もくじ
第1回「なんでもいい」って、言ってるよ 2017-05-16-Tue
第2回いろんな種類の「なんでもいい」 2017-05-16-Tue
第3回自分はどうして「なんでもいい」のか? 2017-05-16-Tue

好きな時に好きなことをする平成元年生まれ。優等生をやめました。いまはフリーランスで、文章を書くお仕事をしています。Twitterは@matsuo_mk

「なにが食べたい?」</br>「なんでもいいよ」

担当・マツオカミキ

「なにが食べたい?」と聞かれたら、なんて答えますか?
わたしの場合、自分の食べたいものがパッと思い浮かばず、
「なんでもいいよ」と言っていることが多いようです。

食べることは、大好き。
でも、自分の食べたいものが思い浮かばない。
最近、それがちょっとした悩みでした。

自分は本当に「なんでもいい」と思っているのか?
なんで食べたいものが思い浮かばないのか?
ほぼ日の塾の課題作成をきっかけに、
考えてみることにしました。

第1回 「なんでもいい」って、言ってるよ

最近、食べたいものがパッと思い浮かばない。
食欲はあるし、食べること自体は好き。
「食べる」ことにはワクワクするのに、
何を食べるか考えようとすると、
急に気が重くなってしまう。
食べたいものが思いつかないから、
メニューやお店を決めるのが億劫‥‥。

食べるのが好きなのに、
何を食べるか考えることがつらくなっちゃったのは、
なぜなんだろう?

このことについてちゃんと考えてみようと思ったのは、
ほぼ日の塾実践編の授業がきっかけです。

3回目の塾の日、次の課題である
「自由コンテンツ作成」についての相談会が実施されました。
それぞれ自分が考えているテーマを
ほぼ日の方々に相談することができる場です。

わたしはほぼ日の塾の講師である永田さんに、
自分の書きたいテーマについて相談してみました。

「最近じぶんの食べたいものがわからないので、
どうしてこうなってしまったのか、
考える過程を書こうと思っています」

コンテンツの相談に乗っていただく中で、
こんなコメントもいただきました。

「どこに食べに行くかを決める時
『なんでもいい』って言う人も、いますよね」

たしかに「なんでもいい」って言う人もいるよな、
と思いつつ、その時のわたしは、こう思っていた。

「『なんでもいい』と言われた側はすごく困るから、
わたしは言わないようにしているんだよね」

食べたいものは思いつかないんだけど、
「なんでもいい」とは言わないポリシー。
‥‥じゃあ、誰かから「なにが食べたい?」って聞かれた時、
わたしは一体なんて答えているんだろう?

塾から帰宅して、すぐに夫に聞いてみた。

わたしさ、ほぼ日の塾の最後の課題で、
『自分が食べたいものがわからない』を
テーマにしようと思うんだ。
そうなんだ。たしかにいつも
「なんでもいい」って言うもんね。
(‥‥え?わたし、「なんでもいい」って言ってるの!?)
‥‥「なんでもいい」なんて言うこと、あるっけ‥‥?
いつも言ってるよ。
俺には「なんでもいいって言われると困る」って
言ってくるけどさ(笑)

 
自分が「なんでもいい」って言ってたなんて、
全然気づいてなかった。

学生の頃に読んだ女性誌に
「なんでもいいっていう女性は、
めんどうくさくて嫌ですね。
だって本当はなんでもよくないんだし」
みたいな男性の意見が書いてあって、
それを読んで以来、わたしは「なんでもいい」と言わないよう
気を付けてきたはずだった。

「昨日の夜ごはんを決める時も、言ってたよ」と夫に言われ、
よくよく思い出してみると、たしかに
「わたしはなんでもいいんだけど、どうする?」と
夫に聞いたような気も‥‥。

気を付けていたはずなのに、
日常的に言っていたなんて‥‥。
(しかも、夫が日ごろ我慢していたなんて知らず、
思わぬ反撃を食らう形になってしまった‥‥)

無意識に言ってしまうほど、
そう思ってしまっているのかもしれない。
わたしは本当に「なんでもいい」と
思っているのだろうか?

(つづきます)

第2回 いろんな種類の「なんでもいい」