もくじ
第1回『にわかファン』という言葉を聞いて 2017-12-05-Tue
第2回ロッテの応援に魅せられて 2017-12-05-Tue
第3回三振も愛らしい。大好きだ、新井さん。 2017-12-05-Tue
第4回今はなき、近鉄に想いを馳せる 2017-12-05-Tue
第5回ファン同士、伸びしろを埋めていこう 2017-12-05-Tue

大学3年生です。スポーツ新聞を作ったりしています。

プロ野球とプロ野球ファンの『伸びしろ』

プロ野球とプロ野球ファンの『伸びしろ』

担当・くりむらともひろ

第4回 今はなき、近鉄に想いを馳せる

3人目は埼玉生まれの近鉄ファン、田原遼さん(愛称はたはりょう)です。

——
プロ野球を好きになったのはいつ頃から?
たはりょう
野球はもうずっと好きだから、
いつからかはよくわからないけど、
近鉄を好きになったきっかけは
親父だね。
親父が本当に近鉄大好きで、
それに影響を受けた。俺自身は、
タフィ・ローズっていう選手が
本当に好きだったんだよなあ。
——
今ローズっていう選手の名前が出たけど、
他に近鉄のどういうところが好きなの?
たはりょう
(持ってきた雑誌をめくりながら)
劇的な試合、今も語り継がれてるような
試合が多いっていうのはあると思う。
例えば、これ。
2001年に北川博敏選手が打った
『代打逆転サヨナラ満塁優勝決定ホームラン』
——
これはすごい(笑)
たはりょう
でしょ!?
こういうのが他にもいくつか
あるんだよ、近鉄は。
当時は、今みたいにネットとかも
普及してなかったし、とにかく
朝刊とかスポーツニュースで結果を
知るしかなかったけど、
それがものすごく楽しみだった。
近鉄戦の途中経過を知るために
巨人戦のラジオを
聞いてたぐらいだからね(笑)
——
たはりょうの場合は近鉄が好きになって
すぐに、その近鉄自体がオリックス
との合併で事実上なくなってしまった。
それでも、今でも近鉄のファン
なんだよね?
たはりょう
ファンだね、間違いなく。
「今ローズどこで何やってんのかなあ、
会いたいなあ」って思うことがある。
——
なくなると知った時は
ショックだった?
たはりょう
なくなるっていうのは、
やっぱりショックだった。
寂しかったよね。
今、同世代で近鉄ファンなんて
ほとんどいないし、それも
少し寂しい。
「近鉄ファン」っていうと、
大抵「なんで!?どういうこと!?」
って聞かれるしね。
でも、ユーチューブで近鉄の動画を
頻繁に見たりするし、
やっぱりファンはやめられない。
——
こういうグッズや動画を見て
思いを馳せるわけだね
たはりょう
そうだね。俺は実際に近鉄の試合を
見たことはほとんどないし、
だから、経験としてはものすごく
浅いけど、それでも今もファンだよ。
自分の中では。
——
たはりょうは昔の野球にも
すごく詳しいよね
たはりょう
単純に好きだからね、野球自体が。
——
そういうのを自慢したくなったりは
ならない?
たはりょう
どうかな。確かに最近野球見始めました
みたいな人に対して、ついつい
古い知識を自慢したくなったりだとか、
「まだまだだな」みたいなことを
言いたくなったりだとか、
それは、その新しく見始めた人たちは
全然悪くないし、そういうことは
思ってもいけないってわかっては
いるんだけど、なぜか自然にそういう
感情が出てきちゃうんだよね。
だから、そういうことをネットで
言っている人とかの気持ちも、
それはそれでわかる。
球場に、古いユニフォーム来て行って、
「俺は昔からファンなんだ」って
言いたくなる気持ちとかさ。
まあ、それを言い出したら
きりがないから、
やっぱり言わない方がいいとは
思うけどね(笑)。
——
これからも、近鉄ファンは続けていく?
たはりょう
それはもちろん。
今こうやってグッズ並べて見ても、
やっぱいいなあって思っちゃうもんね。
——
今日はありがとうございました!
たはりょう
こちらこそ、ありがとうございました!

(つづきます)

第5回 ファン同士、伸びしろを埋めていこう