「ほぼ日感激団」という、
何か面白いものを観たら
ワイワイしゃべりましょう、みたいな
コンテンツを始めます！

カンゲキだけに、お芝居に限る？

んなことないです。
映画でもコンサートでも美術展でも、
「それ行けー！」状態になるような
ものだったら、紹介したいと思います！

紹介したあと、読んでくださったみなさんが
追体験できるようなものがいいですよね。

そうです！　ということで、
第１回に取り上げるのが
劇団☆新感線の舞台を映像化した
「ゲキ×シネ　朧の森に棲む鬼」です！
「おぼろのもりにすむおに」と読みます！
つまりは、ざっくり言うと、映画です！

ざっくり言いすぎよー。
ゲキ×シネっていうのは、
演劇の映像化をする
「イーオシバイ」という会社が、
ただ舞台を撮影するのではなくって、
映画館のスクリーンでもたえうるクオリティを
めざして制作した、映像活劇なのよー。

説明ありがとう！
この作品、お芝居で観た人、手をあげてー。

はーい。

はーい！

あとぼく、

、
も、見てるよね。
この舞台、もうほんとうに面白かったので、
東京のチケットが入手できなかったメンバーは
大阪まで行ったんでした。

会社休んでね‥‥。

会社休みましたね‥‥。

はい、休みました‥‥。
土日のチケット取れなかったからね。

で、その舞台が映像化されたのが
今回の「ゲキ×シネ」ってわけよね。
お芝居の映像化って、
じつはちょっと心配じゃなかった？

お芝居の中継って、テレビなんかだと、
歌舞伎にしても何にしても、
ちょっと本物と違う感じがしますよねー。

固定カメラで、たまにズーム、だものね。

一同

うんうん。

そういう芝居中継のイメージでいたから、
「朧の森に棲む鬼」のお芝居の面白さが、
ちゃんと映像化できるんだろうかって、
僕も心配だったわけ。
そしたら‥‥面白かった！

なにしろ３時間近い上映時間でしょう、
正直、すごい忙しいときで寝不足だったので、
一度観た舞台だし、
もしかしたら眠ってしまうかもと
失礼なことを考えながら試写会に行ったの。

ひどい、ひどい（笑）。

ところがもう本当に３時間、
寝るどころの騒ぎじゃなくて！
私、おなじ公演を２回観るの、
好きじゃないのよ、全然。

一同

へぇー。

２回目って、全然興味を失っちゃって。
ところが！　その３時間はもう、
ギンギンに起きて、ずっと
「なんておもしろい話なんだ！」
って思って、観てたんですよー。

ねえ、面白かったね。

じゃ、お芝居は観てなくて、
初めて映画館で「朧」を見た人！

わたし！

普段お芝居は。

わりと観る。けど、最近はちょっと観てない。

じゃあ、お芝居というものに対する
違和感はないけど、
「朧」は観たことがなくて、
映画になった「朧」をはじめて観たわけだ。
どうでしたか。

生の臨場感とか衣装のきれいさとか
ライティングのすごさっていうのは
舞台ならではじゃないかなあって思ってた。
でもお芝居ってなかなかチケット取れないし、
観たくても見逃しているんですね。
で、これもそうだったんだけど、
はたして「ゲキ×シネ」でその欲を
満足させることができるのかなっていうふうに
ちょっと不思議な感じで行ったんです。
でも観たら、すごいやっぱり面白かった。
私みたいな、「あれ見たよ〜！」とか
言いたいタイプの人には
とってもいいと思う（笑）！

これ多分、両方見た感じから言うと、
お芝居見る感動とイコールだと思ったよ。

イコールなんだ！

うん、思った！

僕は東京と大阪で観てるから、「朧」は
「ゲキ×シネ」で３回目だったんだけれど、
お芝居の３回目を見る気分でした。

でもね、見方が違わない？
お芝居だとほら、もう席が決まってるじゃない。
たいてい、遠くから。

定点で見るわけだよね。

そうそうそうそう。
でも、「ゲキ×シネ」は
この主人公の「ライ」こと染五郎さんの
顔のアップとかね、
普段見えないとこが見えるし！

そうですよね。私、歌舞伎はけっこう
最近好きになったので、
ここ１年ぐらいちょこちょこ
見に行っているんですけど、
染五郎さんとか遠くから観るしかないですよね。
顔の表情まで見れないので
ディティールの演技までは
見たことがなかったんだけど、
「ゲキ×シネ」だともうアップで、
「あ、こんなに演技してる！」って。
──失礼な言い方ですけど、
「すごーい！！！」って思って。

ね、そういう見方は確かにあるかも。

そう。これ見て以来、
もう染五郎さんに釘付け（笑）。
もうずーっと染五郎さんだけ追っかけてます。

きみは極端だな。

たしかにお芝居は、行きはするけど、
チケットがとれても、
席がいいことって奇跡に近いものなので。

そうだよね。

そうだよね。

そうそうそうそうそうそう。

だから、舞台に出てる人がどこまで
表情を作ってるのかというのを
全然知らなかったんですよ。

古田新太さんがビックリしたとか、
阿部サダヲさんが面白い顔したみたいな、
大げさな表情しかわかんないよね。
記号みたいにしか見えないんですよね。

そうそうそうそう。
でも、「ゲキ×シネ」で観てわかった！
ちゃんと切ない顔とかもするんです！

すごい細かい表情があるの、意外に。

ぼくら、かなり失礼なこと言ってないか（笑）？

だってほんとに見たことなかったんだもん！

うん、そう。演劇ってそこまで
ちゃんと演技してるんだって。

（つづきます！）