HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN
台湾のまど 青木由香の台湾一人観光局 ほぼ日支所
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ぺったんこの物体

台湾で、消しゴムのカスがつぶれて
乾燥したようなものをよく見かけます。
そんなに消しゴム使っているかといえば、
使っていない。
壁にもよくついているんで、
消しゴムのカスなわけありませんよね。


この黒い物体です。

今年の2月に事務所を古い建物に引っ越してから
これをやたらと見かけるので
「ねーねー、これナニ?」
とうちの台湾人のお姉さんに聞いたら
「時々ひょっこり顔も出しますよ」と言う。
殻だと思って台湾で18年生きてきましたが
中には住人がいるらしい。
実は、台湾版(屋内用)ミノムシだったんです。

幅:2mm
全長:1.1〜1.2mm
厚み:ぺったんこ

こんなスペックでありながら、移動もするらしい。

基本動かないのでご飯はどうしているのか。
ミノムシじゃなくて、陸のベタ(魚)か。
この潰れ虫(ぺったんこだから)の家の建築材料は、
枝や枯葉でなく、
壁から落ちるコンクリートの粉のようです。
古い建物の水場付近によくいるので
手を洗うたびにコイツのことが気になって、
虫嫌いなのに愛でてしまう私。
毎日この虫の事を問う。

「ねー、なんて名前なの?」
「ねー、卵産むの?」
「ねー、何食べてんの?」

青木は暇なのか?
→答:そうでもない。

こんな記事を書いてとうとう台湾ネタが尽きたか?
→答:日本からのお客さんがいないと
食べるものネタは減りますね。
確かにコロナ以降自炊が多いです。
そんなに外食してたら太っちゃうし。

うちの台湾人のお姉さんは
ずっと相手にしてくれませんでしたが、
この度やっと、
3週間くらい質問し続けたところで教えてくれました。

名前:衣蛾(ミノムシもよく考えたら蛾ですね)
卵 :産む
好きなもの:毛、服、湿気(日本の湿度では無理っぽい)
建築材料:砂利
正体:蛾の幼虫

服を食べる害虫でした。

キーッ! 消えろッ。

 

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2020-11-19-THU