怪・その13

「ふもとの我が家」

数年前、
わたしの甥っ子たちが遊びにきたので、
我が家の子供たちが一緒に
家の中でかくれんぼをしていたときのことです。

鬼になったうちの息子が、
かくれたいとこ達をさがしに二階いくと、

少し開いていた障子が

静かに閉まっていくのが見えたそう。

「ここか!」

と部屋に飛び込み、
押し入れの中や机の下、
隠れそうなすきまを全部さがしたけど、

誰もいなかった。

「え‥‥」と思ったとき、
みんなの声が一階から聞こえてきたそうです。

誰も二階に隠れていなかったんです。

じゃあ、さっき障子を閉めたのは、
いったい誰だった!?


山に上がっていく道のふもとにある、我が家。

家の中をときに、
人影がスッと通るのが
見えたりすることがあり、
とくに息子は、
一人で寝るのを嫌がるほど
よく遭遇していました。

霊の通り道、というやつなのかなあ、
と家族では話しています。

いい気持ちではないけれど、
そういうこともある、と受けとめています。

(まみー・ゆーみん)

こわいね!
2017-08-29-TUE