#09 読者からの質問の巻 その2

講師

「たくさんのメール、ありがとうございます。
 きょうも質問にこたえてまいります!
 ところであの3人は、
 カメラ買ったのかな?」

司会

「冨田がGRちょきん箱を
 くずしているのを見ました。
 小川は買ったようです。
 甲野はオリンパスを予約している模様。
 いずれまた全員で御披露目しましょう」
シェフ では菅原さん、ほんじつもよろしく
おねがいいたします。
まずは最初の質問です。
しつもん

ずっと気になっていたのですが、旅行先などで
「うわ!」っと感じる風景や光景に出会い、
「写真だ!」と思って
カメラのファインダーを覗くのですが、
その瞬間に冷めてしまうことってないでしょうか。
あるいは、昔の話だと
フィルムなのでプリントされてみたら
「あれ‥‥」みたいなこと。
これって何がイケナイんですかねぇ‥‥?
(大庭さん)

菅原 冷めてしまう瞬間、たくさんあると思いますよ。
シェフ えっ。菅原さんでも?
菅原 もちろん。
そんなときは、写真を撮らなくったって、
いいんですよ。
シェフ なんか、せっかくのいい光景なのに、
もったいなくないですか‥‥。
カメラもってるし、
出かけた先だし〜。
菅原 そんなことないよ(笑)。
そんなふうにしていたら、
カメラのための人生みたいじゃない?
シェフ そりゃそうですけどー。
でも大庭さんのように
「撮りたい!」って思ったのに、
カメラを構えたとたん、
冷めちゃうこともありますよ。
菅原 そういうときは、きっと、まだ、
撮るタイミングじゃなかったんだと思って、
カメラをおろしちゃって、
いいんですよ。
カメラは横に置いて、その時はしっかりと、
その瞬間を楽しんだほうがいいと、
僕は思うなあ。
シェフ そのほうが、心には刻まれそうですね。
でも、つい、ね、もったいないなあって。
菅原 たぶん、タイミングはまた来るんだと思います。
それは、そのすぐあとかもしれないし、
しばらく経ってからかもしれないけど。
もしも、いつの日か
同じような瞬間が訪れた時に、
しっかりとゆっくり写してみたらいいんですよ。
シェフ はい。
哲学としてはとってもよく理解したんですが、
こんな質問も来ています。
しつもん

昔から悔しい思いをしていることがあります。
景色が綺麗だなと思ってデジカメで撮ると、
カメラに納まった写真は
思っているより遠い絵になってしまって、
実際に、自分の眼で見ている
距離感と全く違うので、
せっかく綺麗な景色なのに、
思った写真が撮れなくて、
すごく残念な気持ちになります。
単焦点レンズなら
「あるがまま」が撮れるのでしょうか?
それともある程度の距離感のズレっていうのは
仕方のないことなんでしょうか‥‥。
その辺を、是非教えてください。
(オガワさん)

シェフ ほら、こういうこともあるわけですよ。
記憶の景色と、
写真の景色がちがってる、という印象がある。
「遠い絵」っていうことは、
じっさいは風景がもっと近くにあるような
気がしていたということですよね。
菅原 これはね、どの程度の焦点距離のレンズで
撮影されているかによるんだけれど、
たぶんオガワさんはズームレンズをお使いですよね。
そして、景色を撮るのだから、
広角側で撮られているんじゃないかな。
そのほうが、広く写るので、
ファインダーをのぞいている時には気持ちがいいから。
シェフ あるいは液晶画面を見ているとしたら、
じっさいの風景のほうが
気持ちに飛び込んできているでしょうしね。
さて、どうしたら?
菅原 オガワさんのおっしゃるとおり、
単焦点をおすすめしたいです。
でも手持ちのレンズがズームなら、
50ミリという、標準レンズの画角に固定して
撮影
してみて下さい。
ちょっと狭いなと思うかも知れないけど、
そこからズームを動かさずにね。
それで何度か、風景を撮ってみる。
そうすることで、必ず
「印象のようなもの」が写ってくると思いますよ。
シェフ とにかくズームに頼らないっていうことですね。
で、先ほどの大庭さんにしても
こちらのオガワさんにしても、
撮るときに気持ちが入るかどうかの違いはありつつ、
同じように、撮ったあと、
仕上がりに満足していないんだと思うんです。
それについてなにかアドバイスはありますか。
菅原 プリントしてみたらどうかなと思うんです。
家のプリンタでもいいし、
いまはネットプリントっていうのもあるし、
もちろん町の現像ショップや写真店に
持っていってもいいけれど、
まずはプリントしてみると、
ずいぶん印象がかわるものですよ。
さらに上級編としては、
写真店なら、プリントの具合を
調整してくれるから、
出来上がったものをただ受け入れるだけではなくて、
もう少しこんな感じでプリントして欲しいとか、
いろいろとお願いしてプリントしてもらうといいです。
シェフ 「もっと夕暮れっぽく、暗くしてください」とか?
菅原 そうそう。そうしていくと、
きっと少しは好きになれる
写真が出来ると思いますよ。
シェフ なるほど。
あっ、風景については
こんな質問もきています。
しつもん

目とカメラの見える範囲の
違いというのでしょうか。
風景を撮るときに、遠くの山並みのうっすらと
濃淡のグラデーションになったのを
写真に入れたいと思っても、
それが目には見えてるのに、
写真には写ってなかったということがあります。
今の性能のいいデジカメだと写るのでしょうか。
それとも根本的に写らない
理由があるのでしょうか?
(匿名さん)

菅原 まず大前提として、目で見えているものが
カメラで写るかというと、
「全部写りますよ」とは言えません。
もちろんその印象を写すことは出来るのではないかと、
ぼくは思っているわけだけれど。
シェフ そうですね、たしかに。
菅原 ただ、今回の質問のような
山並みのうっすらとしたグラデーションであれば、
ちょっとしたテクニックで
もしかしたら写るかも?
という可能性はありますよ。
シェフ それは?
菅原 少し暗めに写してみることです。
シェフ これ、機能はあっても
じっさいに使っていないひとが多いと思うんですが
露出を「-0.3EV」など
すこしずつ暗めにするってことですね。
こないだ買ったぼくの携帯電話のカメラ機能では
これがかんたんにできるようになってました。
でも、やったことないんですけど‥‥。
菅原 ためしに、やってみてください。
それでどんなふうに変わるかわかっておくと
いざというときに使えますから。
シェフ はい〜。
次の質問にまいりましょう。
しつもん

私はメガネっ子なのでファインダーが苦手です。
一直線のつもりが、被写体をハスに構えて
撮ったようになります。
私の気持ちがそんな風に撮ってしまうとは
思いたくないのです。
メガネのせいにしたいのです。
学生の頃など使い捨てカメラで撮るときも、
ファインダー覗かずに撮ってました。
ファインダーを目に合わせるのも時間がかかるし、
その間に決定的瞬間逃したり‥‥
あと、メガネがカツンとあたるのが
テンションさがります。
菅原さんも、メガネですがどうしてるんですか?
コツを教えてください。
(村山)

菅原 確かに、メガネはとても邪魔です。
シェフ メガネ、邪魔ですか。
ぶつかっちゃうんでしょうね。
どうしてらっしゃるのでしょう。
菅原 まず、ファインダー部に
ゴム製のアイピースを装着したり、
純正品がない場合は、
自分でゴムを貼り付けたりしています。
シェフ あんがい地道な答えでした。
菅原 とにかく、ファインダーを覗くことで
見えることもあるからね、
億劫がらないで、工夫してみて下さい!
ニコンには、「F3」というカメラの時代、
ハイアイポイント・モデルという、
眼鏡用じゃないんだけど、
メガネを装着して使用するのにとても具合のいい
ファインダーもあったんだけどねえ。
シェフ 古い話になりました。
もう一問いいでしょうか。
しつもん

山下さんの動眼をつけたカメラ!
見たいです。お願いです! 見せて!
(かぜさん)

菅原 ぼくも見たいです!
シェフ そうおっしゃるかと思って
撮影しておきました。
これです。
 
菅原 あはははは。かわいいね。
シェフ 撮るときはこうなります。
 
菅原 一眼レフって大きいから
撮られるときにかたくなっちゃう人も
いるんですよね。
ぼくらはそう感じさせないのが仕事なんだけど、
こどもとか撮るときに
これ、いいアイデアかもしれないね。
シェフ 「動眼」については
山下のコンテンツをどうぞ。
ではまた次回!
ありがとうございましたー。
(次回につづきます!)
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2008-04-23-WED