hobonichi

Greetings from Greece ギリシャからのおたより。Greetings from Greece ギリシャからのおたより。

「シンタグマのクリスマス」

11月半ばくらいから、ギリシャでもだんだんと
クリスマスモードが漂ってきました。
店先ではクリスマスツリーが並べられ、
バルコニーにイルミネーションを
飾り付ける家もちらほら見られます。
また環境的な問題がありながらも
ギリシャではまだ暖炉を使う家が多く、
夜の澄んだ空気に薪を焚く匂いが混じってくると
冬の到来を認めざるを得なくなります。
暖炉のある家で育ったわけでもないのに、この匂いを嗅ぐと
なぜか懐かしい気持ちになるから不思議です。

アテネの中心にあるシンタグマ広場も、
クリスマスの飾りつけが行われます。
毎年変わるその飾りつけが、
その年のギリシャの経済状況を
反映しているようでなかなか興味深いです。

アテネオリンピックのあった2004年頃には、
ギリシャの繁栄を示すかのように
ヨーロッパ一高いクリスマスツリーが設置されたそうです。

2008年のクリスマスツリーは、
大規模な暴動により放火されてしまいました。

今回私が描いた2009年のクリスマスは、
ゴミ収集会社がストライキをしたために
2週間分ものゴミに溢れて
ひどく匂っていたのを覚えています。
(飾りつけじゃないですが。)

2011年のギリシャ経済危機の際には
クリスマスツリーは設置されず、
元々ある木に学生達がイルミネーションを
つけただけの質素なものでした。

昨年の2016年は、広場の大きさに見合わない
わりとでかめの観覧車が設置され
「おお~っ」と思っていたのに、
さあいよいよ稼働という時になって安全面が懸念され、
なんと一度も使われることなく解体されてしまいました。
なんつーお金の無駄遣い‥‥。

さて今年のシンタグマ広場では
どんな物語が見られるでしょうか?

升ノ内朝子

2017-12-21

乗組員フジタのひとことギリシャメモ

シンタグマ広場はギリシャの国会議事堂に面していて、
アテネを観光する人が一度は訪れる場所でもあります。
升ノ内さんが描いている2009年のクリスマスシーズン、
私もちょうどシンタグマ広場にいて
屋台の綿あめを買って食べたのを覚えています。
クリスマスといえば、ギリシャでは
ツリーがわりに船の模型を飾る家もあります。
海とかかわりの深い国らしい習慣ですが、
電飾で彩られてぴかぴかした船も、
なかなか味わいがあって素敵なんですよ。