犬には「換毛期(かんもうき)」というものがある。
季節のかわり目、気候の変化に対応するために、
毛が生えかわる時期のことだ。
たとえば、我が家の飼い犬・さくらは、夏はこんな姿。
きつねのようなしゅっとした顔。
冬はこんな姿。
たぬきのようなもこっとした顔。
※太ったわけではありません。
触った毛の感触もぜんぜん違う。
夏はつんつんで、冬はふわふわだ。
人間でいう「衣替え」みたいなものだと、私は思っている。
2つの姿を行き来するとき、たくさんの毛が抜ける。
「この小さなからだのどこにこんな毛が詰まっていたの?」
と思うくらい、尋常じゃない量の毛が床に落ちる。
1日1回の掃除じゃ足りないくらいだ。
多くの飼い主たちは、美容院でトリミングしたり、
自宅でブラッシングしたり、
抜けきるまで掃除の頻度を増やしたり…
それぞれの方法でこの換毛期を乗り越えているはずだ。
(もしかしたら、短毛の犬種や外飼いの犬だと、
「乗り越える」というほど気にかけていないかもしれない)
我が家のさくらはというと、
数ヶ月に1度美容院に通っている。
換毛期はそれだけでは足りないので、自宅でもケアをする。
我が家の自宅ケアはおそらく少し変わっていて、
普通ならブラシで梳くところを、手で毛づくろいしている。
ひとつの理由は、
さくらはブラシが好きではないから。
もうひとつの理由は、
わたしがこの「毛づくろいの時間」がとても好きだからだ。