おとなの小論文教室。

受験のテクニックとして、小論文の書き方を勉強した?
その後は、ナイスなテキストを書いていますか?
考えること伝えることの愉快を、ここで味わいましょう。
ありがたいことに、小論文というものを
考えたり、たのしんだり、たくさん読んできた
カジュアルで優しい先生がいるんです。
さぁ、山田ズーニー先生、お願いしまーす。

Lesson926
読者の声―
わかりやすく態度を変える人

もしも、身近な人が、
急に冷たくなったり、態度を変えたりしても、
「嫌われたのか」「ひどいやつだ」と、
決めつけるのは早い。

そこに事情があるのかもしれない。

先週のコラムに読者からこんなおたよりをいただいた。

<好きだった人に急に嫌悪を感じて>

小学生の時、母が家出をしたことがありました。

ある日突然、両親が仲違いを起こし、
大好きな母が出て行ってしまったのです。
母は、次の日には戻ってきてくれたのですが、
そのことをきっかけに、いろいろあって、

当時、好き同士だった男の子に、急に嫌悪を感じてしまい、
「わかりやすく態度を変え」てしまいました。

なぜ私がそのような態度をとったのか、
どうしてそのように感じてしまったのか、
私自身にも理由がわからず、
申し訳ない気持ちでいっぱいだったのですが、

「わかりやすく態度を変える人」を読んで、
愛することへの恐怖や、自分の心の余裕のなさが
招いた感情だったのではないか、と気がつきました。

当時の男の子への申し訳なさや、両親のこともあり、
軽い男性恐怖症になり、その後お付き合いするどころか、
異性の方との接触をなるべく避けてきましたが、

20歳になりこの文章に触れ、前に進む勇気を持てました。

言葉で理解することで頭も心もモヤモヤが晴れて、
今はすごくスッキリしています。

今もまだ申し訳なさはありますが、そのことを糧に、
これからは男性だけでなく
友達や家族などの周りの全ての人と
真摯に向き合っていきたいと感じています。
(HITOMI)

私もある! つい先日あった。

家族に嫌悪感を向けてしまった。
あとから考えれば、家族はなんにも悪くなかった。

外の人から嫌なことを言われ、
波風立てたくなくて黙ってた。
でも、本当はコワかったのだ。
立てついたら、しっぺ返しがくると恐れて飲み込んでた。

勇気を出して、その外の人に、
伝えたいことを伝えきったら、
すーっと、家族への嫌悪感は消えてなくなっていた。

自分の「恐れ」に気づくこと、
「恐れ」の正体を言葉で表現すること、ほんとうに大事。

もう1通おたよりを紹介してきょうはおわろう。
ビビって、うわずって、
自分になれない時って私にもあるある!

<ビビって、自分らしくなれなくて>

少し前に、友人がライブのお知らせを送ってくれました。

友人は、10年以上コツコツと弾き語りを続けて、
ミニアルバムを出すことになり、その記念のライブです。

「行きたいなあ」、でも、
「まわりが、友人などと誘い合わせてくる中で、
一人になるのはしんどいなあ」、
どうするか迷いました。

「ずっと歌い続けてきた友人の歌を聴きたい」が
勝りました。

行ってみると、想像以上のお客さんで、すし詰め状態。
みんなにぎやかに談笑している中で、
どうしたらいいのか分からなくて、

いっぱいいっぱいになってしまいました。

席を探してうろうろしていた時に、
友人も見かけたのですが、
声をかけるのをためらううちに機会をのがし、

反対に、20年ぶりくらいに会った人が、
「久しぶり」と声をかけてくれたのに、
うわの空の返事しか出来ず、

後で「しまったな」と後悔しました。

ライブは、歌っている当人が驚くほどの入りで、
日々の暮らしを丁寧に歌う姿は、聴きに行って良かった、
歌い続けてくれて良かった、と思わせてくれた。

なのにその場にいることに消耗してしまい、
帰りに友人が出待ちをしているのにすら気づかず、
素通りしかけて声をかけられるありさまで、
人と不自然なかかわり方しかできませんでした。

改めて、こういう場が苦手で、
ビビってしまう自分に凹みました。

もしかしたら、自分にはなんてことのない場所で、
苦手や不安ゆえに不自然になっている人も
いるかもしれません。

誰だって苦手はあるし、
そこで普通にいようとするのはなかなか大変なことです。

そう思えれば、苦手を抱える人とのかかわりにも、
違う可能性が出てくるように思います。
(たまふろ)

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「おとなの小論文教室。」を読んでのご意見、ご感想を
ぜひお送りください
題名を「山田ズーニーさんへ」として、
postman@1101.com までメールでお送りくださいね。
★仕事のご依頼はここに送らないでください。
山田ズーニーtwitter( @zoonieyamada )へお願いします。
または山田ズーニーの本を出している出版社に
連絡先をおたずねください。

 


表現して人とつながる勇気のレッスン!



『理解という名の愛がほしい。』
河出文庫

会社を辞めた私がツラかったのは、まわりが
平日の昼間うろうろしている
無職のおばさんと見ることだった。

それまで仕事をがんばって経験を積んできた
他ならぬ私をわかってほしい。

この発想・考え・想い・感性が、
かけがえなく必要とされたい。

理解という名の愛がほしい。

「理解されたいなら、自分を表現しなきゃだめだ。」

やっとそう気づいた私は、
インターネットの大海原で
人生はじめての表現へ漕ぎ出した。


山田ズーニーワークショップ満員御礼!

いったんウェイトリストを締め切ります。

2017年6月開講したワークショップ型実践講座
「伝わる・響く!言葉の表現力をつける」
にたくさんのお申込みをありがとうございました。

大好評で即日満席、
2期、3期、4期と増設するも追いつかず、
1年待ちのウェイトリストのみ受け付けておりましたが、
現在までに12期分のお申込みがあり、
2年待ち以上の方が出てくる見込みが強くなりました。

責任を持って対応するため、
ここでいったんウェイトリストを締め切ります。

言葉の表現力をつけたいと
申し込んでくださった方々の想いを大切に
受け入れを進めてまいります。


●この講座に対するすべてのお問い合わせはこちらへ。

お問い合わせ先 
毎日文化センター東京 TEL03-3213-4768

http://www.mainichi-ks.co.jp/m-culture/each.html?id=491

2018年以降、東京開催、詳細未定、1年待ち。

*「ほぼ日」へのお問い合わせはしないでください。
*コラムの感想メールでお問い合わせはしないでください。


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「伝わる・響く!言葉の表現力をつける」

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書くことによって、人は考える。
自分の内面を言葉で深く正しく理解する。
そのことにより、納得のいく選択ができるようになり、
意志が芽生える。

さらに、

言いたいことを、相手に響くように伝えられるようになる。
インターネット時代に、広く社会に
説得力を持って自分の考えを発信できるようになる。

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自分を知り、自分を表現することができる。

自分の想う人生を、この現実に書いて創っていける。

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山田ズーニーワークショップ型実践講座、
2017年6月東京で開講しました!


「おとなの小論文教室。」を読んでのご意見、ご感想を
ぜひお送りください
題名を「山田ズーニーさんへ」として、
postman@1101.comまでメールでお送りくださいね。

注:講演など仕事の依頼メールは、
上記アドレスに送らないでください。
山田ズーニーのtwitter(@zoonieyamada)に
直接ご連絡いただくか、
山田ズーニーの本を出している出版社に
連絡先をお問い合わせのうえで、
ご依頼くださいますようおねがいします。


★出演情報などお知らせのあるときは
 山田ズーニーのtwitter(@zoonieyamada)にも掲載します。



『半年で職場の星になる!
 働くためのコミュニケーション力』
 ちくま文庫

あなたが職場の星になる!コミュニケーション術の決定版。
一発で信頼される「人の話を聞く技術」、
わかりやすい報告・説明・指示の仕方、
職場の文書を「読む技術」、社会人としてメールを「書く技術」。
「上司を説得」するチカラ、通じる「お詫び」、クレーム対応、
好感をもたれる自己紹介・自己アピールのやり方。
人を動かし現場でリーダーシップを発揮する表現力から、
やる気が湧き・上司もうなる目標の立て方まで。
この1冊で仕事のフィールドで通じ合い、チームで成果を出していける!
自由はここにある!


ラジオで、山田ズーニーが、
『おかんの昼ごはん』について話しました!

録音版をぜひお聞きください。
「ラジオ版学問ノススメ」(2012年12月30日~)
 インターネット環境があれば、だれでもどこからでも
 無料で聴けます

 聴取サイトは、http://www.jfn.co.jp/susume/
 (MP3ダウンロードのボタンをクリックしてください)
 または、iTunesからのダウンロードとなります。


ほんとうにおかげさまで本になりました!
ありがとうございます!


『おかんの昼ごはん』河出書房新社
「親の老い」への哀しみをどう表現していいかわからない
私のような人は多いと思います。
読者と表現しあったこの本は、思い切り泣けたあと、
胸の奥が温かくなり、自分の進む道が見えてきます。
この本が出来上がったとき、おもわず本におじぎをし、
想いがこみ上げいつまでもいつまでも本に頭をさげていました。
大切な人への愛から生まれ、その先へ歩き出すための一冊です。



『「働きたくない」というあなたへ』河出書房新社
「あなたは社会に必要だ!」
ネットで大反響を巻き起こした、おとなの本気の仕事論。
あなたの“へその緒”が社会とつながる!



『新人諸君、半年黙って仕事せよ』
―フレッシュマンのためのコミュニケーション講座(筑摩書房)
私は新人に、「だいじょうぶだ」と伝えたい。
「あなたには、コミュニケーション力がある」と。
            ――山田ズーニー。



『人とつながる表現教室。』河出書房新社
おかげさまで「おとなの小論文教室。II」が文庫化されました!
文庫のために、「理解という名の愛がほしい」から改題し、
文庫オリジナルのあとがきも掲載しています。
山田はこれまで出したすべての本の中でこの本が最も好きです。



『おとなの進路教室。』河出書房新社
「自分らしい選択をしたい」とき、
「自分はこれでいいのか」がよぎるとき、
自分の考えのありかに気づかせてくれる一冊。
「おとなの小論文教室。」で
7年にわたり読者と響きあうようにして書かれた連載から
自分らしい進路を切りひらくをテーマに
選りすぐって再編集!



▲文庫版でました!
 あなたの表現がここからはじまる!

『おとなの小論文教室。』 (河出文庫)


ラジオ「おとなの進路教室。」
http://www.jfn.co.jp/otona/

おとなになっても進路に悩む。
就職、転職、結婚、退職……。
この番組では、
多彩なゲストを呼んで、「おとなの進路」を考える。
すでに成功してしまった人の
ありがたい話を聞くのではない。
まさに今、自分を生きようと
もがいている人の、現在進行形の悩み、
問題意識、ブレイクスルーの鍵を
聞くところに面白さがある。
インターネット、
ポッドキャスティングのラジオ番組です。



「依頼文」や「おわび状」も、就活の自己PRも
このシートを使えば言いたいことが書ける!
相手に通じる文章になる!

『考えるシート』文庫版、出ました。



『話すチカラをつくる本』
三笠書房

NHK教育テレビのテキストが文庫になりました!
いまさら聞けないコミュニケーションの基礎が
いちからわかるやさしい入門書。



『文庫版『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
ちくま文庫

自分の想いがうまく相手に伝わらないと悩むときに、
ワンコインで手にする「通じ合う歓び」のコミュニケーション術!


『17歳は2回くる―おとなの小論文教室。III』
河出書房新社


『理解という名の愛が欲しいーおとなの小論文教室。II』
河出書房新社


『おとなの小論文教室。』
河出書房新社


『考えるシート』講談社


『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
筑摩書房



『伝わる・揺さぶる!文章を書く』
PHP新書

内容紹介(PHP新書リードより)
お願い、お詫び、議事録、志望理由など、
私たちは日々、文章を書いている。
どんな小さなメモにも、
読み手がいて、目指す結果がある。
どうしたら誤解されずに想いを伝え、
読み手の気持ちを動かすことができるのだろう?
自分の頭で考え、他者と関わることの痛みと歓びを問いかける、
心を揺さぶる表現の技術。
(書き下ろし236ページ)



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