そんなジャイ子ですが、仕事でもお互いの仕事観について
話し合うことが多く、キャリアについては
実に的を得たアドバイスをもらえます。
もともと僕は、全世界で何万人も社員がいるような
外資系企業で働いていました。
環境にも待遇にも満足していましたが、40歳を前に
して、とある出会いときっかけが重なり、魅力的な会社と
出会います。地方に本社がある、中小企業です。
平日の夜、いてもたってもいられなくなってジャイ子
にもそっと相談してみました。
「この会社、今はまだ無名だと思うんだけど、これからの
社会に必要な会社だと思うんだけど、どう思う?」
「わたしもそう思う。あなたに合ってるんじゃないかしら」
「でもね、中途採用はしてないんだよ」
「30人かそこらの会社だったら、ホームページの
問い合わせフォームから連絡してみたら?
自分はこういう人間ですって。
それくらいの規模の会社なら必ず経営者は読んでるから、
それでダメなら、縁がなかったということで諦めなさい」
こんな感じのやりとりから、実行に移し、運良く経営者の
目にも止まり、偶然にもその週に経営者が東京出張で
来るタイミングと重なり、会うことができたのです。
幸い東京に支社があり、単身赴任にはなりません
でしたが、外資系企業と地方の中小企業とでは、
年収は激減してしまいます。共働きといえど、彼女に
負担をかけてしまうことに間違いはありません。
色々ありましたが、最終的には
「あなたがやりたいようにやりなさい。応援します」
と言ってくれたのもジャイ子です。
もはや感謝しかありません。
僕が仕事で楽しそうにしていると、
虫の居所が悪い時は「チッ!」と舌打ちされることも
ありますが、夫が楽しそうに仕事をしている姿を
見るのも悪い気がしないようです。
家庭では毎日のように次々に指示がとんだり、
わがままを言われる日々からは解放されず、
今まで通り家庭内の絶対王政が覆ることは
ありませんが、毎日楽しく生きていられるのも
彼女のおかげです。
何を言うにしても偉そうな物言いで、
「なんでそんなに偉そうなの?」と聞くと、
「偉そうやない。偉いんや!」と答えるジャイ子。
家事の完成度が求めるレベルに届いていないと、
「それがあなたの100%?」
とドヤ顔で質問するジャイ子。
これからもあなたについていきます。
直近の課題は結婚10周年の
「スイート・テン・ダイヤモンド」を
まだ買えていないことでしょうか。
「いつかしら、いつかしら。」と言われるのを
「もうちょっと待ってね」とかわしていますが、
ほぼ日の塾が終わるまでに買うことにします。
「変なこと書いてないか見るから、原稿チェック
させなさい」と言いながら、いつものように寝て
しまったので、この原稿はジャイ子のチェック
なしで送ることに。
さてさて、公開された後に怒られなければ良いのですが。
(おわり)