宮沢賢治の世界

  • 時間

    134
  • 音質

    場所は、京都精華短期大学大教室。
    一般の人にも開放され、
    他大学の学生の聴衆も多かった。
    音源は主催者提供。
    質疑応答は途中で切れている。

  • 講演日時:1976年10月21日
    主催:京都精華短期大学 学生部
    場所:京都精華短期大学
    収載書誌:白地社「而シテ」7号(1977年)




宮沢賢治は、挫折もあり苦悩もあり失敗もありという
生き方をしています。
口でいろいろいうけれど、
あるいは言葉でいろいろなことを書いたけれど、
けっきょくは何もできないで
終わってしまったではないかといえるところで、
宮沢賢治は死んだと思います。
しかし、もしも人間の行為・表現の概念を、
現実的な表現行為に限定しないで、
幻想的な表現もある、死への表現もある、
死後の世界への表現もあるというふうに
拡張していくとすれば、
宮沢賢治は近代日本の文学者として、
人間として、最大限に行けるところまで
行ったように思われます。