さまざまなテレビ番組を見てきたのに、
なんで『タイガー&ドラゴン』が心躍るほど好きなのか。
エンタメ好きなら刺さるポイントが多い
小ネタが満載であること、
古典落語と現代劇とをうまくリンクさせるという
ひと工夫あるストーリーの流れができていること。
その2点が、おもしろくて大好きにつながる私のツボを
100%に近い形でおさえているからだと思っています。
でもそれだけでなく「古典落語」をモチーフにすることで
あぶりだされる昔の人と現代人に共通する人間性、
たとえば、欲深いんだけど間抜けだったり、
冷たそうに見えるのに、情が深かったり‥‥。
そういった人それぞれの個性があるからこそ醸し出される
人間の味が絶妙に描かれているところにも
心掴まれたからだと思うんです。
お恥ずかしながら、結構な年齢まで欠点がない人間こそ
魅力があるものなんだと思い込んでいました。
でも、あるとき
「あれ? いいところだけじゃなくて、
抜けているところもあるからこそ人に魅力があるんだ!」
と気づいた瞬間があって。
そのときに感じたことを具体的に映像化しているように
思えたのがこのドラマだったんです。
しかも毎度見直すたびに、人間の魅力を再確認できるし、
いつも新たな発見があります。
ああ、本当に大好きな作品。
でも落語にハマッたかと言えば‥‥。
お、お後がよろしいようで。