おとなの小論文教室。

受験のテクニックとして、小論文の書き方を勉強した?
その後は、ナイスなテキストを書いていますか?
考えること伝えることの愉快を、ここで味わいましょう。
ありがたいことに、小論文というものを
考えたり、たのしんだり、たくさん読んできた
カジュアルで優しい先生がいるんです。
さぁ、山田ズーニー先生、お願いしまーす。

Lesson1011
なんとなく嫌われてる人、好かれてる人

足を踏んづけてる人は痛みが無いが、
踏まれてる人は悲鳴をあげている。この、

「温度差」、

あちこちで起きている。

踏んだ方は忘れるが、
踏まれた方は痛くて悔しくて忘れられない。

何もなかったように
仲良くしようと手を差し出す踏んだ方、
踏まれた方は、
苦い記憶がこみあげて、手を握り返せない。

「なんとなく嫌われてる人」

をめぐって、
そんな構図が起きているのではと思う。

さいきん私は、踏まれる側を経験し、
そっち側から過去の自分をふりかえっている。

過去に、「なんとなく私を嫌ってるな」
と感じていた人がいた。

当時、私は、
「何も悪いことしていないのに、なぜ?」
と思ってたけれど、いまは、
相手の気持ちがわかるのだ。

この読者のように。

私も見習いたい読者のおたより、
まず見てみよう!

……………………………

<私には威圧感がありますか?>

わたしは、ほとんど人からLINEがきません。

知り合いは多い方だし
(友達、と言えず知り合い、止まり)、
友達はいるけれどめったに連絡はとっていません。

わたしは、人に対して威圧的な気がすると
思っていました。

話をしているときの相手の反応や表情から。
また、名前で呼ぶことの多い人が、わたしのことは、
苗字で呼ぶ、などから。

何を気をつけたらいいのか彷徨っていたところへ、
「“私の質問にちゃんと答えて”とつめよるまえに」
を読んで、

心がぐらぐらとしました。

私は、会話の流れを、自分の話しやすい方向へ
持っていこうとしていた。

会話が弾まないのがこわくて、
自分の答えの方向へ話が進んでいくようにしていたと、
気づかされました。

私は会話中、なんで? と聞くことが多かった。

相手の話の流れを止めて、
相当なストレスをかけてしまっていた
かもしれません。

問うことで、
威圧的な印象を与えていたのかもと
気づけたことが、とてもうれしいです。

(匿名)

……………………………

ズーニーです。

この読者のように、
「自分が無自覚に踏んでるかも?」
と時折、自分に問うのは、すごく大事。

なぜなら、「踏んでる側」に痛みはない。
だから、なかなか気づけない。

私は、子どもの頃、
気づけば独り、ぽつん、だったなと想い出した。

一方、お姉ちゃん(私の実の姉)は、
女友だちからも、男子からも、好かれていた。
しょっちゅう楽しいお誘いがきていた。

私は、子ども心に、謎だった、

「おなじ姉妹なのに、
お姉ちゃん、好かれてるなあ。
なんとなく嫌われてる私と、どこが違うの?」

先日、

私は、困ったことがあって、
他に聞く人がいなくて、
姉に、質問のLINEをした。

少し待つと、お姉ちゃんから返事がきた。

そこには、私が聞きたい答えだけが、
適確に、コンパクトに、温かみを持って、
書かれていた。

しばらく御無沙汰していた私に、
よけいなことは何も聞かず、
お姉ちゃんからも余分な話は一切なく、
ただ私が本当に聞きたいことに寄り添ってくれた。

「ああ! そうだ。
お姉ちゃんは、ずっと、そうだった!」

お姉ちゃんは、私が小さい頃からずっと、
いつ話しかけても、何を聞いても、

すっ、

と、わたしの気持ち、タイミングに、
寄り添ってくれた。

「私の質問にちゃんと答えて」シリーズの、
あの人(仮にAさんと呼ぶ)とは、真逆だ。

Aさんは、私が質問しているそばから、
どんどん口を挟んで、頭ごなしに否定し、
聞こうともしなかった。

私の質問に、敬意はおろか、尊重すらなく、

Aさんの問題意識にあわない質問は、
「質問が悪い」「答えにくい」「ズーニーらしくない」
と否定される。

Aさんのタイミングに合わない話は、
「いきなりそこから?」「前に話したじゃない」
「今日は私はこういうつもりだったのに」
と否定される。

「嫌われる人の共通点は、上から目線」

と私は常日頃思ってきたが、
Aさんの上から目線がやっかいなのは、

「Aさん自身の思う方へ、
強引にでも、話の流れを持って行ったほうが、
ズーニーのためになる」

と思っていることだ。
さらに、その思いに無自覚なことだ。

Aさんとのやりとりに、
Aさんの気持ちとタイミングだけがあり、
私の気持ちとタイミングは入ってない。

過去に、なんとなく私のことを嫌っていた人も、
いまの、私がAさんを見るような気持ちだったのかな、
と思う。

子どもの頃、
姉から話しかけられると、私は、

「もう! せっかく勉強がのってきたとこだったのに!」

「いま、テレビ、ええとこじゃったのに、
お姉ちゃんが話しかけるけぇ、聞こえんかったがぁ!」

と怒っていた。

そんな私と、
相手のタイミングに、すっ、と寄り添える姉。

なんとなく嫌われる人と、好かれる人の差は、
子どもの頃からついてしまっていた。

誰もが「踏む側になる」可能性がある。

それは恐ろしいことだ。

だけど、「なんとなく好かれる人」になる可能性も、
やっぱり誰にもある!と私は思う。

この読者のおたよりを紹介して、
きょうは終わろう。

好かれてるよなあ、このお父さん!

……………………………

<子どもたちがいろんな話をしてくれます>

「Lesson804読者の声」で、
<子どもを大事にするということ>を投稿した父親です。

あの時、私はこう書きました。

「子どもたちのほうから話しかけてきた時、
たとえそれが、どんなに急で、何の予兆もなく、
どんなタイミングだったとしても、

私は、他の事をしていても一旦手を止めて、
じっくり話を聴くことにしています。

それと甘えてくる時に甘えさせること。

甘やかすと甘えさせるは、違う。
子どもたちに居場所を作るためには、日頃の
こういうささいなことが大事だと思っています。」

と。

あれから2年以上たちましたが、
これらを、より意識して行動するようにしています。

あの後、私は、単身赴任になりました。

娘は、高校3年生になり、
息子も、中学2年になりましたが、

いまだに、私が自宅に帰ると、
子供たちはいろんな話をしてくれます。

私は耳を傾けます。

娘は、最近流行っているyoutubeの話、
ゲームの推しメン? の話、
学校でムカついたクラスメイトの話などなど。

息子は、インターネットで作ったゲームの話、
クラスの担任の話、
最近興味があり調べた太陽系の話などなど、
(パパに話すこととしてiPhoneにメモしてました)。

だいぶ若者の文化に
ついていけなくなってきている自分にも
気付かされます。

息子は、あまりくっつきすぎると
気持ち悪いと言いますが、

それでもふいに、膝枕とかしてきます。

娘は、二の腕をプニッとしただけで
グーパンチが飛んできますが、

私がソファーに座っていると、もたれかかってきます。

ふたりとも身長がかなり自分に近づいてきましたが、
それでもまだ甘えん坊のようですね。

(Nop)

……………………………

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お申込みはこちらから
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TEL:0120-33-1791  Mail:nyushi@kinjo-u.ac.jp


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お問い合せ先:北日本新聞就職情報センター(kinet) 
メールアドレス:kitanippon.kinet@gmail.com 
電話:076-445-3337(平日9:00〜17:00)「とやま就活」まで


【満員御礼!】この講座は満席になりました。
キャンセル待ちも締め切りました。
たくさんのお申込みありがとうございました。

宣伝会議 表現力養成コース

編集・ライター養成講座20周年記念講座

山田ズーニー専門クラス
——–伝わる・揺さぶる!文章を書く

山田ズーニーです。
私は、これまで北は北海道から南は鹿児島まで、
大学・高校生から
ビジネスマン・プロのライターから作家まで
幅広い層に、数えきれないほど表現講座を開いてきました。
その原型が生まれたのが、
宣伝会議の編集・ライター養成講座でした。
現在も講師をつとめており、毎回、
受講者に次のような声をいただき手ごたえを感じています。

 

・自分の想いの根幹を探るという経験を
こんなにじっくりと時間をかけてやったことはなかった、
得難い経験でした。

・終了したとき、この講義の意図が
身体にしみわたるように理解できた。
コミュニケ―ションが苦手だったが、
非常に楽しく有意義に受講できた。

・自己開示が苦手だったが、一気に開くことができた。

・現実の出来事を多角的に見て、表現のヒントを探すことは
全ての実務に活かせると思います。

・自分の可能性を信じようと思えた。
自分はつまらない人間ではない。

今回20周年を記念して、ご担当者の、
「この先を行く特別な講座をひらきたい。
表現力をつけたい気持ちはあるものの、
そもそも自分に伝えたいことはあるのか、
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●詳細・お申し込み・お問い合わせは、すべて
こちらのページから
(株)宣伝会議 教育事業部 担当:小林Tel.03-3475-3030まで
*「ほぼ日」へのお問い合わせはしないでください。
*コラムの感想メールでお問い合わせはしないでください。

………………………………………………………………………

「おとなの小論文教室。」を読んでのご意見、ご感想を
ぜひお送りください
題名を「山田ズーニーさんへ」として、
postman@1101.com までメールでお送りくださいね。
★仕事のご依頼はここに送らないでください。
山田ズーニーtwitter( @zoonieyamada )へお願いします。
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2017年6月開講したワークショップ型実践講座
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にたくさんのお申込みをありがとうございました。

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2期、3期、4期と増設するも追いつかず、
1年待ちのウェイトリストのみ受け付けておりましたが、
現在までに12期分のお申込みがあり、
2年待ち以上の方が出てくる見込みが強くなりました。

責任を持って対応するため、
ここでいったんウェイトリストを締め切ります。

言葉の表現力をつけたいと
申し込んでくださった方々の想いを大切に
受け入れを進めてまいります。

 

●この講座に対するすべてのお問い合わせはこちらへ。

お問い合わせ先 
毎日文化センター東京 TEL03-3213-4768

http://www.mainichi-ks.co.jp/m-culture/each.html?id=699

2018年以降、東京開催、詳細未定、1年待ち。

*「ほぼ日」へのお問い合わせはしないでください。
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書くことによって、人は考える。
自分の内面を言葉で深く正しく理解する。
そのことにより、納得のいく選択ができるようになり、
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さらに、

言いたいことを、相手に響くように伝えられるようになる。
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自分を知り、自分を表現することができる。

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山田ズーニーワークショップ型実践講座、
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題名を「山田ズーニーさんへ」として、
postman@1101.comまでメールでお送りくださいね。

注:講演など仕事の依頼メールは、
上記アドレスに送らないでください。
山田ズーニーのtwitter(@zoonieyamada)に
直接ご連絡いただくか、
山田ズーニーの本を出している出版社に
連絡先をお問い合わせのうえで、
ご依頼くださいますようおねがいします。


★出演情報などお知らせのあるときは
 山田ズーニーのtwitter(@zoonieyamada)にも掲載します。



『半年で職場の星になる!
 働くためのコミュニケーション力』
 ちくま文庫

あなたが職場の星になる!コミュニケーション術の決定版。
一発で信頼される「人の話を聞く技術」、
わかりやすい報告・説明・指示の仕方、
職場の文書を「読む技術」、社会人としてメールを「書く技術」。
「上司を説得」するチカラ、通じる「お詫び」、クレーム対応、
好感をもたれる自己紹介・自己アピールのやり方。
人を動かし現場でリーダーシップを発揮する表現力から、
やる気が湧き・上司もうなる目標の立て方まで。
この1冊で仕事のフィールドで通じ合い、チームで成果を出していける!
自由はここにある!


ラジオで、山田ズーニーが、
『おかんの昼ごはん』について話しました!

録音版をぜひお聞きください。
「ラジオ版学問ノススメ」(2012年12月30日~)
 インターネット環境があれば、だれでもどこからでも
無料で聴けます。
 聴取サイトは、http://www.jfn.co.jp/susume/
 (MP3ダウンロードのボタンをクリックしてください)
 または、iTunesからのダウンロードとなります。


ほんとうにおかげさまで本になりました!
ありがとうございます!


『おかんの昼ごはん』河出書房新社
「親の老い」への哀しみをどう表現していいかわからない
私のような人は多いと思います。
読者と表現しあったこの本は、思い切り泣けたあと、
胸の奥が温かくなり、自分の進む道が見えてきます。
この本が出来上がったとき、おもわず本におじぎをし、
想いがこみ上げいつまでもいつまでも本に頭をさげていました。
大切な人への愛から生まれ、その先へ歩き出すための一冊です。



『「働きたくない」というあなたへ』河出書房新社
「あなたは社会に必要だ!」
ネットで大反響を巻き起こした、おとなの本気の仕事論。
あなたの“へその緒”が社会とつながる!



『新人諸君、半年黙って仕事せよ』
―フレッシュマンのためのコミュニケーション講座(筑摩書房)
私は新人に、「だいじょうぶだ」と伝えたい。
「あなたには、コミュニケーション力がある」と。
            ――山田ズーニー。



『人とつながる表現教室。』河出書房新社
おかげさまで「おとなの小論文教室。II」が文庫化されました!
文庫のために、「理解という名の愛がほしい」から改題し、
文庫オリジナルのあとがきも掲載しています。
山田はこれまで出したすべての本の中でこの本が最も好きです。



『おとなの進路教室。』河出書房新社
「自分らしい選択をしたい」とき、
「自分はこれでいいのか」がよぎるとき、
自分の考えのありかに気づかせてくれる一冊。
「おとなの小論文教室。」で
7年にわたり読者と響きあうようにして書かれた連載から
自分らしい進路を切りひらくをテーマに
選りすぐって再編集!



▲文庫版でました!
 あなたの表現がここからはじまる!

『おとなの小論文教室。』 (河出文庫)


ラジオ「おとなの進路教室。」
http://www.jfn.co.jp/otona/

おとなになっても進路に悩む。
就職、転職、結婚、退職……。
この番組では、
多彩なゲストを呼んで、「おとなの進路」を考える。
すでに成功してしまった人の
ありがたい話を聞くのではない。
まさに今、自分を生きようと
もがいている人の、現在進行形の悩み、
問題意識、ブレイクスルーの鍵を
聞くところに面白さがある。
インターネット、
ポッドキャスティングのラジオ番組です。



「依頼文」や「おわび状」も、就活の自己PRも
このシートを使えば言いたいことが書ける!
相手に通じる文章になる!

『考えるシート』文庫版、出ました。



『話すチカラをつくる本』
三笠書房

NHK教育テレビのテキストが文庫になりました!
いまさら聞けないコミュニケーションの基礎が
いちからわかるやさしい入門書。


『文庫版『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
ちくま文庫

自分の想いがうまく相手に伝わらないと悩むときに、
ワンコインで手にする「通じ合う歓び」のコミュニケーション術!


『17歳は2回くる―おとなの小論文教室。III』
河出書房新社


『理解という名の愛が欲しいーおとなの小論文教室。II』
河出書房新社


『おとなの小論文教室。』
河出書房新社


『考えるシート』講談社


『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
筑摩書房</small



『伝わる・揺さぶる!文章を書く』
PHP新書

内容紹介(PHP新書リードより)
お願い、お詫び、議事録、志望理由など、
私たちは日々、文章を書いている。
どんな小さなメモにも、
読み手がいて、目指す結果がある。
どうしたら誤解されずに想いを伝え、
読み手の気持ちを動かすことができるのだろう?
自分の頭で考え、他者と関わることの痛みと歓びを問いかける、
心を揺さぶる表現の技術。
(書き下ろし236ページ)



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