最初に話を聞いたのは、東京都出身ながらも千葉ロッテを愛する加藤耀さん（愛称はようくん）。

——

プロ野球を好きになったのはいつ頃から？

ようくん

小学５年生の時に野球好きな
友達が周りに何人かいて、その子たち
が楽しそうにしていたのを見て自分も
ってなったのがきっかけかなあ。

——

そこからどういう経由で千葉ロッテのファンに？

ようくん

元々はロッテじゃなくて、ソフトバンクの
ファンだったんだよね。
野球を好きになり始めた頃、当時
ソフトバンクのエースだった斉藤和巳選手が
ものすごくかっこよくて
（２０１３年に現役引退）。
本当にぶっちぎりでかっこよく見えた。
そこからソフトバンクのファンになって、
ヤフードーム（現福岡ヤフオク！ドーム）に
試合を見にいったりもしたね。
　
だけど、斎藤選手が怪我で
出られなくなったり、
他にも好きだった選手がいたんだけど、
その選手たちがソフトバンクから
いなくなって、ソフトバンクからは
心が離れちゃったというか、
ファンだなという感じではなくなって。
　
そのあと、すごくロッテの応援に
ハマったんだよね。

——

ロッテの応援、あれはユニークだよね

ようくん

そう。ノリがいいというか、
聞いてるだけでもすごく楽しくて。
大学の受験勉強してた時は、
たまにユーチューブでロッテの応援歌
聴きながら参考書の問題やったりとか
してたね（笑）。それぐらいハマって、
ロッテのファンのファンになった。
　
そのあと、友達と初めてロッテの応援をしに
球場へ行ったら、これがまた
めちゃくちゃ楽しくて。
それからは、もう完全にロッテの
ファンになったね。

——

今年は何試合ぐらい観に行ったの？

ようくん

ホームとビジター合わせて
１０試合ぐらいは行ったかな。
行った試合は大体外野応援席で、
歌も歌ったりで、がっつり応援したね。

——

応援のどういうところが楽しいと感じる？

ようくん

やっぱり、みんなで一緒に応援歌を
歌うことかな。
これは個人的な意見だけど、
球場に来る人って、野球の試合そのものを
観るために来ているというよりも、
一体感とか応援とか、みんなで
盛り上がることを楽しみに来ている
人の方が多い気がする。
カラオケが楽しいのと同じというか、
やっぱりみんなでワイワイなるのは
楽しいし、ユニフォームも堂々と
着れるし、そういう人も参加できるのが
球場のいいところだし、
楽しいと感じるところだと思う。

——

ようくんは東京生まれだけど、巨人とかそういう
千葉や福岡のチームではなくて、地元のチームを
好きになることはなかったの？

ようくん

うーん、なかったね。「地元のチームを好きに
なるのが普通」、みたいな感覚もなかった。
だから、野球を好きになり始めた時も、
地元がどうとかは特に考えず、本当に自然に、
かっこいいなあって思った方に
行ったというか、好きになったって感じだね。
でも、ホークスが好きだった時は、
「福岡で生まれ育って、ホークスファンに
なりました」みたいな人を羨ましいなあ
と思ったことはあるよ。
そういう一筋みたいなファンもいいよなあ
とも思う、今でも。
でもホークスがかっこよかったし、
今はロッテの応援が好きだからロッテファン。
そういう、移ったりする人って、
地元のチームをずっと応援しているような人
から見ると、不思議に思えるもの？

——

確かにその感覚は不思議だなというか、
自分ではありえないかもとは思う。
それぐらい、中日が人生に染み込んじゃってる（笑）

ようくん

なるほどね（笑）。
そうやって楽しみ方がたくさんあるのは、
プロ野球のいいところではあると思う。
ユニフォーム着たいからとか、みんなで
応援がしたいからとか、ガチガチに野球が
好きじゃない人でも楽しめることがすごく
いいところだと思う。
球場ってなんかディズニーランドというか、
すごく非現実的な空間で、それがいいんだよね。

——

なるほど。確かにテレビで見るのとはまた違った
楽しさがあるし、楽しみ方も人それぞれでいいよね

ようくん

これは実際のところどうかはわからないけど、
自分の身近にプロ野球好きな人って、
もっといると思うんだよね、知らないだけで。
知らないっていうのは、もっと詳しくないと
「ファンです」って言えないみたいな空気が、
なんとなくある気がしてて。だから本当は
もっといると思う、プロ野球ファンは。
自分自身は、どちらかというと、応援が好き
とかユニフォームがかっこいいとか、
野球そのものに詳しいというよりは、
そういう人の目線に近いと思う。
考えてみれば、応援が好きでロッテのファンに
なったぐらいだからね（笑）。

——

ようくんはメジャーリーグの試合も現地に何度も
観に行っているけど、日本のプロ野球と比べて
球場の雰囲気とかはどうかな？

ようくん

そうだなあ、メジャーリーグのファンは、
本当に真剣に、
試合そのものを観てるなあって思う。
例えば、ファールボール一球にしても、
全員がしっかりとどこまで飛んでいくか
観てたり。プロ野球とかみたいに、
みんなで応援歌を歌って盛り上がる
みたいなのはないけど、また違った一体感が
球場全体にある気がする。

——

なるほど、違った一体感ね

ようくん

あとは、日本だと知らないファン同士が
話したりするっていうことが
あまりないと思うんだけど、
アメリカだと球場へ行く電車の中で
お互いを知らない、それもホームとビジターの
ファン同士で、その日の試合の話で
盛り上がっていたりとか、コミュニケーション
も含めた楽しみ方がすごいなって思う。
まあ、アメリカの方が知らない人とでも
気軽に話す文化があるっていうのが、
大きいとは思うんだけどね（笑）。

——

でも、みんなで一緒に楽しもうっていうスタンスは、
やっぱりプロ野球でもメジャーリーグでも
変わらないし、それこそがいいところだよね。
今日はありがとうございました！

ようくん

こちらこそ、ありがとうございました！