もくじ
第1回自分と向き合う、セルフインタビュー 2017-05-16-Tue
第2回「アイデンティティ」とは何か。 2017-05-16-Tue
第3回"行き詰まり"の先にあるもの 2017-05-16-Tue

フリーランスのライター・編集者。
福岡県北九州市出身、東京都中野区在住。

僕はいま、</br>仕事に夢中なのか。

僕はいま、
仕事に夢中なのか。

第2回 「アイデンティティ」とは何か。

ーー自分の「アイデンティティ」はないの?

「何でも屋さん」というのが、僕のアイデンティティなのかもしれません。

ーーなんでも屋さん?

学生時代、家具や空間のデザインを学んでいたんです。
でも1年くらいで飽きちゃって、
ホームページのデザインを学ぶようになりました。

ーーそれでそれで?

それからはプログラムもできたほうがいいと思って、
最低限の知識をつけて、ECサイトをつくって起業しました。
それが全ての始まりです。
しかし、ECサイトの運営はうまくいかず、
ホームページ制作の受託を受けつつ、
上京したんです。福岡から。

ーーへぇ、それからライター業に?

はい。Twitterでとあるライターさんに出会ったことがきっかけでした。
一緒にお酒を飲んで、そのライターさんに人間性に惚れちゃったんです。
それからすぐプロフィールに「ライターやってます」
みたいなこと書いて、ウェブメディアへの寄稿を始めました。

ーーそれから2年。気づいたらライター業だけに絞っちゃったんだ。

そうです。デザインもプログラムもほぼ独学なので、
最前線で闘い続けるにはスキルも経験も足りませんでした。
なんとなく「文章だったら続けられそう」
なんて、思っちゃったんだと思います。

ーーなるほど。実際に仕事を初めて
ある程度軌道に乗ったところで、悩みを抱えちゃったワケね。

はい。

ーーあのさ、
「仕事」と「趣味」を履き違えてない?

そんなつもりはありません。

ーー君が今抱えているものの背景には、
お金が動いているんだよ。
そんなワガママに付き合ってられるほど、社会は甘くない。
それに、同じような気持ちを抱えて生きている人はごまんといる。

分かります、分かります。
だからこそ、これからも頑張ろうと思っています。
だけど内心「本当にこれでいいのか?」と思う自分がいて……。

ーーどうして?

自分は決して、文章が上手なわけではない。
そして、話すことも聞き出すことも得意なわけでない。
そんな自分に自信が持てないから、
すべてが中途半端なんです。

ーーそれで、よくやってこれたね。

「好きだから」です。
これまでは尊敬する人の書き方や考え方を真似してきました。
だから、本当の自分……たまに「アイデンティティ」とは何かを考えてしまい、
筆が止まることが多いんです。

ーーそれが”本当の”悩み?

……ですかね。
夢中になれない理由は、
行き詰まりなのかもしれません。

ーーはいはい、よーく分かった!

(つづきます)

第3回 "行き詰まり"の先にあるもの