前回に続き、架空の島アノニモ島にある
もう一つの遺跡をご紹介します。
それは絵のタイトルにもなっている
「倒れたペガサス像」。
参考にしたのはナクソス島にある
「アポロナスのクーロス像」という、
長さ10.7メートル、重さ80トンにも及ぶ巨大な青年像です。
私は実際に行ってみたことはないのですが、
荒れた石場に吹きざらしのまま横たわっているらしいです。
アテネの考古学博物館に収蔵されている
多くの写実的で緻密な彫像に比べて
かなりマイナーで粗野な造りのものですが、
その雑な扱われ様とモアイ像にも通ずる
ミステリアスな感じが面白くて、
主人がアノニモ島の観光名所の一つとして
アイディアをくれました。
ペガサスをモチーフにしたのは、
ペガサスがギリシャ神話から生まれたもので
キャッチーな生物だったからです。
こんな遺跡、あったらいいなと。
実際はギリシャ全体を見ても
なぜかペガサスの彫刻はなかなかないのですが、
万が一今後本当にペガサス像の遺跡が見つかったりしたら、
この絵は予言的な奇跡の一枚となる‥‥かも?
升ノ内朝子
2019-01-31