CASIO

昔、糸井さんが「萬流コピー塾」で
採用なさったコピーが、
社内でよく話題に上がるんです。
「今買うな、CASIOがきっと、何かやる」って。

糸井

「まだ買わないほうがいいよ、
そのうちCASIOからいい製品が出るから」
ということですね。
このコピーはおもしろいですよねぇ、
ぼくも影響を受けました。
きょうお話しして、
この「いずれ何かやってくれそう」という期待感は、
CASIOの「やってみるか」の精神が
つくってきたんだって、よくわかりました。

CASIO

きょうは、ふだんからお仕事で
電卓を使ってらっしゃる方も
来てくださっているとうかがったのですが‥‥。

糸井

経理チーム、正直に出てきなさい（笑）。

乗組員（樋口）

はい、私は経理の仕事をしていて、
ずっとCASIOの電卓を使っています。
買い替えるときもCASIOです。

乗組員（和田）

私もCASIOを使っています。
こんなにたくさん種類があると、
いろいろ使ってみたくなりますが、
全然壊れないから、
なかなか買い替えられない（笑）。

CASIO

それはちょっとジレンマですけど、ありがたいです。
じつは、キーボードの数字も、
どれだけ使っても消えないってご存知でしたか？　

乗組員

えっ、知らなかったです。
どうして消えてしまわないんですか。

CASIO

経理の方など、
電卓を頻繁に使う方の使用を想定しているモデルでは、
キーボードのボタンが
金太郎飴みたいになっているんです。
表面にだけ数字が印刷してあるのではなくて、
数字がボタンと一体化しています。

乗組員

表面が削れても数字が消えないんですね。
すごい。

CASIO

たとえカッターでえぐっても、どこで切っても、
金太郎飴のように数字が出てきます。
これは、昔の製品からずっとそうです。

乗組員（和田）

だから、
私が大学生のころから使っているCASIOの電卓も、
まだ数字が残っているんですね。

CASIO

大事に使っていただいて、ありがとうございます。
ちょっとだけ、見せていただいてもいいですか？　

乗組員（和田）

もちろんです。

CASIO

あっ、プリクラが貼ってある‥‥！　
青春をともにしていただいたんですね。

▲乗組員・和田の電卓をほほえましく眺める、カシオ計算機のみなさん。

CASIO

もうひとつこまかい点でいうと、
「０」のキーだけほかの数字と形が違って、
凹んでいないんです。
というのも、０を打つとき、
ちょっと手前に弾くような動きになることが
わかっているんです。
なので、０だけは「弾く」手応えが感じられるような
形状にしています。

乗組員

本当だ！ 毎日使っているのに気づかなかったです。
でも、たしかに０を押すとき、
ターンっと弾いているかも。

CASIO

もっと言うと、じつは「＋」のキーも、
右に流すように押すので、製品によっては
右側がちょっと反りあがってたり‥‥
いくらでも出てきますね（笑）。

キー以外の細かいくふうだと、
これ、本体を支えるラバーが、
必ず３点地面に触れる形状になっているんです。

CASIO

ちょっと変わった形のラバーで、
開いていても閉じても、
ガタガタした場所に置いても安定するように
なっています。

CASIO

‥‥という、マニアックなくふうを、
誰にも伝えずにやってるんです。
というのは、電卓に興味を持ってくれる方って、
なかなかいないので（笑）。
だから、きょうすごく楽しいです。

糸井

みんな一度は使うものなのに、
電卓に特別興味がある人はきっと少ないですよね。

CASIO

少ないです。
電卓に興味持ってくれる方、ほぼいないんです。
繰り返し言ってしまいましたけど、
本当にそうなんです。
でも、うちの斉藤はこのあいだ、電卓の話だけで
有隣堂さんのYouTubeチャンネルに
出していただいて、けっこう、バズったんです。

糸井・乗組員

へえー！　

CASIO

しかも、あまりにも斉藤の話が長いから、
２本に分けていただいて‥‥。
先日はCASIOの電子楽器について、
生配信で3時間も語らせてもらいました。

糸井

CASIOでは、楽器もある程度安いですよね。
それは社の方針ですか？　

CASIO

そうですね。楽器にしても電卓にしても、
テクノロジーの進化によって、
かつて高価だったものや大きかったもの、
重たかったものを、より安く、小さく、軽くして、
多くの方が購入しやすい価格の商品を
つくるということを、ずっとやってきました。

楽器で言うと、以前は、
ピアノやオルガンなどの楽器は
楽器屋さんでしか売っていなかったと思います。
CASIOは、「楽器屋さんで
なかなか販売していただけなかった」
という理由もあって、ディスカウントストアや
スーパー、要するに、より人々にとって身近な場所で、
ピアノやオルガンよりもずっと安い価格で
電子楽器を販売したんです。
スーパーにダダダダダっと並べて、
楽器屋さんにいるような
専門知識を持ったスタッフもいない、みたいな環境で。
でも、それを見かけて「なんかたのしそう、
やってみたいな」と思った人が買ってくれる。
こうして、みなさんが気軽に楽器を始める
窓口になることで、
CASIOの楽器は広がっていきました。

糸井

テクノロジーを「みんなのもの」にして、
みんなのCASIOになったんですね。

CASIO

いまは時計、電卓、楽器という主な柱があって、
それ以外に学校向けのアプリをつくったりしています。
あとは、最近は「Moflin」という
デジタルAIペットを開発しました。
育て方によって400万通りの個性が
出てくるペットなんです。

糸井

へえ、それは初めて聞きました。
きょうはMoflin、いないんですか？　

CASIO

すみません、きょうは電卓で手一杯でした（笑）。
また機会があったらご紹介させてください。
かわいいので。

糸井

みなさん本当に、製品への気持ちが深いですね。
なんというか、このカロリーの高さが
CASIOだという気がします。

CASIO

つい、熱く語ってしまいました。

糸井

心が出ちゃうんですね。

CASIO

あしたから夏休みだから、
いつも以上にテンションが
高いのかもしれないです（笑）。

糸井

そうなのか、いいなあ（笑）。
ありがとうございました。
また、今度はMoflinを連れて、
遊びに来てください。