<京都・立命館小学校×ほぼ日手帳>
立命館こども手帳
PROJECT 

みんなでつくろう、
たからもののてちょう。ほぼ日刊イトイ新聞では、2014年の春から
京都の立命館小学校のみなさんといっしょに
あたらしい試みをはじめています。
その名も「立命館こども手帳PROJECT」。
お父さんやお母さん、先生がたにご協力いただきつつ、
小学生のみんなに「ほぼ日手帳」を使ってもらい、
宝物の手帳を作ろうというプロジェクト。
使うみんなのたのしい時間が増えたり、
あとで読んでうれしい1冊ができたら、なにより最高。
また、こどもたちの自由な発想から、
面白い手帳の使い方が生まれたらいいな。
そんな想いとともにはじめました。
このページで、ときどきご報告していきますね。
 
Report.01 2014/07/04
そもそものおはなしと、手帳お渡し会。

京都、北大路。
東に鴨川が流れ、近くには府立植物園や下鴨神社のある
緑豊かな地域に立命館小学校はあります。


立命館小学校は2006年に開校の、
明るくのびのびとした雰囲気の小学校。
こどもたちが、好奇心や意欲を大切にしながら
自分自身の力で育っていけるように、
さまざまな意欲的な試みをおこなっている学校です。



学校の自由な精神は、その建物にもあらわれています。
たとえば各教室は、昔の小学校と比べると
おそらく2倍以上の広さがある、気持ちいい空間。
また教室は、廊下とあいだに壁がない
オープンスペースのつくり。
校内では、たのしそうなこどもたちの姿を
あちこちで見ることができます。



小さなこどもたちが英語を読みあげる声が聞こえてきたり、
ふせんがたっぷり貼られた辞書がずらっと並んでいたり、
町の図書館くらい充実した図書室があったり、
なんだか現代の最先端の小学校、という感じ。





さて、「ほぼ日手帳」はこの2014年の春から、
この立命館小学校のみなさんといっしょに、
ひとつの新しい試みをはじめました。
その名も「立命館こども手帳PROJECT」。
小学生のみんなに「ほぼ日手帳」を使ってもらい、
ときどきワークショップなどを行いながら、
みんなで宝物の手帳を作っていこう、というプロジェクトです。

そもそものはじまりは、ほぼ日乗組員
こんな経験からでした。

うちにもこどもがいるのですが、いつのまにか家で
親のiPadやiPhoneばかり触るようになっていたんです。
保育園にいたころは、あんなにノビノビと絵を書いていたのに、
小学校にあがってからは何かを手書きしたりといった
アナログに親しんでいる気配が、まったくない。
それを見ながら、こどもの生活がデジタルだけになるのは、
まだ早すぎるんじゃないかと思ったんです。
デジタルもいいけれど、アナログの面白さも
今、もっと味わっておいてほしいし
「おれはもっとこどもが書いた絵や字をみたいぞ」と。

そんな思いからある日、なんとなくうちのこどもに
「ほぼ日手帳」を渡してみたんです。
そしたら、予想以上に面白がって使っていたんです。
手書きに興味がないとか、そういうことではなくて、
面白がるための道具がなかっただけだった。
そのとき「ほぼ日手帳」って、こどもがそうした
アナログの面白さを知る道具として、
けっこういいかも、と思ったし、
なによりも親としてはこどもが書いたものは、
どんなものでも読んでて楽しかった。

それで、「ほぼ日」が昨年社員研修をした
APU(立命館アジア太平洋大学)の関係でご縁をいただいた、
立命館小学校の先生とお会いしたときにこの話をしたんです。
そうしたら立命館の先生たちも、
「こどもたちにアナログの良さをちゃんと伝えたい」
この部分で共感する想いがありました。
それで何か一緒にできたら、というところから、
今回のプロジェクトが動き出したんです。

 

そこから「ほぼ日」と、
立命館小学校の浮田校長をはじめとする
先生がたとで何ができるかを相談し、
まずはお試しで、いろんなこどもたちに、
手帳を実際に使ってみてもらおう、ということになりました。
そもそも、たくさんのこどもたちが使ったとき、
本当に手帳が面白がられるのかどうか。
面白いとしたら、どのあたりが面白いのか。
みんなで使うとなったら、
どのような使い方をしていけばいいのか。
そうしたことのヒントをもらえたらと思いました。

使ってもらったのは、昨年2013年の夏休みの1ヶ月。
あえて学年もばらばらの、
駅伝部、ロボット部、合唱部の生徒たち、
海外留学に出かける子たち、
自由参加で入ってもらったみんなという、
それぞれに違う夏休みを過ごすこどもたちに、
手帳を渡し、使ってもらいました。

そして、夏休みが開けたところで、
みんなの手帳を見せてもらったところ‥‥。


自分で枠を書いて、日記を書いていたり。


スケジュールとメモを、きちんと使い分けていたたり。


のびのびと絵を描いていたり。


学校で習ったことを書いておいたり。


お小遣いの記録をつけていたり。


いろんなページを、好きに使っていたり。


新聞記事の切り抜きを貼っていたり。


好きなものをいろいろ貼って使っていたり。


部活動のことを、書きつけていたり。


お母さんと一緒に使っていたり。


大切なものをカバーに入れていたり。


夏休みの宿題の絵を思いついて、描いていたり。


夏が明けて、いよいよ学校がはじまる気持ちを
ワクワクしながら綴っていたり‥‥。

もう、見事、見事。
あまりにも自由な気持ちのよい使い方に
先生たちとみんなでびっくりしました。

こうした使い方を見ながら立命館小学校の先生たちとの間で
すっと話がまとまったのが、
このプロジェクトは、何か学校側でルールを作って
それをやってもらうというよりも、
こどもたちが手帳を自主的に
「のびのび使う」「たのしく使う」のを、
サポートするのが良さそう、ということでした。

だから、手帳がより面白くなりそうな
ワークショップをときどき行いつつ、
手帳をたのしく使ってもらって、
最終的には「6年間の学校生活についての、
それぞれのこどもに大事な手書きのアーカイブが残る」。
それを目標にして進めていこう。
そんなふうに方向性が決まりました。

プロジェクトスタートに向けては、
立命館小学校の先生たちが、
気持ちのこもった「手書き」のパンフレットを
作ってくれました。



春から1年生になるこどもたちを中心に
プロジェクトの参加希望者を募ったところ、
最終的に126名のこどもたちが
参加してくれることになりました。

そして、2014年5月21日。
こどもたちひとりひとりに手帳を渡す
「ほぼ日手帳お渡し会」から、
「立命館こども手帳PROJECT」はスタート。

名前を確認しながら、ひとりずつに手帳を渡します。
なんだかちいさな入学式のような嬉しさがあります。


それからホールで、
立命館小学校の長谷川教頭先生から、
手帳を使うことの良さについてのお話。


「手帳を使うと、書くときにいろんなことを考えますし、
書いたものを読み返すときにも頭を働かせます。
こどもたち同士で『何書いた?』とたずね合う
コミュニケーションのきっかけにもなります。
そして、書いていくことで
一年の終わりにはかけがえのない一冊ができあがる。
手帳にはそんなたくさんの魅力があります。
ぜひ、たのしみながら、のびのびと
手帳を使っていってもらえたらと思っています」



また、ほぼ日乗組員の西本と棟廣が、
ほぼ日手帳自体の機能や、使い方の一例を
ご紹介させてもらいました。



お話自体は保護者のかた向けだったということもあり、
会場では、さっそく「じぶんの手帳」を開いて、
書きはじめる子が、たくさん。
なんだか新しい自由帳を使いはじめたときのように、
みんな熱心に書いていて、とてもたのしそうでした。





それから、みんなでグラウンドへ。
プロジェクトの最初ということで、
手帳といっしょに記念撮影をさせてもらいました。



とにかくどの子も、みんな元気。





さきほど書いたものを、もう見せてくれる子も。



みんな、本当にたのしそう。
見てるだけで、こちらまでうれしくなります。

先生たちに声をかけてもらいつつ、
並んでもらいました。

じゃあ、みんな、撮るよーーー!



せっかくだから、もう一枚。


‥‥というわけで、
立命館小学校のみんなと一緒にすすめていく
「立命館こども手帳PROJECT」は、
5月のこの日、いよいよスタート!
みんなで一緒に使うことで、
おもしろいことができたりしたらいいなあ。

今後、こちらのページでは、
みんなの手帳を見せてもらったり
ワークショップを行ったりしたときの様子を、
不定期でご紹介していく予定です。

それではまた、ご報告しますね。

(つづきます)

2014-07-07-MON
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