ホットケーキ、ドーナツ、ビスケットなど
いろいろなおやつをつくることができる
「おやつミックス」に、
あたらしく「チョコ」味ができました。
「プレーン」味の完成までにも
長い道のりがありましたが、
今回も、富澤商店(開発当時はクオカプランニング)の
みなさんと試作を繰り返して完成。
2017年の「生活のたのしみ展」のWEB STOREでも
先行販売し、好評をいただいています。
なかしましほさんと、
富澤商店の和田美佐子さん、三谷ふきさんに
開発当時のお話や、おいしい焼きかたについて伺いました。

▲左から三谷さん、和田さん、なかしまさん。

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シリーズ第2弾となる
「チョコおやつミックス」について、
いろいろお伺いできればと思っています。
今回の開発はいかがでしたか?
和田
比較的「プレーン」より
完成が早かったなという印象です。
なかしま
うん、早かったですね。
試作1回目で味の方向性がほぼ決まって。
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前回は7回くらい試作のやりとりを
なさってましたけど、今回は‥‥。
三谷
4回くらいだったと思います。
和田
製造会社さんも、
なかしまさんの好みみたいなものが
わかってきた、というのがありまして‥‥。
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すごい。
和田
「こういうものをつくりたい」
という希望をお聞きしてから、
実際の配合をなかしまさんからいただくまでに、
製造会社さん側にも
「なかしまさんは多分いっぱいココアパウダーを
使いたいっておっしゃると思います」
ということで、
どこまで入れられるか
テストを先にしていただいていたんです。
そのあとで配合をいただいたので、
比較的スムーズにいったのかなと思います。
なかしま
そう。最初に
「とにかく濃厚なチョコ味にしたい」
というのをお伝えしていたんですね。
「ちょっとだけココア風味」みたいなお菓子が
私はあんまり好きじゃないので、
どうせなら、しっかりほろ苦いチョコ味に
なるといいなぁと思っていたんです。
「もっとチョコ感を出すために、
粉末のチョコはないのかな」
という話もしてましたよね。
和田
はい。
でも、風味のいいチョコパウダーがなかったり、
工場でもうまくいかなかったりして、
だったら、無駄に入れるよりは、
しっかりおいしく、
ココアパウダーでつくったほうがいいという
結論になりました。
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チョコパウダーって、
チョコを細かくしたものなんですか?
和田
そうです。
ココアパウダーよりチョコパウダーのほうが
油分が多くて口溶けがいいんですけど、
工場のミックス粉をつくる工程で、
貼り付いてしまって、うまくいかなかったんです。
なかしま
そうですよね。チョコですものね。
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でも、ココアパウダーをふんだんにいれることで、
しっかりチョコ味が出せた、と。
なかしま
はい。結果的に大人っぽい味になりました。
そうすると、こんどはお子さんの反応が
心配だったんですが、
周りに感想を聞くと、
「生クリームやアイスと一緒に食べたりもするし、
子どもでもこのチョコの強い味は平気」
っていう声が多かったです。
和田
弊社でも、以前に、
これより濃いパンケーキを
つくったことがあるんですけど、
そのときちょっと心配になりまして、
子どもがいるスタッフ何人かに
「どう?」って聞いたら、
「大丈夫」と言われて、ほっとしました。
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今回、ココアパウダーが11%入っていますけど、
こんなに入っているミックス粉というのは
通常はあまりないんでしょうか。
和田
あまりないですね。
お値段の関係もありますし、
あとは、大きな機械のある製造会社さんだと、
つくる量がすごく多いので、
工程で熱がどんどんかかっちゃって、
チョコパウダーやココアパウダーを入れてつくるのが
むずかしくなるんです。
ここのミックス粉をつくっている工場は、
比較的小さい機械で
やっていただけるので、できました。
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じゃあ、良い条件が重なって。
なかしま
こうやって実現したのが
本当に素晴らしいですね。
三谷
ありがとうございます。
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焼きかたについてはいかがでしょう。
なかしま
ホットケーキの場合、
強火で焼くと焦げやすいので、
弱火でじっくり焼いてほしいです。
ただ、ココアもたっぷり入っていて
生地自体が黒っぽいので
焼き色を判断するのが
少しむずかしいだろうなと思います。
和田
そうですね。
色で判断しづらいので、
気泡で判断をしていただくといいかなと思います。
なかしま
あとは、欲張って大きく焼くと
中まで火が通らなかったり、
崩れやすかったりするので、
小さめに焼くのがポイントです。
直径12cmくらいかな。
それくらいが一番返しやすく焼きやすいですね。
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なるべく小さく焼くことが
大事なんですね。
なかしま
あと、ちょっと短めに焼いたものと、
長くじっくり焼いたものを
「ほぼ日」のみなさんに食べてもらったんですが、
みなさん「長めに焼いたほうがおいしい」
とおっしゃってたんです。
長く焼くとパサつくんじゃないかなと心配でしたが、
意外と大丈夫でした。
「プレーン」に比べてパサッとしないのは
理由があるんでしょうか。
和田
「プレーン」のほうには、
ふんわり仕上がるような
ベーキングパウダーを使っているんですけど、
「チョコ」は逆に、ふんわりさせちゃうと、
ボソボソするので、
ゆっくりじわじわ膨らむような
ベーキングパウダーが入っています。
それが理由かなと思います。
三谷
私は自宅で焼いてみたんですけど、
ホットプレートを使うとよかったです。
ある程度、温度設定ができますし、
一度に小さいサイズをたくさん焼けるし。
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フライパンやホットプレートでできる
おやつって、気軽でいいですよね。
なかしま
はい。しかもフライパンやホットプレートで
ここまでしっとりふんわりしたものって
なかなかできないと思います。
和田
しっとりさせたいっていうことだったので、
口溶けの良さとコクを出すために入れた
アーモンドプードルを減らして、
そのかわりにバターミルクパウダーを
入れました。
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へぇー。
なかしま
あと、今回の「チョコ」は、
材料に生クリームを使います。
そのほうがおいしくなるとわかったとき、
お客さんにとっては
牛乳を用意するよりも気軽じゃなくなるし、
そこまでハードルを上げていいのかどうか
悩んだんですが、
でも、あえて割り切りました。
「プレーン」が朝ごはん的に
楽しんでもらうものだとしたら、
「チョコ」はおやつの要素が強いのかなと。
もちろん牛乳でもつくれないことはないんですけど、
生地がすこし重たくなるんですね。
生クリームを使うことで、生地が軽くなる。
和田
生クリームは牛乳に比べて油分があるので、
その分、軽さが出ますね。
なかしま
なので、生クリームを1パック買っていただき、
半量をこの生地に使って、
半量をデコレーションとかトッピング用に
使ってもらえたらいいなと。
和田
半端に余るのって、嫌ですもんね。
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イベント「生活のたのしみ展」でも、
「これ、生クリームを用意していただくんですけど、
余った生クリームは
デコレーションとして使ってくださいね」と言うと、
「あ、それならば」みたいな感じで
お客さんも納得してくださいました。
なかしま
ちなみに、生クリームは
私は乳脂肪分35~37%のものを
使っていたんですけど、どうでしょう。
もっと乳脂肪分が高いものでもいいのかな。
和田
高いと、ちょっとくどくなるかもしれないです。
なかしま
じゃあ、やっぱり35%くらいですかね。
それならスーパーで普通に売っているので、
一番つくりやすいんじゃないかと思います。
デコレーションをするには
ちょっとゆるめですけども。
三谷
あまり低脂肪分の生クリームだと、
デコレーション用にホイップするときに
うまく泡立てられない人がいるかもしれないですね。
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なるほど。
そこだけ気をつけていただいて。
三谷
「プレーン」のほうは、イベントでも
シタデールのメープルシロップをよく使ってますよね。
「チョコ」のほうも何かおすすめソースがあると
おもしろいなと思うんですけど‥‥。
なかしま
何が一番合うんでしょうね。
自分で食べるときはホイップクリームを合わせますけど、
アイスやジャムも合うと思うんですよね。
アイスだったら、どういうアイスがいいですかね。
脂肪分があるハーゲンダッツ系がいいのか、
さっぱりした安いアイスのほうがいいのかな。
和田
ここまでココアの味が強いものだと、
こってりしたアイスが合うと思います。
あとは酸味のあるオレンジやベリーを添えると、
バランスが取れるかなと。
なかしま
お二人はどう食べるのがいいと思いましたか?
和田
ホイップクリームの上に、
チェリーのコンポートをのせて‥‥。
なかしま
ですよねぇ(笑)。
私も絶対チェリーのコンポートって思いました。
おいしいですよね。
三谷
私はこの「プレーン」と「チョコ」の両方を
いっぺんに焼くパーティをやったんです。
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パーティ、すごい!
三谷
今より早い時期だったので、
ホイップクリームとバナナを用意したんですけど、
どちらにもよく合いました。
なかしま
バナナは合いますよね、たしかに。
三谷
でも、これからの季節だと、
たぶんイチゴが
すごく合うんじゃないかなと思います。
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バナナにイチゴ‥‥ああ、おいしそう。
なかしま
いいですよね。
ホイップクリームとフルーツで
簡単にデコレーションできますし、
いろいろなおやつがつくれるよ、というのを
広めたいなぁと思っています。
いま、商品のパッケージには、
ホットケーキとビスコッティの
レシピが載ってますけど、
しっかりしたパウンドケーキとか、
ムースとかクッキーとか‥‥
ほかにもいろんなレシピを
これから考えてみたいです。
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バレンタインも控えてますし。
たのしみにしています。
どうもありがとうございました!

○原材料

小麦粉(小麦(北海道産))、砂糖、ココアパウダー、
アーモンドプードル、バターミルクパウダー
/膨張剤

  • カカオ(ココアパウダー)を11%使用しています。
  • 膨張剤は、
    アルミニウムフリーのものを使っています。

○内容量

360g(180g×2袋)
1袋180グラムの「チョコおやつミックス」が
2つはいっています。
1袋で、小さめ(直径12センチ程度)のホットケーキを
10枚ほど焼くことができる分量です。

知っておいてほしいこと

  • 脱酸素剤を封入していますので、
    調理の前にかならず取り除いてください。
  • 賞味期限について
    「チョコおやつミックス」の賞味期限は2024年7月26日までです。
    (日付は、外箱の側面に記載されています)
    賞味期限は開封前のものになります。
    袋を開封したら、できるだけ早めに使い切ってください。
  • 保存方法について
    直射日光、高温多湿を避け冷暗所で保存してください。
  • アレルギー物質を含む原材料を使用しておりますので、
    下記をご確認ください。
    また、心配な方はかかりつけの医師にご相談ください。
    • 原材料に「小麦・乳成分・アーモンド」を含みます。
    • また、製造している工場では、
      卵・そば・落花生・えび・かにを含む製品も扱っています。
      (特定原材料7品目中)
  • 販売は「株式会社富澤商店」という、
    製菓・製パンの材料と道具の販売をしている会社です。
    なかしましほさんのレシピをもとに、
    「チョコおやつミックス」を商品化してくれました。
  • 注文や発送について
    この商品は国内のみの発送です。
  • チョコおやつミックスは
    なかしましほさんの国立にあるお店、
    foodmoodでも販売しています。
  • 店舗に置きたいという方はpostman@1101.comまで
    お問い合わせください。