものでした。
それが、もう進級もしないしほかのこともしたいし、
とお花関係の習い事を辞めてから、
なんだか部屋の景色が寂しく思えてきました。
それで、バラの定期便をとってみたら、
なんということでしょう。
毎月とても優雅で幸せな気分になりました。
新鮮なお花を直送してくれるので日持ちもしますし、
ものによっては良い香りもします。
私には嬉しい贈り物になりました。
(kai)
「やまほん」の宝瓶
私が自分に贈ったものは、
「そろそろいいもの。」の、
「やまほん」さんの宝瓶です。
引っ越しを機に、年齢的にも、
そろそろ断捨離をして、
本当に気に入ったものだけを置き、
丁寧な生活をしたいと思ったのでした。
‥‥のですが、
雑貨好きな私にはかなり断捨離は難しく、
道半ばといったところです。
宝瓶が似合う部屋、生活を目指して頑張ります!
(まる 50歳代 女性)
永井路子全集
普段は一万円以上は本には費やさない。
けれど、永井路子全集は買ってしまった。
こんな値段で状態のいい古本は
手に入らないと思ったのだ。
そして、全集を買う作者は、
私には彼女を含めて数人しかいない。
届いた全集は紙の箱カバーつきで、
一冊も欠けることなく、
しかも、一冊づつに丁寧に
パラフィン紙のカバーが付いていた。
パラフィン紙が黄ばんでなく、真新しい。
破れも汚れもないので、
前の持ち主は新刊のまま
箱カバーから出すことなく
古本屋に持っていったのか?
昔の刊行なので本の装丁もしっかりしており、
ほとんど痛みも汚れもないし、
これは、まさに奇貨居くべし、だった。
本好きの私の人生には
度々状態の良い全集が手に入る機会がやってくる。
本の神様からのプレゼントである。
この時は独身最後の大きな買い物だった。
(アリス 40歳代)
- 明日もおたのしみに。
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2025-04-15-TUE