世界一オッパイを見た魔女。- ほぼ日刊イトイ新聞

イタリア製のラ・ペルラを着けて
その美しさにノックアウトされた
うにさんと、ジョージさん。
あらためて日本製を着けてみることになりました。


松原	うにさん、こんどの日本製のものはいかがですか？
うに	‥‥かわいいです！このくらいのこういう角度のだと、いつも変に盛り上がって、かつ、お肉がつぶされてたんです。
松原	でも、これだったらいいでしょう？これは、グンゼです。
うに	はい。
松原	かわいいでしょう？日本には日本のよさがあるってわかると思います。輸入品とはコンセプトがちがうけれど、そういうふうに、日本のだっていいものがあるの。ジョージさんに‥‥、あら、どこ行っちゃったの？
ジョージ	きゃ、ごめんなさい！フロアでいろいろ見ていたんです。すっごくかわいいものがいっぱいあって。わぁ、うにちゃん、かわいい！
松原	いいでしょう？
うに	色も、かわいいですよね。
ジョージ	色がかわいい。うん！　日本の下着って、やっぱり豊かに見えるように作られてるのね。
松原	そうなんです。なぜかというと、日本人っていうのは扁平だから。
ジョージ	輸入物っていうのは、あるべきまんまですよね。
松原	そう、ナチュラルなんだけど、すごく女らしさを引き出してくれる。
うに	そう、つけた時が、また全然違いますね。日本製はやっぱり「きちっとここを支えています！」っていうような感じがします。
松原	よかったです。みなさんが喜んでくれて。
うに	グンゼって大人になってから、初めて着けました。

松原	素敵でしたでしょ？ではこちらも着けてみてくださる？
うに	はい。これも素敵ですね。しっかりしてる。
松原	ね、かわいいでしょう？
うに	かわいい。このストラップもかわいいですね。
松原	これだったら、お肉もはみ出さない。やっぱりうにさんはＥね。バランスがきれい。ほら、すごくいいじゃない？
うに	本当だ。これ、かわいいですね。
松原	かわいいでしょう？
うに	これはどこのですか？
松原	これもね、グンゼ。
うに	グンゼ！　グンゼって、面白い。出会いです、ありがとうございます。

松原	ジョージさんにちょっと見てもらいましょう。
うに	ジョージさん、これ、かわいいですよ。
ジョージ	（カーテンから覗いて）あぁっ！　これも、かわいいね。すごく、うにちゃんらしい！
うに	形もかわいいし。
ジョージ	着け心地はどうなの？
うに	すごく楽です、これは。ストラップもかわいいなぁと思って。
ジョージ	でも、あれだね、輸入品に比べると、日本製はちょっとだけおなかに影響が出るのね。ラ・ペルラの一番最初につけたやつは、おなかがフラットだったの。
うに	あ、そうかも、そうかも。さっきペッタンコでしたもんね。細く見える感じ。不思議だなぁと思って。
松原	ラ・ペルラはそうですよね。世界の一流品ですもの。

ジョージ	面白いの。日本製と輸入品、どちらもそれぞれの似合い方、着るべきお洋服があるのね。
うに	そうだと思います。
ジョージ	そして、着けてる時の顔が違う！
松原	そうなんですよね。だからこそ、下着って、面倒くさがらずに、朝、ちゃんと選んでいただきたいの。そうすると、その１日、いいことが起こりそうな感じがしますよ。
うに	グンゼと、ラ・ペルラ、どちらもほんとうにいいところがあって。グンゼは安定感があるんです。
松原	背筋も伸びますね。日本人は、前肩だから、「きれいに洋服を着るぞ」っていう時にはグンゼ、いいと思いますよ。
うに	スーツとかを着る時、ピシっとする感じ。
ジョージ	そして、もっとピタッとしてるものかと思ったら、結構自由なんですよね。
松原	そう、思った以上に自由です。豊かに見せて、部分的にきっちり押さえる。だからきれいだと思うんですよ。
ジョージ	本当、表情が変わるんですね。体全部が変わる。
松原	そうなんです。試着すると、合う合わないっていうものがわかってくるの。
ジョージ	自分の持ってる洋服の種類の数だけ買いたくなっちゃうわね！
松原	本当ですね。「この洋服の下にはこれを着たい」だとか、そんなふうに思えてきちゃう。
ジョージ	そうそうそう。もう、どれがいい、どれが悪いじゃなくて、本当にその時々の気持ちなのね。
うに	そうですね。どう見せたいか。
松原	こちらも着けてみてね。
うに	これはどこのですか？
松原	これはトリンプ、「天使のブラ」です。
うに	トリンプって、わたしには合わないっていうイメージだったんですけど、そんなことないんですね。
松原	サイズをきちんと選べば、ちゃんと合うんですよ。うにさん、お身体の跡を見ると、自分がなさってるブラジャーが、少し合わないものだったのね。
うに	グッと締まってるってことですか？
松原	そう。このまま行くと、はみ出たお肉がそのままのかたちになってしまう。今のうちに、合うブラジャーに切り替えたほうがいいかもしれない。ではまた違うタイプのものを着けてみましょう。これはどういうものかっていうと‥‥。
うに	やわらかな、コルセットみたい？
松原	そうなの。これはお腹のお肉も落ち着くでしょ？
ジョージ	それ、どんな感じなの？　お腹がクッと上がるの？
うに	はい、これを着けていれば食べ過ぎなさそうです。
ジョージ	立食パーティとかそういうにの行くのにいいかもしれない。
うに	そうかもしれない。ドレスだと、ウエストがギュッと細くなって、上が盛り上がるんだと思います。でもコルセットと違い、素材は柔かなんです。
ジョージ	いろいろあるんだねぇ。
松原	いかがでした？だいぶ合うものが見つかったから、楽しいでしょう？
うに	すごく楽しいです！
松原	よかったです。はい、じゃあ、これをつけてみてください。これはね、Ｄなんですが、大丈夫だと思います。これはね、ワコールの、一番新しい商品なのね。
うに	すごく軽いです！
松原	軽くて、楽でしょう？かなり輸入品に近づいてる感じしません？
うに	します！
松原	ね。このブラジャーなら、ＥではなくＤでいいんです。
ジョージ	松原さんの平均接客時間って、どのくらいですか？
松原	おひとり、１時間ほどでしょうか。
ジョージ	だいたい今日くらいのペースでご試着なさるんですか？
松原	そうですね。まずはお客様がどんなのを望んでらっしゃるかっていうのをチェックして。今日、私がポイントにしたのは、お肉をはみ出させずに、きれいに見せたい、楽に見せたいということですが、皆さん、いろんな思いをお持ちです、楽なのがいい、きれいなのがいい、背中の肉を目立たないように‥‥と、そういうのを全部考えて提案をします。
ジョージ	彼女は背中、もともと、すごくきれいでしたもんね。
松原	きれいですよね。まだまだ下垂はしていませんし。そしてね、楽なのがいいっていうのも、どの程度の楽なのかということもありますよね。うにさんの場合、ラ・ペルラのように、どこかで１つくらい、抑え所があるといいと思うんですよ。

　肌着のお洗濯方法は？

白の肌着って、
黄ばんできたりとかってことはないんですか？
また、基本的にどういうふうに
お洗濯をしたらいいでしょうか。

白い肌着は黄変しやすいですね。
エレガントなものは弱い。
それは仕方のないことです。
お洗濯は、手洗いが絶対いいですよ。
つまみ洗い、押し洗いのようにしてください。
要するに、汗ですから、
すごく泥汚れのようになることはない。
水を介して、汗を逃がしてあげればいいんです。
どうしても洗濯機に入れるとしたら、
このまま収まるような
ブラジャー用洗濯ネットに入れてください。
形を崩さないことっていうのが一番いいんです。
干すときは、後ろのホックを留めてから、
アンダーの両端をつるしてくださいね。
（逆さに干してね。）
どうしても洗濯機にという場合は、普通洗いで。
かならずブラジャー用洗濯ネットに入れてください。
そして、乾燥機は避けてくださいね。（松原）

「グンゼ、見直したわ」

グンゼが頑張っている‥‥、って聞くと男の子的にはなんだかウレシイ。
だって、ボクもグンゼで育ったんだもの。ママが買うのは紐ゴム入りのおこちゃまブリーフ。お小遣いをためて自分で買った、幅広ゴムのブリーフを初めて穿いたときにはやっと、大人になった気持ちになったわ！男性用のグンゼもかなりがんばってるよ‥‥、って小耳にはさむ。舶来モノにはない、いたれりつくせり感とアソコの居心地の良さをもいちど、味わってみるのもいいかもネ‥‥、っておじさんちょっと思っちゃう（笑）。

「ちょこんと出た
　“おなか”のこと」

おデブちゃんになってくると、いろんなところがちょこんと出るの。例えば首のうしろのちょこん。出てるよ‥‥、って言われると「あら、天使の枕ができちゃった」って笑ってすます。あら、そしたらここは「天使のまわしかしら？」って脇腹つままれると、恥ずかしくって体が縮む思いがするのネ。そのままここも一緒に縮んでしまえばいいのに‥‥。変に隠そうとすればするほど「ちょこん」から「ぷっくり」膨れてくるおなか。オトコの子の下着のフィッティングサービスなんてないのかしら‥‥、絶対、受けてみたいもの。

「オンナって下着で
　顔がかわるのよ」

本当に表情がかわって見えるの。スポーティーなブラのときには、キリッとひきしまった顔つきで、なのにレースがフワッとやわらかそうなブラをつけると、やさしい顔つきになるのよね‥‥。ビックリしちゃった。オッパイと表情筋って絶対どっかでつながってるんだわ‥‥。

「立食パーティとトリンプ」

天使のブラって名前がずっと気になっていて、実物をみたときには、ほんとうに天使の羽みたいな形をしててまずビックリ。着けたうにちゃんの姿勢をみると、胸がキュッとあがっているの。天使の羽は背中じゃなくって、胸にはえてくるものなのね（笑）。パーティーにおいて、女性は背中で質問をして、胸で答えを出すの。私ってステキでしょう‥‥、って背中で誘って、お声がけを頂戴したら振り返って胸元で説得をするっていう意味ネ。トリンプのブラって、とても雄弁。パーティー向きだと思ったの。

「ワコールと、
　日本女性のうつくしさ」

日本女性の体は着物が似合う。平面的でたおやかで。一方、西洋の女性はメリハリがはっきりしていて、その体に合わせて洋服っていうのはできているんだから、見劣りがして当然よね‥‥、ってずっといわれていたんだけれど。最近はそんなことがまるでない。体つきが変わったってコトもあるかもしれない。でも多分、日本の女性の体のうつくしさを、個性的でかけがえのないものだと受け止め、それをもっと美しく。もっとキレイによそおってあげようと努力した人たちがいて、日本人らしいシルエットを手に入れることができるようになったからかもしれないなぁ‥‥、って。ワコールの下着のさまざまを見せていただくと、そんなコトをふと思った。なんてステキな仕事でしょう。

日本製の肌着のよさを再発見。
いっぽうで輸入物の魅力も、抗いがたい。
うにさん、次回、いよいよお買い物です！

2013-02-18-MON