
- 祖母の一家の話。
- わたしの祖母は、北関東の大きな農家の長女でした。
地主の一族です。
祖母の下に続けて妹がふたり生まれて、
3人姉妹だったそうです。
そのあと子どもに恵まれず、
祖母は婿取りして後を継ぐということに
なっていました。
それで当時としてはかなりめずらしく、
東京の女学校に通わせてもらい‥‥というところで、
なんと10数年ぶりに弟が誕生。
その弟が学齢にまで育って
跡継ぎは安心ということになり、
祖母も含め3人姉妹は
つぎつぎ嫁に行き実家を離れました。
弟の下に、もうひとり年の離れた妹も生まれました。 - ところが、その弟が成長するにつれて
日本は戦争へと向かい、弟は学徒出陣で沖縄へ。
沖縄で戦死しました。
結局、いちばん下の妹が戦後に結婚して
墓などは継いだそうですが、
農地改革で土地はほぼすべて接収され、
苦労されたようです。
その妹も、比較的早く亡くなりました。 - わたしはこのことを、
祖母が亡くなったときに集まった
3姉妹の下ふたりから聞かされました。
沖縄が返還されたのは
わたしが小学生になったころですが、
たしかに小学校のときに、
祖母が孫たちに
「おばあさん3人姉妹で沖縄にいったのよ」
と言って、
石碑や海の写真を見せてもらったことを
覚えています。
復帰直後で、沖縄に行くということが
非常にめすらしかったので印象に残っていますが、
これは戦跡を回ったのだったのだと
のちのち理解しました。 - (匿名さん)
2026-03-07-SAT

