森田

なんか思ったよりちゃんとしてて、
緊張してきちゃった。
大友さんは何回目の収録なの？

大友

初めてですよ。

森田

えー、どっちも初めてじゃん。
やばい。
どんなテンションがいいですかね？
「こんちわ〜っす！」とかは、
やってはいけないですよね？

──

こんちわ〜っす、だいじょうぶです。

森田

あ、いいんだ。
じゃあ、自然体でいきますね。

──

はい、自然体でぜひよろしくおねがいします。

▲右がヤッホーブルーイングの森田さん、左が乗組員の大友

──

今日はクラフトビールに
興味津々の二人の生徒も呼んでいますので、
ご紹介しますね。まずは、新井です。
新井さんはクラフトビールがお好きなんですね。

新井さん

はい、よく飲みます。
「セゾン」っていう種類のビールが好きなんですけど、
つくり方はよく分かってないので、
これを機にいろいろ勉強できたらなと思ってます。

▲乗組員の新井

──

もう一人は、芹澤です。
芹澤さんは、普段どんなビールを飲んでますか？

芹澤

普段は‥‥実は糖質オフを飲んでいます（笑）。

▲写真中央が乗組員の芹澤

芹澤

クラフトビールなら、
COEDOというメーカーの「毬花（まりはな）」が
シトラスっぽい爽やかな香りがして好きです。
なので、それに似た
飲みやすいビールがみつかるといいなと思います。

大友

なるほど。
ではこんどは私から、お二人に質問です。
そもそもクラフトビールって聞いて、
どんなビールだと思いますか？

新井

うーん。
「変わった味の多いビール」ですかね。

芹澤

私は「その土地にしかないビール」かなと思いました。

大友

教えてくださって、ありがとうございます。
どちらのイメージもいいですね。
クラフトビールという言葉は
アメリカから来たんですけど、
アメリカのクラフトビール業界団体は、
「小規模である」、「独立している」そして、
「許可を得て醸造している」ビールが
クラフトビールであると定義しています。
でも、これを日本にそのまま持ってくると、
規模感が合わない。
だから日本国内ではまだ、
どんなビールをクラフトビールとするのか、
はっきりとした決まりがないんです。

新井

へえー！

大友

でもクラフトビールの「クラフト」って、
工芸品を意味する「クラフト」と同じ言葉なんです。
だから、いまのところ
「醸造士の思いが込められているビール」
というのが日本で言うクラフトビールのことですね。

芹澤

「地ビール」というのもありますが、
地ビールとクラフトビールは何が違うんですか？

大友

地ビールとクラフトビールは、ほぼ同じです。
つくり方に明確な違いはありません。
1994年に酒税法が改正されて、
小規模な醸造所でも
ビールが醸造できるようになりました。
その時に生まれたのが地ビールです。
「地ビールブーム」がしばらく続いたあと、
クラフトビールという言葉が入ってきて、
現在は「クラフトビールブーム」になった、
というのが現状です。
‥‥この説明で、合っていますか？　森田さん。

森田

いや〜、大友さん、素晴らしい説明だね。

大友

あはは（笑）。
補足をおねがいします。

森田

クラフトビールがブームになった直後は、
「地ビール」と言わなくなった事業者が増えましたが、
いまは地元の材料や食材を使って、
地元の人のために作ってるから
「うちはクラフトビールだけど、『地ビール』だ」
という事業者さんも増えていますね。
自分たちのビールを「地ビール」と呼ぶか、
「クラフトビール」と呼ぶかは、
それぞれの事業者に委ねられているので、
一般的には地ビールもクラフトビールも
同じものと考えられています。