緑のなかに出かけようよ。
先輩、後輩、そしてなかよし。

たのしい仲間といっしょに一泊だけ、
緑あるところに出かけてみましょう。
おなじものを食べ、火をたいて、
終わりのない夜をむかえます。

ふだんとちがうおしゃべりが花開き、
いつの日か、
「そういや、あんなこともしたよね」と思い出す
時間になるにちがいありません。
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第7回 沈黙に耐えられない。
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みうら
そうこうしてるうちに、夕飯です。
糸井
食べましょうね。
みうら
わぁ、こんな、目の前でつくってもらって、
前菜みたいなものが出てくる。
ドキドキするなぁ。
糸井さんはウーロン茶? 
糸井
そうですね。すいません。
ありがとうございます。
みうら
いただきます。
うん、うまい。
南
あぁ、うまいね。
なんだっけ、これ。
糸井
イベリコ豚のレバーペースト。
ピンクペッパー乗せ。
南
あ、ピンクペッパー、もう食べちゃった。
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みうら
キャンプというから、
自分たちで火をおこして
飯ごうでごはんを炊くんだと思ってたけど、
こうしてひと皿ひと皿出していただけるので
驚きました。
今日は家族には「お父さんはキャンプだから」と
言ってきたんです。
糸井
仕事だからな、と。
みうら
「いいないいな!」と言われたんで、
「すっごい、アブとか蚊が出るんだよ」
と言い聞かせて、
「絶対行きたくない」と思わせてから、
家を出てきました(笑)。
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南
それがこんなに優雅にね。
みうら
いまもこれ、テープが回ってるから
無理やりしゃべってるだけです。
そうじゃなきゃもう、しゃべりません。
糸井
本当に? 本当に? 
みうら
いや、そういわれると‥‥。
南
みうらさんはいま、
後輩の役をかってでてくれてるから。
糸井
そうだよなぁ、ありがたいですよ。
みうら
いやいやいや。
自家製のロースハム、ミョウガのピクルス、
食べました? うまいですよ。
南
食前酒も自家製なんだ。
みうら
かりん酒。あぁ、おいしいわ。
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南
糸井さんは、めし食ってるときは、
あんまり友達と話したりとか
したくないんだ。
みうら
あぁ、やっぱりそうでしょ? 
南
めしは目をつぶって食べたいくらいなんだよ。
糸井
そんなことないですよ。
みなさんこんにちは。
みなさんこんにちは。
みうら
話しかけてたらいけないなとは、
思っています。
糸井
まぁ、そういう傾向はあります。
南
みんなはわりと、
ふだんしゃべらないような人でも、
めし食ったり、お酒飲んだりしてるときには
しゃべるよね? 
みうら
はい、しゃべりますね、和気あいあいと。
糸井
みなさんはどちらかというと、
酒を飲んでしゃべって、食わない人でしょ?
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南
あぁ、はいはい、
そうです、そうです。
みうら
ぼくもお酒を飲むと、ぜんぜん食べません。
なぜなら、ぼくがしゃべってないと、
誰もしゃべらないからです。
食べるとしゃべれなくなるので、
すごく場が怖くなるんです。
南
なんでしゃべらない状態が怖いの?
みうら
ひとりっ子だったから。
南
あぁ、なるほど。
みうら
家でシーンとなると、
全員が一斉に俺を見る家だったんですよ。
糸井
「一斉に」って、ふたりだよね。
みうら
ふたりですけどね、親だけですけれども、
そんなに広い部屋じゃなかったので、
視線がけっこうきついんですよ。
南
へぇえ。
みうら
「今日学校で◯◯があった」とか、
つねに待ってるんです、話題に飢えてるんですよ。
俺がちょっとしゃべると、
親ふたりがガツガツガツって食うんです。
で、食い終わったらまたこっちを見るから、
俺は食べられない。
子どもは元気で陽気でいるように
仕向けられてきて、それがつらかったです。
シーンとなると、
自分が悪いような気がしてくるんですよ。
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南
そのくせが、いまも? 
みうら
いまじゃあ、大人数で酒をのんでいると、
遠い場所が盛りあがってないのも気になって、
「おいおいおい」と言って
しゃべりにいくことさえあります。
南
それはたいへんだね。
糸井
それ、後輩に嫌がられてるよ。
みうら
そうなんですよ(笑)。
こっちはこっちでしゃべってるのに、ってね。
でも俺は統一感があって飲むのがベストだと
思い込んでるので。
南
糸井さんがどこかの席で聞いた、あれ。
「なごやかにやれよ」じゃなくて、
上司の人が、なんだっけ。
糸井
「おまえら、もっと和気あいあいとやれ!」
南
それ、それ(笑)。
みうら
それは強要ですね。
たのしさを強要されても、ねぇ(笑)。
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(おいしい夕食、酒もすすみます。
明日につづきます。)
2019-12-15-SUN