ほぼ日曜日

ほぼ日曜日

開催終了

写真展
はじめての、牛腸茂雄。

期間2022年10月7日(金) -
2022年11月13日(日)
場所ほぼ日曜日(渋谷PARCO8階)
時間11:00〜20:00
入場料600円(税込)
備考
入場特典:
和田ラヂヲさんの
描きおろしマンガ付き
小冊子

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牛腸(ごちょう)茂雄さんの写真展を、
「ほぼ日曜日」で開催します。

幼い頃にわずらった病のため
身体にハンディキャップがありながらも
すばらしい作品を撮り続け、
36歳という若さで亡くなった写真家、
牛腸さんの写真展を開きます。

「でも、写真展って敷居が高くて‥‥」
「牛腸茂雄という人を知らないし‥‥」
そんな方々のために今回、
ギャグ漫画家の和田ラヂヲさんが
「案内人」を引き受けてくださいました。
とはいえ、和田ラヂヲさんも
「牛腸茂雄を知らなかった人」です。
「はじめての人代表」としてラヂヲさんは、
順路の最初に「映像で」ご登場。
展示を見る前の、
プロローグを語ってくださいます。

ラヂヲさんの話を聞いてから
牛腸さんの写真を見れば‥‥。
きっと、作品に写っている人々が、
より愛おしく見えてくるはずです。

ご来場、お待ちしています。
牛腸さんの写真を、見つめて、感じて、
そして、たのしんでいってください。

牛腸茂雄さんの作品、
約100点を展示します。

まずは、牛腸茂雄さんのプロフィールを。

牛腸茂雄(ごちょう しげお)

写真家。
1946年、新潟県加茂市生まれ。
3歳で胸椎カリエスを患う。
1965年、桑沢デザイン研究所に入学し、
デザインと写真を学ぶ。
1977年「SELF AND OTHERS」
(白亜館)を自費出版。
1978年、日本写真協会賞新人賞受賞。
1983年、新潟の実家にて逝去。享年36。

※「ほぼ日刊イトイ新聞」に
乗組員・奥野が取材した
「牛腸茂雄を見つめる目。」
という記事があります。
ご来場の前に、ぜひお読みください。

そんな牛腸さんの、
写真を何点かご覧ください。

霧の中を駆ける子どもたち。

<SELF AND OTHERS>よリ、1976-77年 

じっとこちらを見つめる女の子。

<幼年の「時間(とき)」>より、1995年

空を見る犬。

<日々>よリ、1971年

やさしいまなざし。

<SELF AND OTHERS>よリ、1976-77年 

お店の中をのぞく女の子。

<見慣れた街の中で>よリ、1978-90年 

そして、
こちらを見つめる双子の少女。

<SELF AND OTHERS>よリ、1976-77年 

今回の会場に並ぶ作品は、約100点。
写真集をつくることを
なにより大切にしていた牛腸さんが残した、
貴重な作品群から選びました。

「僕の写真は
見過ごされてしまうかもしれない
ギリギリのところの写真なのです。
一見、何の変哲もないところで、
僕はあえて賭けているのです。」
〈姉への手紙〉より

ご本人がそう語る写真たちを、
ぜひ会場でご覧ください。

プリントの美しさを
「直接」ご覧いただけます。

展覧会にある作品は、アクリル板で
保護されていることがほとんどです。
本展では、そのアクリルを
外すことにしました。

写真は、撮るだけで完成ではなく
「プリント」の技術がとても大事で
そこでやっと、写真家さんが表現したいことが、
作り出されると言われています。

そんな「プリント」の凄みも
ダイレクトに味わってもらいたいたくて、
このチャレンジをしてみます。
ふつうの美術館では
なかなかできない試みかもしれません。

このチャレンジが実現できたのは、
いま、世界でただひとり
牛腸さんの作品を現像できる、
写真家・三浦和人さん
ご快諾があったからです。

三浦さんは今回の展覧会のために、
あらためて、必要な作品を
一枚いちまいプリントしてくださいました。

▲今回展示する写真を現像をしている様子。

アクリル越しではない、
直接見る写真のパワーを、
ご自身の目で感じてください。

【お願い】
貴重な写真に手や息などが触れないよう、
どうか気をつけてご鑑賞ください。

牛腸さんの私物や
日記を展示します。

読んでいた本、日記、詩のノート、
年賀状、担任の先生からのコメント‥‥。
牛腸さんの私物を特別に展示します。

写真家の牛腸さんですが、
デザインに長けている面や、
おちゃめな面もあるんですよ。
お借りした貴重な私物からは、
そんな一面を垣間見ることができます。

作品を見る前に、
案内人のお話を
聞いていただきます。

▲案内人・和田ラヂヲさん(理想像)

今回の案内人役を引き受けてくださった、
和田ラヂヲさんのプロフィールを。

和田ラヂヲ(わだ らぢを) 

ギャグ漫画家。
1964年、愛媛県松山市生まれ。
1991年9月「イキナリどうだ」
(週刊ヤングジャンプ)でデビュー。
2020年に
国立西洋美術館で開催された
ロンドン・ナショナル・ギャラリー展で、
ゴッホを描いたイラストが、
オフィシャルグッズに採用。

入場したら、まず最初に小さな部屋に入り、
そこで短い「映像」をご覧いただいてから、
いよいよ写真展の会場へと進む‥‥。
これが、
「はじめての、牛腸茂雄。」の順路です。

その「映像」に登場する案内人が、
和田ラヂヲさん。

この度はじめて牛腸さんのことを知った、
ラヂヲさんのコメントを聞いてから
写真展の会場へお進みください。
より深く、より愛おしく、
作品をご覧いただけると思います。

入場特典は、
案内人・和田ラヂヲさんの
マンガつき小冊子 !

▲「オランダ・スケッチの旅。」より

たとえば上の、ゴッホを描いたイラスト。
絶妙です。
「尊敬」「愛」「親しみ」などが込められ、
独自の和田ラヂヲ画に仕上げられています。

ラヂヲさんは
芸術家・クリエイターをリスペクトしながら
ご自身の作品世界に引き寄せていく、
稀有なちからをお持ちだと、
かねがね、私たちほぼ日は思っていました。

手塚治虫さんの不朽の名作『火の鳥』が
ラヂヲさんの漫画になったときは
ほんとうに驚きました。

『和田ラヂヲの火の鳥』(マイクロマガジン社)

今回の企画で、
「牛腸さん✕ラヂヲさん」
を思いついた背景には、こうした
「リスペクトをやわらかく表現する」
ラヂヲさんの能力を頼りにしたい
という気持ちがあったのでした。

そんなラヂヲさんが、今回のために
4コマ漫画を4本描きおろしてくれました。
それを小冊子にして、
入場特典として差し上げます!

しかも、4つの作品は
ふつうの4コマ漫画ではないんです。
和田ラヂヲさんの
いつもの4コマ漫画はたとえばこちら。

▲『容赦ない和田ラヂヲ』(イースト・プレス)より

今回のオリジナル4コマ漫画は、
「1コマが牛腸さんの写真」なんです。
‥‥おわかりでしょうか。
4コマ漫画の1コマが写真です。
牛腸さんとラヂヲさんの、
完全なコラボレーションです。

「牛腸さんが写した瞬間の前後には、
どんなことがあったんだろう‥‥」
ということをイメージしながら
ラヂヲさんが漫画を描いてくれています。

どんな4本が載った小冊子になるのか‥‥
ご来場のおたのしみにしてください!

牛腸さんの全作品を収録した
作品集が発売されます。

すばらしい写真集を
たくさん手がけてきた「赤々舎」さんから、
牛腸茂雄さんのすべての作品を収録した
『牛腸茂雄全集 作品編』が
展覧会の会期中に発売されます。

本展ではとくべつに、
会場で先行予約を受け付けます。
(展覧会初日から
お申し込みいただけます。)
会期の途中からは、
実物が店頭に並ぶ予定です。

そして、
「写真展 はじめての、牛腸茂雄。」で
写真集を予約、購入してくださった方限定で
「双子の女の子ステッカー」を
プレゼントします!
この機会を、どうぞ、お見逃しなく。

会場では、
全集の制作過程の資料も展示する予定です。
リアルタイムで進行している書籍の制作を
応援しながら、完成を待ちましょう。

ーーーーーーーーーー
『午腸茂雄全集 作品編』
A4判変型 ヨコ255㎜Xタテ245㎜
252ページ
上製本
定価8800円(税込)
ーーーーーーーーーー
※最新情報に変更いたしました。(10/10)

展覧会開催を記念した
オリジナルグッズも。

いま、牛腸茂雄さんのグッズは、
世にほとんど存在しません。
なので、この機会につくりました。
本展の開催を記念しての、
オリジナルグッズのご用意です。

これらのグッズは、
会場のみでの販売を予定しています。

▲ポストカード9種

▲A5クリアファイル

▲Tシャツ

そして、牛腸さんの作品から6点を選んだ
「ポートフォリオ」も販売します。
「コロタイプ」という技法をつかって
緻密な部分まで、再現されています。
実際に会場で、お手にとってご覧ください。

ご案内は以上です。

それでは、
渋谷PARCO8階「ほぼ日曜日」で、
みなさまのご来場をお待ちしております。

協力(五十音順)

小倉快子
大桃春子
株式会社コンタクト
牛膓廣一
新潟市美術館
松沢寿重
三浦和人