HOBONICHI meets Steiff
Steiff
ほぼ日

シュタイフってどんなところ? 03

マルガレーテ・
シュタイフの生家へ

こころやすらぐ、静かなたたずまい。

シュタイフサマーの会場を抜け出し、しばらく歩くと、
シュタイフ社の創業者、マルガレーテ・シュタイフさんが
生まれ育った家があります。

ここでは、マルガレーテさんがここに暮らしたころの
生活空間が再現されています。

静かなたたずまい。
ずっといたくなるような、好ましい空間です。

庭の菜園も再現されています。

あ、マルガレーテさんの肖像が飾られていますね。

この日、ご案内くださったのは、
シュタイフ社のオーナー、クレア・シュタイフさん。
現在はアメリカにお住まいですが、
ギンゲンには年に3、4回は来られるそうです。
「ギンゲンは、私のセカンドホームなんですよ」

マルガレーテさんが使っていたミシンを再現した展示の前で
クレアさんは語ってくれます。
「こどもを(そして大人も)ハッピーにするのが、
彼女のいちばんのよろこびでした」

「だから『こどもたちには最高のものこそふさわしい』
という彼女の考えは、いまでもわたしたちにとっての
だいじな合言葉になっています」

「マルガレーテは、とても国際的な考えを持っていて、
ぬいぐるみで世界中の人々をつなぐことを
目標にしていました。
また、私のお祖父さんのリチャードとマルガレーテは、
シュタイフファミリーだけではなく、
町のみんなに仕事が行き渡るように心を砕いていました。
ギンゲンが『シュタイフの町』として知られているのは、
そのせいもあるかもしれませんね」
なるほど、マルガレーテさんって、
やさしくて、つよい意志をお持ちの人だったんですね。

ここには、シュタイフミュージアムにも展示されていない、
初期の貴重な作品が展示されています。

すいぶんリアルなネコ!

おとなりの犬は、姿勢がいい。

そして長い犬!
いろんなテイストがあって、おもしろいです。

こういう、車輪がついたぬいぐるみもけっこうあります。

これはめずらしい。
テントウムシのぬいぐるみです。

キノコでしょうか?
『不思議の国のアリス』にも出てきそうな、
ユニークなおかたです。

シュタイフのオークション!

マルガレーテさんの生家をあとにしたわたしたちは、
おもしろい催しがあると聞いて、
会場となるこの建物にやってきました。

へえ、シュタイフのぬいぐるみのオークションかあ!

わ、ほんとにオークションだ。
こんなに本格的だったんですね。

コレクターのみなさんの情熱で、
なんだか熱気ムンムンです。

こちらのかたは、ゆっくりおやすみ中。

「さて、こちらの品ですが‥‥」

おお、手が挙がった!
こういう場所に慣れていないので、
へんなところで感動してしまいます。

さすがオークション、素人目にも貴重品とわかる、
ヴィンテージ感たっぷりの作品がつぎつぎと出品されます。

ひゃあ、コウモリ!
こんなぬいぐるみも、つくられていたんですねー。

あ、お目覚めになられましたか。
「うん。でもボク、もうタイクツしちゃったヨ」

わたしたちもそろそろ、おいとましましょう。
オークション会場を出ると、ここちよい夏の夕暮れでした。

シュタイフサマー、たのしかったなあ。
もしドイツに行く機会があったら、おすすめです。
派手ではなくむしろ素朴だけど、ちゃんとたのしめる、
おとなの「いい時間」を過ごせると思いますよ。

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