2013年、夏。
知り合い以上、友人未満だった私たちは
「彼の誕生日に、自分が取り寄せるついでに
有名店の豚まんをプレゼントした」
という本当にひょんなことをきっかけに、
彼から距離を縮めてくれて付き合い始めた。
30代半ばの彼氏と、28歳の彼女。
私は付き合ってから彼のことをどんどん好きになっていった。
ところが3ヶ月を過ぎた頃、
彼は明らかに私に対して手を抜くようになった。
私はその変わりように過敏に反応した。
・既読スルーが増えた
・デートプランをあまり考えてくれなくなった
・「好き」とか言われなくなった
・体調が悪いと何も言わずとも家にきてくれたのに、
LINEで「大丈夫?」と言われるだけになった
・デートが最優先だったのに、彼が先に他の予定を入れることが増えた
・しかもダブルブッキングした上に、連絡がつかなかったりした
・「前よりも好きじゃない」「他にも(彼女の)候補はいる」
「大した女じゃない」など、ショックを受けるひどい言葉が増えた
彼は付き合ってから「自分の素を出せて、楽になった」らしいが、
急に出しすぎだし、それまでと変わりすぎだしで、
私は「これが、釣った魚に餌をやらないというやつか!」と
驚きながらいちいちショックを受けていた。
そんな私の不満に彼はもちろん気づいていない。
私は被害者意識が強く、
「なんてこと言うの、ひどい‥‥」とメソメソ泣き出すタイプ。
彼の言動に「何言ってんのよバカ!」と言い返せたらいいのだけど
そんなことは到底できず‥‥
特に「あなたなんて大した存在じゃない」という
発言の数々に私はダメージを受けていた。
だって、普通に考えてひどい。
好きで付き合っている彼女のはずなのに、
「好きじゃない」とか「他にも候補はいる」なんて。
冷静になれば、自分を大きく見せたい男の子の発言だと
わかるけど、そんなことを言われていたら
自分は好かれていないんだと不安にもなる。
これらの言葉は、呪いのように私の心をこわばらせていった。
余計なことを言って彼の機嫌を損ねたら
またひどいことを言われる。
傷つくのが怖くて、言いたいことを言えない‥‥
という最悪の我慢状態に。
これをもっとひどくしたのが、モラハラかもしれないとも思う。
この問題は、時間が経って大きく改善することになる。
そこに至るまでに何があったのか、
そしてその先がどうなったのか、
順を追って話していきたい。
(次回、2回目では私がちょっとずつ目覚めていきます)