ほぼ日カルチャん

目【mé】非常にはっきりとわからない

ミュージアム

0011

見にいった人に100nuts進呈。

山下

0011

「目」? と思いました。
現代アートチームの名前なのですが、
「目」? 一文字?
名前がまず、気になる気になる。

「目」のファンの人が、
その表現について教えてくれました。
教えてくれる人は説明が難しそうに
言葉を探しながら話してくれます。
「いや、でも難解とかじゃないんです!」
などと言います。
気長に説明を聞いていると‥‥
すこしずつ、展示の内容が伝わってきて‥‥
それは‥‥かなりおもしろいんじゃないか?
と思いました。
そういう体験をしてみたい。
そしてそういうことを表現するのは
どういう人なんだろう?

会ってきました。
「目」の中心メンバーのおふたり、
荒神明香さんと南川憲二さんに。

▲左から、南川憲二さん、荒神明香さん。

──
千葉市美術館で開かれる
展覧会のタイトルは、
「非常にはっきりと
わからない」
荒神
はい。
──
これはどいうった内容の
展示になるのでしょう。
南川
それは‥‥
そのフライヤーに
書いてあるようなことで。
──
これに(読む)‥‥。
‥‥‥‥‥‥読みました。
でもこれですと、
展示内容については‥‥
荒神
わからないですよね。
──
はい、わからないです。
南川
わからない。
荒神
わからない。
──
ええと‥‥では、
質問を変えまして、
千葉市美術館には
行ったことがあります。
あの会場をどのように
使うのでしょう。
南川
それは、
わからないほうが‥‥
──
わからないほうがいい。
荒神
わからないほうがいいかと。
──
うーーーん‥‥。
見たらわかりますか。
南川
‥‥‥‥それは、
荒神
わからない‥‥かな。
──
わからない。
南川
見た人が
わかるかどうかは‥‥
──
わからない。
荒神
わからない。
──
わからない。

なんにもわかりませんでした!

こんな取材ははじめの体験でした。
ずっと、「わからない」。
でも、けして悪いムードではなかったのです。
終始、笑いながら
ずいぶん長い時間お話ししました。
でも、展示の内容に触れようとすると‥‥
「わからない」。
「わからない」という言葉が出るたびに、
互いにクスクス笑ったりするのですが、
肝心なことは話してくれませんでした。
徹底して。

思い返せば、すでにこのときから、
今回の展示の「あの感覚」は
じりじりと忍び寄っていたのでした。
しつこく、わかろうとしなくてよかった‥‥。

そう、
見てきたんです。
この取材から約1ヶ月後に。

ああ‥‥聞かないでください。
どんな展示なの? と。
「わからない」としか答えられない。

でも
「おもしろかったです」と
言うだけではずいぶん足りない。
グラグラしました。
感覚がへんてこになりました。
誰かにこの興奮を話したい。
クラクラしながら受付の人に
「なんでしょう、この感覚は?」
と質問したら、
「さあ‥‥わからないですねぇ」
と言われました。

もう、これ以上は言いません。
オススメですか? と問われれば、
これを体験した人と思い切り話したいので、
その意味で、大オススメです。

千葉は遠いです。
交通費もかかります。
でも、東京から日帰りで訪ねることができます。

「東京の文化案内所」なのに
千葉をオススメするのもどうかと思いましたが、
やっぱり、これを見た人と話したい!

「ほぼ日カルチャん」で、
この展覧会の前売り券を買えます。
展覧会はもうはじまっているのに
特別に前売りチケットを用意してくださいました。
「ほぼ日カルチャん」で買ったチケットを
千葉市美術館の受付で提示すると、
ささやかな「わからないもの」をプレゼント。

さらに、
この展覧会を見たあとで
チケットの半券を
「ほぼ日カルチャん」に持ってきた方には
100nutsを差し上げます。
このオススメに付き合ってくださったお礼に。
(カルチャんで買ったチケットでなくてもOK
招待券でもOKです)

さあ、いかがでしょう。
このオススメにのってくれる方は
どのくらいいらっしゃるのでしょう?

見た方で、もし山下を見つけたら
「目を見ました」と言ってください。
話したいことがたくさんあります。

基本情報

目【mé】非常にはっきりとわからない

会場:千葉市美術館
会期:2019年11月2日(土)〜12月28日(土)
お休み:月曜日
10:00〜18:00 (金・土曜日は20:00まで)

公式サイトはこちら