- ほぼ日
- 今日はよろしくお願いします。
- 深澤
- よろしくお願いします。
こんなごちゃごちゃの書き方で、
みなさんのお役に立ちますかどうか‥‥。
- ほぼ日
- いえいえ、大丈夫です。
今日は何冊かお持ちいただきましたが、
ふだんお使いなのは、どの手帳でしょうか。
- 深澤
- いつも使っているのは、この2冊です。
「ほぼ日手帳」と「方眼ノート」ですね。
ミーティングのときに使ったり、いつも持ち歩いているのは、
こちらのA4サイズの方眼ノート。
ここにはなんでも書き記しています。
「ほぼ日手帳」は基本は会社の机に置いてあって、
方眼ノートから、大事なことを
あとで書き写すような使い方をしています。
「ほぼ日手帳」は革の文庫本カバーをかけています。

- ほぼ日
- 「ほぼ日手帳」と「方眼ノート」の2冊づかい。
- 深澤
- そうなんです。
仕事では、この方眼ノートをすごく使うんですね。
ぼくは本当にミーティングが多いので
どうしても、どんどん過ぎていっちゃうんですよ。
だから「自分が何を話したか」とか
「なぜこのタイミングでこう思ったか」とかを
ぜんぶ記録しておくんです。
会議のときのメモや自分が喋ったこと、思いついたアイデア、
一日のやるべきこと‥‥などなど、特にルールを決めずに、
大事なことをなんでもここに書くようにしています。
- ほぼ日
- なんでも帳、といいますか。
- 深澤
- そうですね。
仕事用に特化した、なんでも帳です。
あと、このノートで
きれいにまとめようとか考えはじめると
逆によくわからなくなりそうなので、
自由に、気軽に、書くようにしています。

- ほぼ日
- たしかに「きれいにまとめよう」ということを
あえて考えないようにすると、
より気軽に書きやすくなりますね。
- 深澤
- ただ、これだけだとどうしても
非常にごちゃごちゃしたものですし、
情報も膨大にあることで、検索性も低くなるので、
その日の終わりや、数日内などのタイミングで、
「ほぼ日手帳」に
『振り返りたいこと』や『忘れたくないこと』などを
抜き出してまとめるようにしています。
「仕事のまとめ的なことを書いておくノート」
という感覚でしょうか。
- ほぼ日
- ああ、読み返すためのノート、というか。
- 深澤
- そうですね。
そして「ほぼ日手帳」は振り返りのためのものなので、
事前に書くことはしないです。
いつも、起こったことや終わったことを
備忘録のように書いています。
- ほぼ日
- 仕事ではなく、プライベートのことを
なにか記録することもありますか?
- 深澤
- けっこうありますよ。
方眼ノートのほうは仕事の内容だけですけど、
「ほぼ日手帳」のほうは
プライベートの記録もごちゃまぜにしています。
たとえば、週末に遊んだときに、
おいしかったものとか、見ておもしろかったものの
写真を貼って、みたいな。
ときどき写真があると‥‥癒されますね(笑)。

- ほぼ日
- わぁ、たのしそうです。
- 深澤
- これは浅草に行ったときですね。
一部の写真を水色で囲んで目立たせていますけど、
要は、この中で言いたいことは、
「このお団子と、このカレーと、
このどら焼きがとくにおいしかった!」と(笑)。
- ほぼ日
- (笑)
- 深澤
- 写真を貼るようになったのは最近ですけど、
やってみたら「ほぼ日手帳」って
「写真を貼る場所」として
すごくちょうどいい気がしていますね。
写真って、撮ったそのときは見ますけど、
撮って終わりになることが多いじゃないですか。
でも、だからといって、
いちいちアルバムを作るのってかなり大変ですよね。
そこまでのことでもないし、というか。
だから、ちょっと「ほぼ日手帳」に貼っておく。
そうすると、手軽にできるのに、
見返したときにけっこううれしいんです。
日付もあるから、いつ撮った写真かも後でわかる。
- ほぼ日
- 写真のプリントアウトって、
深澤さんはどんなふうにされていますか?
- 深澤
- ぼくはカメラ屋さんの店頭にあるプリント機で
パッとプリントしてます。
なんだか今、A4で40枚くらいとか、
一気に出せるんですよ。
それをちょこちょこ切って、貼るだけです。
- ほぼ日
- 写真以外に、プライベートのメモをとることもありますか?
- 深澤
- はい、ありますよ。
このページは、チョコレートの味比べです。
さいきんチョコレートにはまっていまして(笑)、
「ショコラティエの祭典」というイベントに行ったときに
すごく大量に買ったんです。
ただ、一気に食べると体によくないので、
1日2粒くらいをこっそり食べて、その味を書いたりしてます。

- ほぼ日
- あとで「これが好きだったから買おう」ということも
できますね。
- 深澤
- ええ。こういうちょっとしたことも書いておけるのがいいですね。
あと「ほぼ日手帳」は、当時の自分がわかるのもいいですよね。
これは2011年の手帳なんですが、
読み返すと自分が何を考えていたかが、すごくよくわかるんです。
たとえばこのページは、有名なハーバード大学の先生の
講義を受けさせてもらったときのもの。
たくさんの刺激を受けたので、
忘れたくないなと思って、できるかぎり書き残してあります。

- ほぼ日
- あ、かっこいいですね。
- 深澤
- こうやって振り返ると、ぼくは1日1ページというのが
すごく自分に合っているように思うんです。
ただ、そんなに毎日すごい量を書いているわけじゃなくて、
白紙のページもありますけど。
このあたりは、インフルエンザでもう、倒れていて
ただ「インフルエンザ」とだけ書いてあります(笑)。

- ほぼ日
- 「月間ページ」はどう使われていますか?
- 深澤
- じつは、完全に白紙なんです。
月のスケジュールは、さきほどの方眼ノートのほうで
管理しているんですね。
‥‥こんなふうに。

- ほぼ日
- わぁ、すごい。
これは、A4の方眼ノートに、
手書きでで月刊スケジュールを書いている、
ということでしょうか。
- 深澤
- はい、そうなんです。
定規も使わず、フリーハンドで(笑)。
毎月の頭にこうやって書くんです。
カレンダーを持ち歩いてもいいんですけど、
手で書くのが好きなんで、つい、書いちゃってますね。
- ほぼ日
- 予定管理に、同時にパソコンなどは使われていますか?
- 深澤
- はい、いちばん正確な予定は、
Googleのカレンダーに入っていて、
PCとiPhoneで管理しています。
ただ、便利だし、確実なんですけど、
それだけだとぼくはちょっとデジタルすぎて
自分で自分を管理できていない気がしちゃうんですね。
チームの他のメンバーの予定もぜんぶ入ってるから、
わかりづらいし。
だからこの「方眼ノート」には、
自分にとって特に重要度の高いスケジュールだけ、
抜き出して書いてあるんです。
- ほぼ日
- すべてはデジタルに入っていて、
アナログの手帳で、必要なものだけ抜き出して管理する。
- 深澤
- あと、手書きの「月間カレンダー」と同時に
「その日のスケジュール」も毎朝手書きしています。
こんな感じで。

- ほぼ日
- これもまた、すごいですね‥‥。
時間軸を手書きして、細かく予定が書いてあります。
こちらは毎日書かれているんですか?
- 深澤
- そうなんです。
朝会社に来たら、このノートにGoogleカレンダーから
自分の予定をこう書き写します。
そして「今日はこんなスケジュールなんだな」と
あらためて自分にインプットします。
手で書くことで、頭も整理されますし。
そして、ミーティングの記録や、思いついたことなど
雑多なメモはすべてこのノートにつけてしまい、
最終的に「振り返りたいこと」や「覚えておきたいこと」が
ぜんぶ「ほぼ日手帳」にまとまっていくんです。
- ほぼ日
- ‥‥おもしろいです。
深澤さんが使われていて
「ほぼ日手帳」の特に好きなところ、ってありますか?
- 深澤
- 「一日一日つむいでいけるところ」でしょうか。
人間って嫌なことからどんどん忘れるので、
失敗とかって流れていきがちですけど、
「ほぼ日手帳」にまとめることで、
振り返りというか、反省ができるんですよ。
そして、すこしは自分の身になっていくといいますか。
書かないと、どんどん忘れちゃうので、
とにかく、なんでも書いてます。
話をしながら忘れることもあるので、
書いておいて、見ながら思い出す、みたいな(笑)。

- ほぼ日
- (笑)
- 深澤
- あと、手書きが好きなのは、
圧倒的に「自由」というところですね。
箇条書きにしづらいことってけっこうあって、
手書きで、ぽんぽんと書いたほうが
よかったりすることも多い気がします。
- ほぼ日
- A4のノートもほぼ日手帳もどちらも方眼ですけど、
深澤さん、方眼も好きですか?
- 深澤
- 方眼も好きです‥‥ただ、
じつはぼくがいちばん好きなのは、無地なんです(笑)。
- ほぼ日
- あ、そうなんですか(笑)。
- 深澤
- ええ、いちばん自由な気がして。
ただ、使っているのは、
結局「ほぼ日手帳」も、このノートも方眼ですよね。
方眼のいいところは、定規を使わずに書いても
ある程度きれいにかけちゃうんですよね。
さきほどの「手書きの月間スケジュール」も、
定規がなくてもうまく書けちゃう。
説明するためのグラフなんかも、書きやすい。
たとえば、こんなふうに、さっと書けますから。

- ほぼ日
- あ、ほんとだ。さっと書けますね。
- 深澤
- だから、ついつい、方眼ですね(笑)。
- ほぼ日
- はい(笑)。
今日は、ありがとうございました。
- 深澤
- こちらこそ、ありがとうございました。

