ほぼ日刊イトイ新聞 - 「自分のからだを運転する」シリーズ　虫歯のない会社宣言！

「ほぼ日」は、会社をあげて虫歯ゼロを目指します。これは、それまでの道のりを記した公開記録。乗組員たちの虫歯の本数をふくめて、逐一報告していきます。わしら、やります。本気です。めざせ、虫歯ゼロ宣言！

タイトルマンガ：NJTP

前回、隠れ虫歯スパイ・キノシタの陰謀により
減らすどころか、
なんと「５本」も増えてしまった、弊社の虫歯。

虫歯本数「４０本」からのリ・スタート‥‥。

「虫歯が減らないのなら、まだわかる。
　けど増やしてどうすんねん！」
全国のみなさんからの、
激しいツッコミが聞こえてくるようである。

しょせん「虫歯ゼロ宣言！」は砂上の楼閣なのか。
机上の空論として、画餅に帰してしまうのか。

そんな大ピンチに、救世主があらわれた！

カサイ・コギー・イケモトからなる
味わい深い大人のトリオ・シニア三人衆である。

トレードマークは３人そろいの三度笠。義理と人情で虫歯界を渡る。

弊社の社内でも
とりわけ「いぶし銀」なムードを
醸し出しているのが
こちら「シニア三人衆」の面々。

６０代のカサイ＆コギーに加え、
まだ４０代と「シニア」と呼ぶには若手ではあるものの
たたずまいの味わい深さでは
決して大先輩ふたりに引けをとらないイケモト。

３人あわせて、シニア三人衆。

各人のマントにあしらわれた
「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」の
アップリケに、深い意味などない。

左からイケモト・カサイ・コギー。ライオン歯科さんの待合室にて。

しかしなぜ、この三人が救世主となりうるのか。
次のカルテをごらんいただきたい。

イケモトこんばんは　治療途中のまま数年放置した虫歯が３本、その他に１本。ただし、どれもやっかいな虫歯ではない。

賢明な読者ならば、すでにおわかりであろう。

シニア三人衆の疾患は
虫歯四天王ような「いちいちややこしい虫歯」でもなく、
歯石大王のような「処置不能状態」でもない。

つまり、通院しさえすれば
着実に減らせる虫歯なのである！
（本来、それがふつうの虫歯なのだが）

そうとわかれば三人衆のみなさん、
「旅は道連れ、歯医者も道連れ」とばかりに
じゃんじゃん
ライオン歯科へ通っちゃってくださーい。

山手線	ガタンゴトン、ガタンゴトン‥‥。
	それはそうと、最近どう、おふたり？こっちのほうは？（歯ブラシで歯を磨くジェスチャー）
	いやぁ、けっこう入れ込んじゃってね（笑）。
	ぼくも、すっかりハマってしもて。
	おっ、そうですか。
	先月は２回‥‥今月はもう３回かな。
	コギーはん、精力的でんなぁ。
	このあいだなんか、リクエストして１本、抜いてもらっちゃった。
	攻めの虫歯治療でんな、コギーはん。
	いや、根元がグラグラしてるっていうからね。今、新しい「ブリッジ」を作ってもらってて、次のとき入れるみたい。
	ブリッジでっか。
	知ってる？
	知ってまっせ、もちろん。アレでっしゃろ、「接待ゴルフでバーディを連発、　得意先の常務を怒らせちゃった係長が　飲み会で泥酔し、　部下２名に両肩を担がれてる」的な、あの治療法のことですやろ。
	なにそれ。
	つまり、イケモト君が言いたいのは抜いた歯の両隣の歯を支柱にして、橋渡しをするように「人工の歯」を入れる治療法がブリッジであると、こう言いたいわけですよ。
	そうでおま。
	その歳でブリッジを知ってるとは、なかなかの通だね、イケモト君。
	いやあ、ぼく、前職の広告制作の仕事で、デンタルヘルス系の商品を担当してたんですわ。だから、歯にまつわるウンチクが、人一倍ありまんねん。
	すごいじゃない。
	先日も、ライオンの歯科衛生士さんに「イケモトはん、　アドレスの位置、バッチリでんな～」言うておほめにあずかったんですわ。
	正しい歯ブラシの持ちかたのことだね。「お箸や鉛筆みたいなイメージで　ブラシを軽く持ち、　歯と歯ぐきの境い目をねらって　小刻みに動かす」‥‥と。
	「ブラシの当たるところに　歯垢や歯石が少しも見えまへんで～。　すてき～」言うて。
	おやおや、隅に置けないねえ。
	モテモテじゃない。
	かくいうイケモト君の進捗状況は？
	ぼくでっか？まずですね、２年間くらい治療途中で放ったらかしの歯が３本‥‥。
	はーっ、やるねぇ。
	プラス新しい虫歯１本、見つかりました。
	すごいねぇキミ。
	でも、ここ１ヶ月で猛烈に通院した結果、すでに３本は治療完了でおま。
	若さだね。
	これでぼくも、ようやく「シングル」ですわ。
	つまり「虫歯ラスト１本」てことね。
	じゃあ、今のところふたりあわせて「４本」の虫歯が治療済み、ということですか。
	現在、我が社の虫歯総数が４０本でしょ。ふたりで４本なら、そこそこ貢献できてるんとちゃいますか。
	カサイさんは、どうなの？
	わたしは終了です。
	え？
	わたしは外れかかってたクラウン（かぶせもの）を新しいのに変えてもらった時点で、すでに終了してます。
	ク、クラウン交換一発で治療終了とは‥‥ まさに虫歯治療のホールインワンや！
	えーとつまり、もう終わっちゃってるの？
	はい、とっくに終わってます。ライオン歯科の萩原雅明事務長と「晴れて卒業」の記念撮影も済ませてきましたし。いち早く虫歯ゼロを達成したカサイ。ライオン歯科の萩原事務長（右）と記念撮影。
	カサイはん、人生のフェアウェイやで‥‥。
	ようするに、もう虫歯ゼロ達成？
	ええ。そんなわけでぼくはここで。失敬。
	あ、降りちゃった。ひと駅手前の恵比寿で。
	カサイはんの去り際、いつ見ても美しいわ‥‥。
山手線	ドアが閉まります。ご注意ください。ぷしゅーっ。参考資料「美しきカサイの去り際」（「カッパとウサギのコーヒーさがし」より）

と、いうようなわけで、
カサイが治療した虫歯１本をふくめ
またたく間に「５本」も減らした、われらが三人衆。

キノシタが増やしたぶんだけ、シニアが減らす。
まさにナイス・リカバリーと言えよう。
こうして、
我が社の虫歯は、ふたたび「３５本」となった。

なお、いちはやく「虫歯ゼロ」を達成したカサイが
そそくさと去ったあと、
シニア二人衆となったコギー＆イケモトの今後も、
ひきつづき、レポートしていく予定である。

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illustration : NJTP

2010-08-18-WED