こんにちは。ほぼ日の永田泰大です。
オリンピックのたびに、
たくさんの投稿を編集して更新する
「観たぞ、オリンピック」という
コンテンツをつくっていました。
東京オリンピックでそれもひと区切りして、
この北京オリンピックはものすごく久しぶりに
ひとりでのんびり観戦しようと思っていたのですが、
なにもしないのも、なんだかちょっと落ち着かない。
そこで、このオリンピックの期間中、
自由に更新できる場所をつくっておくことにしました。
いつ、なにを、どのくらい書くか、決めてません。
一日に何度も更新するかもしれません。
意外にあんまり書かないかもしれません。
観ながら「 #mitazo 」のハッシュタグで、
あれこれTweetはすると思います。
とりあえず、やっぱりたのしみです、オリンピック。

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01 ごあいさつ

北京2022オリンピックの


はじまりに言いたいことは。

 
オリンピックがはじまります。
ほぼ日ではオリンピックのたびに
みんなでたのしめるコンテンツをつくってきたのですが、
最初はなんとアテネオリンピックのときで、
驚くなかれ、それは2004年のことでした。
もううまく思い出せないかもしれませんが、
そのころはスマホもtwitterもありませんでした。
でも、当時のオリンピックは、
いまとおなじくたいへんおもしろかったのです。
そうすると、当然、みんなが感じる「おもしろさ」の
持っていきどころがまったく足りませんでした。
たまたま友だちとか家族とか同僚が
オリンピック好きならいいけど、
そういう関係が周囲になければ、
ひとりでおもしろがっているほかなかったのです。
どうしてたんでしょうね? ぼくらは?
そういう時代でしたから、
ほぼ日のオリンピック企画はものすごく盛り上がりました。
笑っちゃうくらい大量の投稿が集まりました。
そして、ご存知のように、
2010年くらいからSNSが普及して、
「おもしろさ」は場所や関係を超えて
共有できるようになりました。
ほぼ日のオリンピック企画、
「観たぞ、オリンピック!」シリーズも、
ハッシュタグ「 #mitazo 」をつかって
リアルタイムで盛り上がるようになりました。
たくさんの投稿を掲載するウェブ上のコンテンツも
それはそれで違ったたのしみがありましたから
並行して続けていましたが、
ほんとうはもう、ひとつの役目を終えていました。
それで、リオデジャネイロオリンピックあたりから、
終わりに向けてシフトしていって、
地元開催の東京オリンピックで
ひと区切りすることにしました。
正直、この北京2022オリンピックは、
「18年ぶりにのんびり観るぞー」と思ってたんです。
なんなら、適当に観るぞ、と。
マイペースで、観たり観なかったりして。
そういうのもいいなあと思っていたのですが、
いってみればそれはちょっと「かっこつけ」で、
ほんとうは、わかっていました。
オリンピックは、
しっかり観たほうがおもしろい、ということを。
強いことばをつかうなら、
覚悟を決めて観たほうが絶対おもしろいんです。
たとえば2014年のソチオリンピック。
日本中が金メダルを期待していた浅田真央選手は、
ショートプログラムで信じられないミスを連発しました。
覚えていますか?
あの夜の、ちょっと吐きそうなくらい、
重くて、暗くて、なにかに押し潰れそうな感じを。
もしもほどよくオリンピックとつきあうなら、
翌日のフリーをぼくらは観なかったでしょう。
きっと、気にしながらも、
仕事とか睡眠時間を優先させて、
翌朝のニュースかなんかで結果を知って
「へぇ」なんて思ったでしょう。
観ればよかったなぁ、なんて。
あの浅田真央のトリプルアクセルが
降りた瞬間の奇跡を味わうには、
ちゃんと観なきゃいけない。
いえ、そんな仰々しいことを言いたいわけじゃないんです。
4年に一度、2年に一度のこの機会を、
存分にたのしまなければもったいない、
とぼくは思うのです。
「観たぞ、オリンピック」が盛り上がるのは、
投稿の質や編集の切り口とかじゃなく、
みんなで「さあ、観るぞ」と
ある種の勇気みたいなものを持ち寄って、
「ひとつ」になるからだと思うのです。
だからこそ、しょうもないことがたまらなくおかしいし、
一瞬でほろりとするし、体温が上がるし、
「のにゃッ」みたいな変な声が出るのです。
ほぼ日刊イトイ新聞の、古くからあるスローガンは、
「オンリー・イズ・ノット・ロンリー」といいます。
文法的にはちょっと変なのですが、
「たったひとりだということは、
 孤独だということではない」
という意味を込めて、糸井重里がつくりました。
ぼくは、歳を重ねれば重ねるほど、
いろんなことがわかればわかるほど、
おもしろい経験をすればするほど、
「ほんとうにそのとおりだ」と思うようになりました。
ひとりがひとりを持ち寄ることがおもしろい。
そのためにひとりを引き受けなきゃいけない。
そういうひとりがひとつになって遊ぶと、
ときどきびっくりするくらいおもしろいことが起こる。
それで、今回の北京2022オリンピックは、
こんなふうにしてみることにしました。
「オリンピックを観ている。」という
そのままのタイトルをつけました。
オリンピックを観ながら、感じたことを書いていきます。
量やタイミングはまったく決めてません。
観ながらちょこちょこ書くかもしれないし、
ときどきまとめて書くかもしれない。
リアルタイムの思いの共有はtwitterで、
いつものハッシュタグ「 #mitazo 」をつかって
どんどんTweetするつもりです。
これを読んでいるあなたが
もしもtwitterのアカウントを持っていないなら、
はじめてみたらいいと思いますよ。
って、あれですね、いまの時代に
「あなたもtwitterをはじめよう」なんて言ってるのは
ぼくくらいかもしれない。
でも、ほんとに、オリンピックやスポーツを
観るためだけにでも、はじめていいと思います。
ああ、あいかわらず長いですね。あいさつが。
オリンピックのはじまりに
ぼくが言いたいのは、
スポーツを観るのはおもしろいですよ、
ということです。
だって、数年前、
ほぼ日のオリンピック企画をつくりながら、
ぼくはこころから思ったんですよ。
人生に、スポーツ観戦を、と。
WATCHING SPORTS COLORS YOUR LIFE.

(つづきます)

2022-02-04-FRI

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