七十二候【第七十一候　水沢腹堅　さわみず　こおりつめる】 四季【冬　ふゆ】 二十四節気【大寒　だいかん】 西暦【2013年１月25日～１月29日】 沢の水に厚く氷が張っている、そんな風景は、 日本人に一年のうちでいちばん寒い季節にいることを 思い起こさせてくれます。 ニュースで、最低気温の記録が聞かれるのも この時節が多いようです。 とはいえ、日も少しずつ長くなってきました。 春の足音も遠からず。 あとは暖かくなるのを待つばかりです。
あずま女 「竹笋生」。
筍の旬は過ぎたような気がしていますが、
孟宗竹、破竹などは三月から四月。
しかし真竹は五月から六月なんですね。
── そして昔は、筍といっても
竹や笹の仲間が含まれているんですよね。
そんな季節の魚は、「真鰺」です。
いいですね、あぶらがのってきましたね。
あずま女 日本人の味方、って感じですね。
── 鰺、どうやってもおいしいですもんね。
アジフライもおいしいし。
干物もおいしい。
あずま女 鰯より全国的に馴染みがあります。
── 鰯はある一時期みたいな感じですけど
鰺はわりといつでもある、みたいな。
でもいまが旬なんですね。
京おとこ 鰺って１３種類もいるんですよね。
── ね。１３種類もあるのに、
日本で獲れるのはたったひとつ。
世界にはもっといっぱいあるんです。
あずま女 そもそも「シマアジ」なんていうのは
違う種類の魚ですもんね。
うまいから鰺っていうだけで。
新井白石が
「鰺とは味なし。其の味の美をいふなり」と。
── 美とまで！
京おとこ 確かに葱と生姜に合いますよね。
── 「なめろう」とかもおいしいですね。
そしてまた旬かどうかわからない
「ルッコラ」。
スーパーに一年中、ありますから。
でも、いまが旬なのだとしたら
ちょっと気をつけて
食べてみたくなりますね。
あずま女 そうですね。
── ルッコラがおひたしにもいいそうですよ。
確かにちょっと胡麻の香りがするから。
あずま女 そうそう。
最近増えてきたっていうか、
安くなってきましたね。
昔はちょびっとしかなかったけど。
京おとこ こどもの頃はなかったですよね。
あずま女 なかったです。はい。
生のハーブがだんだん売り始められて、
一般的になってきましたね。
ミントとかバジルと一緒に。
── 「イタメシブーム」以降じゃないですか。
その言い方、好きじゃないですけど。
京おとこ あ、そうかもしれない。
そうですね。
あずま女 そうかも。
── ティラミスとかと同じように
ルッコラを知った気がします。
ルッコラは、油がとれるので
古代ギリシアでもローマ帝国でも
栽培されていたそうなんですが、
大規模栽培は1990年代になるまで
進んでいなかったそうです！
あずま女 へえー！
── そして
「ほれ薬の効果があると信じられていた」
と（笑）。
京おとこ それ聞くとまた見方が変わってきますね。
あずま女 いっぱい食べさせちゃえ、みたいな。
京おとこ デートのときはまずルッコラのサラダ頼む、みたいな。
あずま女 そうそう（笑）。
── そして、季節のお花は「スイートピー」。
あずま女 これ豆ですね。
── 豆？　マメ科なんですか！
京おとこ sweet peaなんですね。
あずま女 すごく香りのいい花なんですよ。
それで、スイートな、ピー（豆）。
── でも食べないですよね。
‥‥あ、毒があるんですね！
まさかこんなきれいな花が有毒植物とは。
「多食すれば、人の場合
　麻痺けいれんを起こし、
　歩行に影響が出る」。
フラフラしちゃう！？
大変！　食べちゃダメ！
あずま女 こんなにかわいいのに。
── でもいい香りなんですね。
こんど鉢植え買ってみよう。
あ、そういえば、この春、
チューリップを切り花で買ったら
枯れかけが、すごくくさいんですね！
京おとこ くさいですよね。
あずま女 花がくさいんですか。
── 花がくさいです。
なんだろうこの異臭は？！
と思ったら、枯れかけのチューリップ。
きれいな花は、きれいなだけじゃない、
ということを学びました。
あずま女 ふふふ（笑）。
── さて、この季節のたのしみは
「布団の手入れ」とございますが‥‥？


あずま女 「たのしみ」じゃなくて
「したほうがいい」ですね。
梅雨に入る前のからっとした季節ですからね。
京おとこ 布団干しは午前中に。
── ありがとうございました。
次回は「蚕起食桑（かいこ　おきて　くわを　はむ）」。
５月21日にお会いしましょう。
2013-05-15-WED
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