毎日十時間の仕事をしていても、毎日十時間の家事をしていても、 毎日十時間の勉強をしていても、費やした長い時間が重なる……。 人の時間の蓄積を集める企画に、コム デ ギャルソンが登場する!  日本ならではの創造集団 コム デ ギャルソン を取材して本にした 川久保玲さんの目撃者たちが語る創作のおもしろさは、他にない? インタビュアーは、ほぼ日スタッフの木村俊介が担当しています。
プロフィール 経験論について
自分がきれいだなと思ったことをやったにすぎないのです。川久保玲「アンリミテッド:コムデギャルソン」(平凡社)より引用
07 質問: 川久保玲さんの方法論をうかがったので 服部さんの方法論もききたくなりました。 グラフィックデザインという分野での 服部さんの仕事の方法論は どのようなものですか?
グラフィックデザインという 仕事のおもしろさのひとつに、 外から仕事がやってくる、 ということがあると思います。
そこが コムデギャルソンのようなブランドが デザインを考えるのとは おおきくちがいます。 何の仕事が来るかわからないし、 自分に誰が何を やらせようとしてるかもわからない。
ぼくは 自分の中の何かをまわりに発信したい ということは別になくて…… というといいかげんだと 思われるかもしれませんが、 いろんな分野のいろんな規模の 仕事がやってくることが、 ぼくにはすごくおもしろいんです。
ビールの広告みたいに すごく大勢の人を対象にしたものも、 自費出版の本のデザインも 矛盾なくできますからね。 ひとりの人の生活でも、 お酒を飲む時間もあれば、 本を読む時間もあれば、 買い物の時間もあるわけですからね。
さまざまな立場になれるうれしさは、 ちょっと俳優みたいな感じかもしれません。 個人の考えだけでは たかが知れていると言うか、 ひとりでは とてもひねりだせないようなものを、 たまたま縁のあった仕事で作れたりするわけで、 偶然や出会いによって 思いも寄らなかったものになっていくのが この仕事のおもしろさの 大きな要員だとぼくは思います。
さまざまな立場になれるうれしさは、 ちょっと俳優みたいな感じかもしれません。 個人の考えだけでは たかが知れていると言うか、 ひとりでは とてもひねりだせないようなものを、 たまたま縁のあった仕事で作れたりするわけで、 偶然や出会いによって 思いも寄らなかったものになっていくのが この仕事のおもしろさの 大きな要員だとぼくは思います。
『Unlimited : COMME des GARCONS』
(清水早苗+NHK取材班・平凡社刊)
友達に知らせる ウインドウを閉じる 2005-07-15
Photo : " Unlimited : COMME des GARCONS " ( COMME des GARCONS + NHK )
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