読みなおす2003。
「ほぼ日」1年の名言を3日で読む!




十文字美信的世界。

 
「何でもないものは、ほんとうに価値がない?
 いや、違う。
 たぶん、生まれたものには、ぜんぶ価値がある。
 今って、特にそういうことを感じなきゃいけないと思う。
 最近、ぼくがいちばん大事にしているというか、
 価値があるなぁと思っているのは、『偶然』なんです。
 どんなやつでさえ、『自分で考えたもの』というのには
 やっぱり限界があって、その考えの範囲をわかる瞬間に、
 もう、おもしろくなくなっちゃうんです。
 だけど、偶然っていうのは、そうではない。
 自分の意図を超えてできたものは、自分でさえたのしい」
 

(写真家の十文字美信さんの、50歳を超えた実感です。
 「十文字美信的世界」の一気読みはこちらでどうぞ!



男はどこへ行った?

 
「もともと、男子っておもしろ味がないと思ってたんです。
 男子って、つまんないですよねぇ。
 『男!』みたいな感じの男子って、やってることが
 同じようなことばっかり。よく飽きないなって感じでね。
 みんな食べてるものも好きなものが決まっていて、
 この人はこれを必ず食べるし、この時間に集まるし、
 同じことをやって、くりかえしの毎日で、
 『ワーッと行って、ドーンとかやって、ワー!』
 そういうような……。ただ、
 男は身体が壊れても半分寝ながら原稿を書いているし、
 靴の紐を結びながら睡眠してるし。とにかくね、
 やり過ぎるというか、頑張っちゃうんですね。
 で、頑張っていいかどうかはわからないんですけど、
 何かその夢中になるなり方っていうか、
 とてつもなくハマッていくところが、
 逆にかっこいいなぁと思っていまして。

 でも、最近は、女子が異常なくらい頑張りますよね。
 そういえば、いろんな公募や就職試験とかでも、
 このごろの男子って、必要以上には頑張らない気がする。
 自分に優しいのかなんか、わからないけど。
 過剰さが薄まってきてるみたいで、身をひそめている。
 男の頑張りって美しいというか、
 何か儚くて美しいはずなんですけどね。逆に、
 女子の頑張りって何となく……うまく言いにくいけど、
 女子は、あんまりがんばると、『無理』になってね、
 違っちゃうような気がするんだよなぁ。
 頑張れば頑張るほど
 つらくみっともなくなっていくのが女性で、
 頑張れば頑張るほど、味が出てくるのが男かなぁと」
 

(※祖父江慎さんの男子論、女子論より。話題騒然だった
  『男はどこへ行った?』はこちらで一気に読めます!



谷川俊太郎、kissなどを語る。 

 
「ぼくはもう、だいぶ前から、詩を書くことを、
 『まったくの受注産業です』って言ってんです。
 自分からこれがやりたいからやるって、皆無なの。
 受注したら、ぜったい全力投球するほうだから、人は、
 すごく熱心にやってる、というふうに見てくれます。
 だけど、実際はね、
 『どうでもいいんだけど、
  あんなに言ってくれんだから、やんなきゃなぁ』
 と思って、やってるだけなんですよね。
 でも、そういうきっかけでいいって、ぼくは思うんです。
 やっぱりそれは社会とのつながりっていうことでしょう。
 求められるっていうことは、すごい幸せなことだし、
 運のいいことだから、感謝して受けなきゃっていう感じ。
 詩を書くには、自我がないっていうことが、
 ひとつの条件としてあるんだと、思ってます。
 自分を空っぽにして言葉を呼び込むのが
 詩の書き方だというふうに思ってるの。
 だから、自分は自我が薄いというのは、
 詩に向いてるって思ってますね。小説は違うだろうけど。
 詩人は巫女みたいだっていう比喩は、正しいと思う。
 巫女って自分の言葉は語らないでしょ?
 人の言葉を語って、みんなが寄ってっちゃうんだから」
 

(※谷川俊太郎さんがおだやかに語る、「詩人の条件」。
  『kissなどを語る』の一気読みはこちらからどうぞ!



会社はこれからどうなるのか?
続・会社はこれからどうなるのか?

 
「言葉は、何かを媒介するもので、
 自然の中にも人の中にも存在するものではありません。
 言葉は、人と人のあいだにしかないものだけど、
 人と人とを媒介するものがあるからこそ、
 人は人らしくあることができるんです。
 人が文学を持っているのは、
 一つの意味だけを指し示さない、
 ウソもつける媒介があるからなんです。
 人間であるということは、つまり、
 『ウソも、真実よりも真実らしいことも
  述べることのできる存在である』

 ということなんです。
 人の社会をおもしろく、
 なおかつ予測を難しくしている源は、
 『ウソもつける媒介があること』なのでして」
 

(※今年のベストセラー、小林秀雄賞受賞作品の
  岩井克人さんの『会社はこれからどうなるのか』を、
  ほぼ日は、いちはやくインタビュー特集したんです。
  インタビューと対談を一気読みしたい人はこちらに!



ダーリンコラム

 
「『わたしは、この大地の子です』・・・・・・・・・・・。
 くっ。うっ。うお〜〜〜〜〜〜〜〜おおおんんんん。
 そうか。そうだ。そうだ、そうなんだ。うううううっ。
 泣いた泣いた。
 『大地の子』のDVDを、全巻観賞しました。
 もう、毎晩、眠りにつく前にむさぼるように観ましてね。
 第一巻が、きつすぎるくらいきつくてさ、
 滝のように涙がでちゃって、胸まで濡れたもんなぁ。
 ヨメが寝てから、ひとりで遠慮なく泣いてました。
 最終回で、いままでのことが走馬灯のように思い出されて、
 どーっときました。
 とにもかくにも、どっすんどっすん胸に響いたね。
 特に養父役の『朱旭』さんなんて、
 もう、顔見ただけで泣きそうになっちゃったもんなぁ。
 土曜日にNHKでお会いして、二度も握手してもらった。
 うれしかったな。一心がお世話になりました。
 『ほぼ日』にけっこう多い『泣き好き』の皆さまで、
 まだ『大地の子』を観てないという人がいたら、
 こりゃぁ、オススメですよ〜〜〜」
 

(※2月4日の「今日のダーリン」の大地の子ブームから。
  今年もいろいろなものに感涙したdarlingですけれど、
  このDVDには、ほんとに気持ちよく泣きまくったんだ)



2003年春までの、他の発言の一気読みをしたい人は、
「沼澤尚さんの対談ふたつの一気読みや、
「サムライ闘牛士・一気読み」や、
「小山薫堂さんと、軽めに食を語る」などをどうぞ。

一気読みではありませんが、去年の年末年始に登場した
「留守番番長」企画は、いま読んでもおもしろいですよ。

2003-12-29-MON


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