デザイン・サイズ ギフトセット やさしいタオルって、なに? 知っておいてほしいこと
自分たちがほんとうにほしいものをつくりたい。

開発のスタートは、もう今から5年前になります。
そして最初の「やさしいタオル」の完成が、
2003年の夏のことでした。
もうお使いになっている方も、
何度もリピートしてお求めになっている方々も、
ほんとうにたくさんいらっしゃいます。
でも、初めて知る方だって、たくさんおいでのはず。
このページでは、「やさしいタオル」って、
いったいどんな製品なんだろう、ということを、
いままでの連載からダイジェストにしてお届けします。
初めて「やさしいタオル」を
知ったという方も、知ってはいたけれど、
詳しくは知らなかったという方も、
どうぞこのページをお読みくださいね。
1.【はじめに】
  「気に入ったタオルってある?」これが開発のきっかけです。

2.【コンセプト】
  「ほぼ日」が考えた「いいタオル」の条件

3.【構造】
  パイルとガーゼの二重織りのタオル。

4.【素材・ピマコットン】
  ぜいたく過ぎてもいい。パイル面には、綿のエリートを。

5.【素材・ガーゼ】
  やさしく、高機能のガーゼ面。

6.【つくってる場所】
  タオルの本場、愛媛県今治市でシンプルなつくり方で、
  ゆっくりつくります。


7.【過去のラインナップ】
  リピーターが多いのは、「やさしいタオル」の自慢。

1.【はじめに】 「気に入ったタオルってある?」これが開発のきっかけです。
開発に入った最初のきっかけは、
当時「ほぼ日」があったビルに
ワークアウトのジムができたことでした。
新しいもの好きの「ほぼ日」乗組員たち、
運動不足やらダイエットやら、それぞれ目的こそちがえ、
さっそく会員になってトレーニングを始めました。

そこで、ハタと気がついたんです。
ジムに持っていく”お気に入りのタオル”がない、と。
使いやすくて、軽くて、ちょっとオシャレなタオル‥‥。
さらに、いろんな人に聞いてみると、
みな同じようなことを思っていました。
たしかにそうです。
なかなかほんとうに気に入ったタオルって
持っていないものです。
ジムだけでなくて、一日の始まりに顔を洗う時にも、
一日の終わりにお風呂に入るときにも、
いつも使うものなのに、これはちょっと寂しい。
まぁいいか、というものくらいはあるんだけれど、
“お気に入りのタオル”と、
自信を持って言えるタオルはないんですよねぇ。

では、自分たちの本当に欲しいタオルって
どんなものなんだろう?
と考えたのが、
この「やさしいタオル」のはじまりなんです。




2.【コンセプト】 「ほぼ日」が考えた「いいタオル」の条件
“いいタオル”とは何かを調査した「ほぼ日」が
出した結論が、このようなものでした。

●肌触りがよいこと。
 (さわりたくなる、さわりごこち)
●吸湿性がよいこと。
 (とにかく、すうっと吸ってくれる)
●使ってるうちに古びないこと。
 (みじめな感じになるのは、いやだ)
●洗いやすいこと。
 (ふつうに、洗濯機でどんどん洗いたい)
●乾きやすいこと。
 (干しやすい乾きやすいって、大事!)


でも、これは“とてもいいふつうのタオル”です。
もっと極端な目標を立てないと、
ただの“ふつう”で終わってしまいます。
そこで、目標の立て方を、こんな言葉にしました。

●肌の弱い人や、赤ちゃんにも安心して使える
 “革命的に”“やさしい”タオル。



生まれたての赤ちゃんや、
お年寄りまでも満足するようなものを
出発点にしたら、ふつうの男性や女性にも
うれしいものになるにちがいない。
おとなの女性がベビーオイルを使うのと
おなじような発想でタオルをつくろうではないか‥‥。


3.【構造】  パイルとガーゼの二重織りのタオル。
見本を山ほど集めました。高いものも安いものも、
なかには、「ほぼ日」乗組員の思い出の品もありました。
日々タオルのことを話し合い、タオルを使い、
タオルを洗濯し、タオルを乾かし‥‥。
そのなかから、“ガーゼ”をタオルにいかせないか?
というアイディアが生まれました。

ガーゼは、ケガをしたときの包帯から、
赤ちゃんの産着にまで使われる
通気性と吸水性も抜群の
とても肌にやさしい素材です。

そうして、
片面ガーゼ、片面をパイルという
「やさしいタオル」の原型が決まりました。
片面ガーゼで、しかも「ふかふか感のあるタオル」が、
わたしたちの欲しい理想のタオルだ、と。
でも、“最高の品質”って、どういうものなんだろう?




4.【素材・ピマコットン】  ぜいたく過ぎてもいい。パイル面には、綿のエリートを。
「やさしいタオル」のパイルは、
世界のコットンの生産量の0.5%にも満たない、
超長繊維綿のなかから、アメリカ南西部で
燦々と太陽をあびて育った
ピマコットンを100%使っています。



繊維が長く、毛羽がでにくいので、
ふんわりと糸を撚ることができます。
そして、その最高級の糸に、
LA加工という特殊加工をほどこして、
繊維の細胞一つ一つをふっくらとさせ、
その風合いを長く保てるようにしています。

ピマコットン+LA加工で、
「いつまでも触っていたい」と
ご購入いただいた方から感想をいただくような、
きもちよくふわりとした手触りのパイルが
実現しました。

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5.【素材・ガーゼ】   やさしく、高機能のガーゼ面。
「やさしいタオル」のガーゼ面は、
ガーゼらしさ、さらっとした
木綿のような風合いを大切にするために、
パイル面の糸とは違う、ちょっとざっくりとした、
太めの糸を使って作られています。

こちらのガーゼ面は、
顔の汗などでも、軽く押しあてるだけで、
水分が吸収されていきます。
肌の弱い方やアトピーの方も、
ガーゼ面を軽く押しあてるという使い方ならば
安心して使うことができますよね。
そして、お化粧をしている女性も、
化粧の上からそっと汗をおさえるのにガーゼは重宝です。

そして、片面をガーゼにしたことで、
タオル全体につかう糸の量を少なくすることができたので、
持ってみるとびっくりするほど軽く、
洗濯した後も、両面がパイルのものよりも早く乾きます。


6.【つくってる場所】   タオルの本場、愛媛県今治市でシンプルなつくり方で、   ゆっくりつくります。
作ってくださっているのは“花椿テリー”さん。
「作るのが難しいタオルならばまかせて!」
という職人魂で名だたる工場なのです。
じつは、 高級な綿にさらにLA加工をした糸は、
つるつると滑りやすく、織りにくいのですが、
“花椿テリー”さんの経験があるからこそ、
美しく仕上がるのです。



そして、織りの丁寧さはもちろんのこと、
「やさしいタオル」は仕上げにも気を使っています。
織り上がった後に、タオルは、一度洗浄されます。
そのとき、「やさしいタオル」の場合は、
四国山脈からの恵まれた伏流水が使われています。
また洗浄後の、乾燥も、
高温で一気にしあげるのではなくて、
繊維の特徴をきちんと出すために、
あえて昔からの乾燥機を使って、
じっくりと時間をかけて乾かすんです。
糸の段階から、仕上げまで、
ほんとうにぜいたくをさせているタオルなんです。


「やさしいタオル」は過去4シリーズが販売され、
トータルで約11万枚以上をお届けしています。
「ほぼ日」の乗組員一同も例外ではないのですが、
ご贈答をきっかけに自分でも買おうと思ったという方、
使ってみてよかったので、次の発売を待っている方など、
リピーターが多いのは、なによりうれしいことです。

■2003年:やさしいタオル誕生。

「やさしいタオル」の基本となる
「ピマコットンにLA加工。
 ガーゼとパイルの二重織り」がここで完成しました。
先行販売時にはチェックと無地のシリーズが。
本格販売時にはベビーシリーズが追加されました。






■2004年:スポーツシリーズ登場。

バス・フェイス・ハンドの
ホームシリーズに加え、
フェイスタオルよりも
長くスマートに首に巻ける
スポーツタオルが登場しました。
カッコいいけど、主張しすぎない
パイル面にラインが入った
すっきりしたデザインが好評でした。






■2005年:和柄シリーズ登場。

「ひょうたん唐草」「ぶいよんぴょん」など、
洋風の暮らしにも合う和柄というテーマの、
独特の新しいデザインタオルが登場しました。
織り上げたタオルの上から染料を塗る
「捺染」という手法を採用したことで
生まれた新シリーズです。






■ 2006年3月:ホワイトシリーズ登場。

毎回の製作で少しずつ経験を重ね、4年目にしてやっと
“白いタオル”に挑戦する自信がつきました。
“いろいろな白いタオル”というテーマで、
あたたかみのある「ピュアホワイト」、
凛としてクールな「アイスホワイト」、
そして、綿花の色そのままの「本きなり」という
3つの白いタオルを作りました。




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Illustrations by SAKIKO
© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN