
夕方6時30分ごろになったら、
ほぼ日のキッチンでなにかをつくり、
まわりで適当な雑談をし、
それを生中継するという、
行き当たりばったりな中継コンテンツです。
さぁ、今日はなにをつくって話しましょうか。
中継のある日は、午後6時30分になりましたら、
Twitter(@1101complus)から生中継します。
3月18日
カルボナーラ

みなさんこんにちは、ほぼ日のスガノです。
このところ平日毎日夕方6時30分から
ほぼ日のTwitterで生中継を配信しています。
本日はレ・ロマネスクのTOBIさんがゲストです。
いったい何の料理をつくってくださるのでしょうか。
そもそもTOBIさんは料理できるのかな?
展開がまったく読めません。
午後6時30分になりましたら、ぜひ
ほぼ日のTwitterでごらんください。
さて、昨日の武井さんのカルボナーラを
振り返ります。
今回のカルボナーラはローマの伝統的なつくり方で、
生クリームや牛乳は入らないのだそうです。
▲イタリアは細長い。各地方でいろんな特色の料理があります。
料理上手で旅先でも自炊、マイ包丁を持ち歩き、
毎朝たいていパスタを食べている武井さんが
今回、最初につくりはじめたのは、
ローマ野菜の「プンタレッラ」を使ったサラダでした。
プンタ‥‥レッラ、なんじゃらほい‥‥。
これまで私は、プンタレッラというものを
見たことも聞いたことも気にしたことも
ありませんでした。
しかしローマではたいへんポピュラーで
「ふるさとの冬の味」だそうです。
テキトーに切ったりすると、
「この切り方はプンタレッラじゃねぇ!」
とイタリア語でツッコんだりされるほどの
親しみあふれる地元お野菜。
「食べ方は一種類しかねえ! このサラダだ!」
と、ローマっ子に言われたことがあるとか。
日本では浜松などで栽培されているそうです。
セロリとキャベツのあいだのような味で、
さわやかでおいしい!
巨大な佛手柑のようなプンタレッラを一所懸命
そぎ切りしているところから、
今回の生中継を見返してください。
▲プンタレッラ。
▲こんなふうに筋にそってそぎ切りします。ごぼうのささがきみたいにね。
▲エプロン姿の武井さん。シャツもカルボナーラ色。
<材料>
パスタ(RUMMO)500g/
グアンチャーレ(豚のほほ肉の生ベーコン)200g/
ペコリーノ・ロマーノ80g/
卵黄6個分/塩(お湯の1%)/
胡椒(手がねをあげるまで挽く)
プンタレッラ/アンチョビ/にんにく/
オリーブオイル/白ワインビネガー
————–
「プンタレッラ」だけで驚いていてはいけない。
私は「グアンチャーレ」も
「ペコリーノ・ロマーノ」も、
見たことも聞いたことも気にしたことも
ありませんでした。
よく耳にする「パンチェッタ」は、
豚バラ肉の生ベーコン。
それに対し「グアンチャーレ」は
豚のほほ肉だそうです。
部位が違う。
「グアンチャーレ」は、ほほとは思えぬほど
脂たっぷりでした。
豚さんの顔はやわらかそうです。
「ペコリーノ・ロマーノ」は羊のチーズ。
対して、日本でよく流通している
「パルミジャーノ・レッジャーノ」は牛です。
今回使ったのは、羊のほう。
武井さん、こういう食材を
いったいどこで知るんだろう。本場か!(しかも欧米か!)
▲かたまりのグアンチャーレを薄くスライスして炒める。
生中継をごらんになったみなさんも
「武井さんはさすが安定の厨房姿」と
絶賛していらっしゃいました。
みんなのダジャレやらものまねやらの
無茶振りをあざやかにキャッチしながら、
料理の手はちゃーんとそのままの
胡椒たっぷりハクション大魔王クッキング。
あえる、湯煎する、ゆでる、いためる、
すべての手順について、
武井さんはいつもピシッと気をはっていました。
材料も「悪魔のようにおいしい系」だし、
食べたことのない本場のものばっかりだし、
ぜったいおいしいに決まってるし、
さっぱり味ではないことはあきらかだし、
ずっと胸が高鳴りっぱなしでした。
▲麺の茹で加減を指でみる武井さん。
▲プンタレッラのドレッシング。アンチョビとにんにくとオリーブオイルとビネガー。
カルボナーラのパスタ、
みなさんつくったことはありますか?
私はたいてい、フライパンでベーコンを炒め、
生クリーム、粉チーズを加え、
最後に火を止めてから卵黄を加えて
パスタをからめて黒胡椒をかけます。
でも武井さんは、湯煎で
カルボナーラソースをつくってました。
それは「とろっとろ」にしたいから。
なるほどなぁ。
割ったたまご(卵黄)に、
すりおろしたペコリーノ・ロマーノ、
胡椒をふって混ぜるのですが、
武井さんが山下さんに
「ねをあげるまで胡椒を挽いてください」
と命じているのがおもしろかったです。
▲ボウルで湯煎したとろとろソースをパスタに絡める。
▲お皿に盛りつけます。
▲追い白雪ペコリーノでできあがり。おいしさまちがいなし。
たまごがかたまらないように、
●たまご液(チーズ+こしょう)を、
パスタのゆで汁をすこし冷まして入れてのばす。
●フライパンの火をとめてから、
グアンチャーレとパスタを和える。
というのがポイントです。
武井さんのお料理は、食材と、
オリジナルのお料理文化に対する
尊敬がもちろんあることに加え、
「武井さんの出したい味」が
はっきりといさぎよく出ていて、
そこがおいしさと直結している気がします。
▲今日の遊びにきたラッキーマンはあしざわさん。
中継をごらんになっていたみなさんから
ツッコミをいただきましたが、
この日は食事中の会話が少なかったです。
一所懸命話そうとしてたんですけれども、
おいしいから、
なるべく噛み時間をいただきたい。
その欲求が、会話より勝ってしまいました。
▲食べ終わってからしゃべった。
▲みんなきれいに完食。
質問コーナー「朝起きて何をしますか」は、
システム部のあしざわさんならではの
「すぐにスマホでチャットとメールをチェックします」
という回答でした。
さすが、守備の人。たよりになります。
猫を股から出したり、窓を開けて富士山を見たり、
秒単位でずれない行動をして娘のぐずりは1分と
決めたりしない。
まずは「寝ているあいだになにか起こらなかったか」
をチェック。
私たちはあなたがたのおかげで
今日もおいしい夕飯を食べています。
<おまけ>今日の撤収動画
今日の撤収動画は少しだけ長めです。
なぜなら、もういちどあの
悪魔のようにおいしいカルボナーラを食べたから!
糸井さんも登場するし、
当然、山下さんも牛乳を飲みます。
最後にちらっとほぼ日の学校長も映りますよ。
さて、イタリアの次はフランスだ。
今夜はレ・ロマネスクの
TOBIさんが登場します。
6時半ぴったりに、
ほぼ日のTwitterにいらしてください。
それまでは、すばらしい新曲
「アゲインをもう一度」を聴きながら。
ふつうに聴くとすてきなバラード。
センキュー&ありがとう。
3月18日スガノ記
▲2回めに食べた人たち。
(今夜もおたのしみに!)
2020-03-19-THU